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4.[官庁用 1881-1920]官庁用の公用葉書は、合計28種類の葉書があります。ここでは12つのシリーズに分けます。この公用葉書は、ドイツ国内、オーストリー、およびハンガリー宛に使用するためのものです。ヴュルテンベルク王国内のみで使用された公用葉書は、市町村用を参照してください。1) 1881年発行 紋章入りシリーズ 上の図は、ヴュルテンベルク王国の最初の公用葉書です。葉書の形式は一般用の普通葉書と同じです。このシリーズでは往復葉書が難関です。 2) 1889年発行 書体改訂シリーズ 紋章の両側にある国名(Königreich Württemberg)の書体が変更されたシリーズです。 3) 1890年発行 改色シリーズ 印面や文字の紫色を緑色に変更したシリーズです。過渡期のシリーズのため、未使用・使用済とも、あまり多くありません。 4) 1890年発行 太線入りシリーズ 葉書の上から3番目の横線に、アンダーラインのような太線が入れられたシリーズです。 5) 1893年発行 紋章なしシリーズ 中央の紋章がなくなり、両側の文字が詰められた形式の葉書です。この葉書から、版の製造年月日が、葉書の左下に入れられるようになりました。このシリーズでは往復葉書が難関です。 6) 1900年発行 料金改定シリーズ 1900年4月1日から市内料金が2ペニヒに値下げされたことに伴って発行されたシリーズです。最初は上の写真のように従来の用紙(クリーム色紙)に印刷されましたが、すぐ青い用紙に変更されました。 7) 1908年発行 国名表示なしシリーズ 印面の左横にはPostkarteの文字だけとなり、その文字を左に寄せたシリーズです。発行後すぐの1908年4月1日から市内便料金が3ペニヒに値上げされたため、2ペニヒ葉書の適正使用例が少なく、苦労します。 8) 1908年発行 料金改定・額面追加シリーズ 1908年4月1日から市内便料金が3ペニヒに値上げされたため、不要となった2ペニヒ葉書を3ペニヒ葉書、あるいは5ペニヒ葉書として再利用するため、額面が追加加刷されました。上の写真は、3ペニヒ葉書にした例ですが、追加する3ペニヒの印面が文字にかからないように一番左に配置されています。(国名表示なしシリーズでは、印面のすぐ左に加刷されています。) 9) 1910年発行 縦罫線入りシリーズ 葉書のやや中央に縦罫線が設けられ、左側に文面が書き込めるように、Postkarteの文字を右に移動したシリーズです。今まで、葉書の左下に入れられていた版の製造年月日が、このシリーズからは製造年月に縮められて右下に移動しています。 10) 1916年発行 料金改定シリーズ 1916年8月1日からの料金値上げに伴う、新額面(51/2ペニヒ、71/2ペニヒ)のシリーズです。この値上げは、第一次世界大戦の長期化で不足した軍事費をまかなうための増税と言われています。 11) 1918年発行 料金改定シリーズ 戦争末期のインフレに伴い、1918年10月1日から市外便(ドイツ国内、オーストリー、ハンガリー)が10ペニヒに値上げされました。このときの追加発行のシリーズです。 12) 1919−1920年発行 加刷シリーズ 第一次世界大戦の敗戦後、王政が廃止されて共和国になったのに伴い、「Volksstaat Württemberg」の文字を加刷した公用葉書が発行されました。上の写真は、1919年7月1日から市内便が51/2ペニヒから71/2ペニヒに値上げされたため、71/2(ペニヒ)を加刷した葉書です。この葉書に従来の王国時代の公用切手も貼っていますが、このような混貼りはよく見かけます。 [ワンポイント] |
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