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水無鍾乳洞





 上層・中層・下層の3層の洞窟が、落差10mの洞内滝やクレパス(深い谷),チューブ状の通路で結ばれた、 全長1630mの立体迷路型の鍾乳洞です。 主洞は、石灰岩と片岩の境界を流れる水無川に沿ってほぼ直線的に延び、 下流部に第一,上流部に第二と呼ばれる洞口を持っています。 水無鍾乳洞の名前は、水無谷にある鍾乳洞ということで付けられたもので、 洞内には水流もありますが、さらに下側(4層目)では現在でも地下水の流路としての洞窟が成長を続けており、 第一洞口の下流では1kmに渡って水無川の水は完全に地下に潜り、文字通りの「水無谷」となっています。

 以前は、懐中電灯を頼りに、水無谷の中腹にある第二洞口から、水無川下流部にある第一洞口へと通り抜ける 280mを探検することができましたが、現在では全面入洞禁止となっています。

付近にある説明板には

みずなし
水 無 鍾乳洞のあらまし


  対岸に口を開けているのは、水無鍾乳洞と呼ばれる横穴石灰洞です。 洞口は二つありますが、前に 見えるのが第一洞口、沢を登った高い位置にあるのが第二洞口です。 これから、水無鍾乳洞について どのようなことがわかっているか項目別に説明します。

  地質と地形: 野河内渓谷附近には、三郡変成岩類に属する縞模様の片岩、暗緑色の角閃岩、白 色の結晶質石灰岩(大理石)などの岩石が分布しています。 もともと海底に堆積してできた岩石や海底 火山の溶岩などが、地下深部に沈み込んで高い温度、圧力による変成作用を受けて鉱物や組織が変化 したものです。 野河内渓谷は、石灰岩と片岩の境界に沿って谷ができたため、周辺の谷にくらべて大 変直線的です。 水無鍾乳洞附近では、緩傾斜の右岸(井原山を背にして右側)が石灰岩、急傾斜の左岸 が片岩でできています。 川床に下りると、石灰岩と片岩の境界を観察することができます。

  地下水と鍾乳洞: 雨水は地下に浸透する際に、おもに土壌層から供給される二酸化炭素を溶か し込みます。 石灰岩はこのような水によく溶ける性質をもっています。 したがって、石灰岩地域の地 下にはたくさんの空洞ができます。 水無鍾乳洞は、井原山から発する水無谷(野河内渓谷の上流部に あたる)に分布する石灰岩層中に形成されたもので、水無鍾乳洞よりもさらに上流にある第三洞と水 無鍾乳洞の中・下層は現在の地下水の通路となっています。 水無谷に降った雨は、石灰岩地域にはい るとその一部が伏流して地下の空洞を流れます。 その流れの一部は第三洞の中を通り人形岩の泉から わき出し谷川となります。 この谷の水も、第一洞口から少し下流ですべて伏流してしまいます。 水無 谷はここから1km近くの間、文字どおり水のない涸れた谷になります。 そして、水無部落跡附近で左 岸川にあるいくつかの泉からわき出します。 地下水は、水1リットルあたり約25mgの石灰岩を溶かしてい ますが、まだ十分に石灰岩を溶かす余力を残していますので、この間の地下では地下水の流路として の鍾乳洞が現在も成長しているのです。

