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10.[一般用公用葉書]一般用公用葉書は1916年から1920年にかけて8種類発行されました。この葉書は大きく分けて4つのシリーズがあります。なお、一般用という呼び方は、その前に発行されていた孤児保護団体用という特定の組織専用ではなく、一般の官公庁用に発行されたので、区別するために使っています。 1) 紋章図案 上の葉書は、バイエルン王国最初の一般用公用葉書です。使用された時期は料金が10ペニヒの時のもので、葉書が71/2ペニヒですから本来なら21/2ペニヒ分の公用切手を貼り足せばよいのですが、なぜかこの金額の公用切手が発行されなかったため、料金過剰のまま使用されています。このような料金過剰の例は意外に多く見られます。 2) VOLKSSTAAT BAYERN加刷 第一次世界大戦後、バイエルン共和国の名称を加刷したシリーズです。上の使用例は、10ペニヒ公用加刷葉書に5ペニヒ公用無加刷切手を貼り足した使用例です。使用された時期は料金が15ペニヒの時のものです。このような異なるシリーズの混貼りは、よく見かけます。むしろ、このシリーズは、切手が貼っていない使用例の方がやや少ないです。 3) FREISTAAT BAYERN加刷 FREISTAATと改称した加刷のシリーズです。上の使用例は、15ペニヒ公用加刷葉書に15ペニヒ公用加刷切手を貼り足した使用例です。戦後のインフレが始まっていた時期でもあり、料金が30ペニヒの時のものです。 4) 楕円図案 バイエルン郵政がドイツ郵政に吸収される直前の1920年3月にわずかに発行されたシリーズです。図案としては上の使用例に見られる赤い公用切手と同じです。ところが、この葉書は4月からDEUTSCHES REICHと加刷されて発行されたため、使用例が大変少なく、公用葉書の中で最も難関なシリーズです。[ワンポイント] |
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