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1.[印面なし 1870-1872]
最初の印面なし葉書
上の写真は、1870年7月1日にバイエルン王国で最初に発行された(官製)葉書です。このときの葉書は印面がなく、右上に四角い枠があり、そこに切手を貼り付ける旨の記述があります。現代の私製絵葉書のような形式です。窓口では、ここに1クロイツェル(市内用)または3クロイツェル(市外用)の切手を貼って販売しました。利用者は、切手を貼っていない葉書を購入することも可能で、その場合は50枚あたり9クロイツェルで購入できました。
同年7月26日から、バイエルン王国はフランスとの戦争(普仏戦争)でプロイセン王国を盟主とする北ドイツ連邦側について戦ったのですが、その戦争に出兵した兵士向けの軍事郵便葉書も発行されました。1872年からは印面のない往復葉書も発行され、さらに様式が変更された葉書も発行され、合計4種類の葉書が存在します。
いずれも葉書に関する利用上の諸注意が、葉書の下に長々と記述しています。
なお、印面のある葉書が発行されてからも、1880年代まで、当時の葉書の様式に似せた印面なし葉書が存在しますが、ここでは省略します。
[ワンポイント]
切手を貼った未使用や使用済はよく見かけますが、上の写真のような切手のない状態の葉書は少ないです。軍事郵便の葉書は、普仏戦争の資料としても貴重です。
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