  水無鍾乳洞の特徴: 水無鍾乳洞は、支洞を含めると全長1630m、第一洞口と第二洞口との 高度差62mで、福岡県内では平尾台の目白洞(2000m)、青龍洞(1500m)と並ぶ長い洞窟で す。 洞窟は複雑な迷路状ですが、全体としては谷とほぼ平行にのびています。 片岩層が水を通しにく いため、石灰岩と片岩層との境界附近に地下水が集まり、空洞の形成が進んだからです。 この片岩層 は、洞内の各所で見ることができます。 洞内の高低差10mの滝(写真1)の壁面にもこの片岩層が露 出しており、片岩が地下水による侵食を妨げていることがわかります。
  洞内には、地下水により石灰岩が溶かされてできた様々な形が残っています。 これらを詳しく観察 することによって石灰洞がどのように発達していったかを知ることができます。 天井や壁に見られる なめらかなくぼみや、断面が円形の通路(写真2)は、洞窟が水中にあったときに溶かされてできたも のです。 また、「七丈渡し」で見られるような水平な天井は、崩落によるのではなく、地下水面が長期 間にわたってその高さに安定していた時期につくられたものです。 反対に、床の深い溝は、地表の谷 のように、洞内を地下水が流れて下方へ拡大が進んだことを示します(写真3)。
  水無鍾乳洞の縦断面図を見ると、色分けして示したように、洞窟がよく発達するレベルが3つあり それぞれのレベルの間は深い谷やチューブ状の通路で結ばれています。 このような形態から、水無鍾 乳洞は、谷底が少なくとも現在の第二洞口よりも高い位置にあった時に、谷の地下で地下水の流路と して空洞の形成が始まり、側方に拡大した時期と下方に拡大した時期を繰り返しながら発達してきた と考えられます。

  洞窟生成物: 洞窟生成物の発達はあまりよい方ではありませんが、洞窟の壁面にカリフラワー 状に群生する洞窟サンゴや、滴下水がしたたり落ちる天井の部分にストロー状の鍾乳石(写真4)を見 ることができます。 これらは、方解石の結晶があつまったものです。 壁や天井が黒褐色や赤褐色に着 色しているのは、コウモリの排せつ物(グアノ)と石灰岩から生じたリン酸塩鉱物ヒドロキシアパタイト(人の 歯や骨をつくる成分)が壁に皮膜状に生成しているためです。 なお、「奥の院」には天井から鍾乳石のよ うなものが垂れ下がっていますが、まだ洞窟が地下水面下にあった頃、地下水によって石灰岩が溶か された際に溶け残った部分ですので、これは鍾乳石ではありません(写真5)。

  洞窟に棲む生物: 洞窟の中は暗黒の世界で、洞口に近い部分を除くと、気温は10〜12℃に 保たれています。 水無鍾乳洞で見ることのできる唯一の脊椎動物はコキクガシラコウモリに代表され るコウモリです。 冬季には、冬眠するコウモリが集団となって天井からぶら下がっています。 このコ ウモリの排せつ物と洞窟の外から流入する腐植土が、洞窟に棲む動物にとって重要な栄養源です。 カマドウマのように洞窟以外で見かける生物もいますが、体色が白で目を持たないトビムシ、カニム シ、ヨコエビなどの1cmにみたない洞窟特有の小さな生物を、注意深く捜すと見つけることができま す。


(1990年2月 水無鍾乳洞調査団/前原町)



と書かれています。
※かわのさんから ご提供頂いた写真を元に作成しました。 ありがとっ♪ヽ(^-^ )


所   在
  福岡県糸島市瑞梅寺(旧:前原市) 


入   洞   立ち入り禁止
料   金   ─
交   通
JR波多江駅より 「井原山入ロ」行きバス25分 終点下車 徒歩60分(3.5km)
車の場合は、国道202号線バイパス「波多江」附近から「瑞梅寺ダム」を目指し、林道をさらに進みます。 突き当たりのT字路は右に曲がるのがポイントです。
駐 車 場
  20台 無料 2010年1月現在



 かわのさん2008/9/13

 ビニールシートは取り外されております。 本日(9月13日)出かけた折の画像です。
7月29日(火)には、水無鍾乳洞登山口からキツネノカミソリ観賞の山歩きも楽しみました。

第一洞口第二洞口
 のどから手が出るほど欲しかった写真、ありがとうございます。 クレパスと滝で連結された三層構造の鍾乳洞。 谷底が現在の第二洞口より高い位置にあった時代から、 侵食されにくい片岩の傾斜に沿って、右へ,下へと成長していく様子や 四層目が作られつつある様子など、 図面を見ているだけでワクワクしてしまいますね。

 江口さん2006/8/12

 昨日見に行ってみました。 10年ほど前に行ってみてすごく良かったという記憶があり、知り合いを連れて行ったのですがやはり入れませんでした。 入ろうと思えば入れますが、危険と看板が立ててあり、昨年の地震の影響だろうねと話して帰ってます。 道路は以前より良くなったような、、、  駐車場の鍾乳洞の案内板もブルーシートにより見えなくしてあります。 観光客のマナーと行政の対応で是非再開して欲しいスポットですね。 夕方行きビックリしたのが、ものすごくアブがいてさされないように払うのがたいへんでした。 今の時期、見に行くなら虫除けは必需品でしょう。
 鍾乳洞の案内板、ブルーシートで覆われてしまっているんですね。 他の鍾乳洞だと、HPで「お持ちの方いませんか」って問いかけると、1,2ヶ月で案内板の写真が送られてくるのに、水無鍾乳洞はどうしたんだろうなって思っていました。 残るは昔撮った写真をお持ちの方の好意にすがるしかないと言うことですね。 隠されると、ますます見たくなります。 それにしても、アブの大群は困りものですね。 一匹でも大きいから怖いのに、虫除け忘れたら、車の外に出れないかも。

 nakaさん2005/9/8

 何年か前に福岡県前原町にある鍾乳洞に入った事があります。 照明もなく扉もなかったので、今はもう閉鎖されてしまったのでしょうか。 観光化されない野趣味があって興奮した記憶があります。 もう一度は入れるなら入ってみたいです。
 鍾乳洞自体は、今も健在なんですが、事故が続いたとかで、 現在では、2つある入口の両方ともロープでぐるぐる巻きに閉鎖されています。 何年か前から、杭が打たれて「立ち入り禁止」って書かれていたんですが、 入洞者が後を絶たず、SMチックな入口に変貌したようです。 なんでも、今では「絶対立ち入り禁止」って書かれているとか。 地震で崩れたっていう噂もあって心配ですが、崩落の危険とかでの閉鎖だと もう再開の期待はゼロなんですが、それなりの安全対策とかを講じて いつの日かまた公開されるといいですね。
 nakaさん2005/9/15

 そうですか、あそこは閉鎖されてしまったんですね。 秘密の冒険みたいな雰囲気が気に入っていたので、残念です。 山道のどん詰まりにあって、水の流れを渡ったさらに奥にあったりするのもツボで。 知らない人には鍾乳洞があるなんてきっと想像もつかないですよね。

灯りがないってのも不便ではあるんだけど、観光化されてないレアな気分いっぱいで。 一番印象に残っているのが実はこうもりの糞の臭いだったりするんですが、それもまた一興。 子供が大きくなって、しっかり歩くようになってきたので、もう一度行ってみたいと思っていたのです。

 なんとなくヤバそうな感じはしてたんですよね。 普通は教育委員会あたりが危機管理用になんらかの対策を講じてるのに あそこにはそういった空気が感じられなかったものだから。 行政が関わってきたときはいきなり閉鎖される時かもな・・・って気がしてたんですわ。 コドモの冒険心を満足させる滅多にないスポットなだけにホントに残念です。 でもはっきり教えて頂けてよかった。重ねて御礼申し上げます<(_)>。

 鍾乳洞フリークなので、宮崎・高千穂の七折鍾乳洞も探しに行った事あるんですよ。 「あの山の山腹だけど、今はもう入れないよ」との地元の人の情報に泣く泣く引き上げた記憶が・・・。 前もって役場に当たれば判るんですけどね。それも一つのアポなしロケみたいなもので。 それなりに楽しかったです。

 九州内の鍾乳洞はとりあえず全部入ったはずなので、次は沖縄に行ってみたいと 自分と同じくらい物好きな配偶者とふたり夢を膨らませています。




2,3行で構いません。 水無鍾乳洞に関する今昔の情報や写真,
訪れた際の皆さんの感想を E-mailでお寄せ下さい。 このページに掲載させて頂きます。
じじいが出かける際の参考にもさせて頂きますので、よろしくお願いいたします。

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