龍泉新洞,龍泉洞新洞


昭和42年、道路の拡幅工事中に偶然発見された新洞は、人が入っていけない大きさの支洞が随所にあり、中を覗き込むと、真っ白な鍾乳石,石筍,カーテンなど 形成途中のみずみずしい鍾乳石を思う存分に堪能することができます。 洞内からは、昔、日本列島が大陸と陸続きだったことを証明するヘラジカの歯や,骨で作った櫛などが発見され、洞穴内の科学館として、写真(右下)のような壁画(レプリカ)などの資料も展示されています。

龍泉洞の向かいに位置しながら新洞は、全く異なる趣を呈しています。 地下水流が作り出した洞穴の面影がはっきりと残っていたり(写真:左)、 天井に空いた水路跡(甌穴)(写真:中〜左上)や、 地下水路の水面の跡(ノッチ)などが見られ、鍾乳洞の生い立ちを 知ることが出来ます。

交   通

JRバス東北の 盛岡−岩泉・龍泉洞(早坂高原線)で盛岡駅から終点「龍泉洞」まで 2時間14分。
車の場合、「盛岡南IC」から 国道455号線 早坂高原ルートで 岩泉まで約100kmです。

「盛岡駅」 または 「宮古駅」から JR山田線「茂市駅」経由、JR岩泉線「岩泉駅」というルートもありましたが、 2010年7月31日に起きた土砂崩れによる脱線事故のため、長期間の運休が続いた後、復旧が断念され、2014年4月に廃線となりました。

CAVE GUIDE
所   在
  岩手県下閉伊郡岩泉町岩泉字神成
営   業   5月〜9月 8:30〜18:00(8月13日〜16日は 8:00〜),10月〜4月 8:30〜17:00.
  年中無休  こちらは、G/W,お盆休みも比較的すいています。
料   金   大人 1,000円, 小中学生 500円, 幼児 無料. (龍泉洞との共通券)
駐 車 場
  450台 無料 (第一,第二,第三の三ヶ所) 2019年8月現在



 

鍾乳洞の生い立ち
[Brief Note]

炭酸カルシウムを主成分とする石灰岩は酸に解けやすく、 大気中の二酸化炭素を溶解した雨水や, 有機物の分解生物を多く含む土壌などを 浸透してきた地下水は、弱酸として石灰岩に 溶解作用を及ぼします。 特に、断層面や節理面に沿って流れる地下水流によって集約的に溶食が行われ、 まず洞穴が形成されます。 龍泉洞の中を流れる地下水のカルシウム分量は、 1リットル中に15.4mgで、龍泉洞の流量から計算すると1日に1トン以上の石灰岩が 溶かされていることになり、その跡が次々と空洞となっていきます。
洞穴が発達し、洞内に空気が侵してくると、石灰岩中を浸透してきた地下水が 空気に触れ、その圧力を感じて二酸化炭素を放出し、溶解していた 炭酸カルシウムが析出して鍾乳石を形成し始めます。

'78.3


行ってきたよメール
4月18日から3泊4日で岩手の6洞( 幽玄洞龍泉洞龍泉新洞安家洞滝観洞稲荷穴 )をめぐってきました。

2日目朝盛岡駅でレンタカーを借り、龍泉洞の次に向かいの龍泉新洞に行きました。 ここは残念ながら撮影禁止でした。 科学館だけかなぁと思ったら、洞内もでした。 脳内フィルムの感度が悪く古代人の人形にビックリさせられた事しか写っていません。(完全貸切状態)  
[2014.4.27 ナカオさんより
龍泉洞を見学した後訪れると、新洞って生まれたての赤ちゃん鍾乳洞のように、白くて、みずみずしくて、ポニョポニョ感がありますけど、縄文早期の古代人の時代(8000年前)には既にあったんですよね。 鍾乳洞の時間の流れの悠久さにため息があふれます。

新洞はいろいろと洞窟薀蓄がかいてあって楽しめたのですが・・・  とにかく寒い!!入ってくる人のほとんどが「さーむい!!」を連発していました。 夏ははおりものを一枚多めに持っていかれると良いかもしれません。
[2007.8.20 洞窟タマゴさんより
龍泉洞新洞の方は、恐らくツアーのコースから外れているので人の出入りが少ない分、洞内の温度も上がらず本来の寒さ?が保たれてるんでしょうね。 私はあのウンチクが好きで、龍泉洞を訪れた際には必ず足を運んでいますが、肉厚な体系なもんで、いつでも、1枚多く羽織った状態のため助かっています。

こちらは、資料館を併設で なかなか展示物が楽しめました。 鍾乳洞も中々多くて 安家より鍾乳洞が白くていいなぁ〜と思いました  地底湖はありませんが、川のように こちらにも水が流れていましたよ。 水は、思ったよりも、冷たくなかったです。 あの中に、人が住んでいたなんて、びっくりですね〜  というか、いきなり展示の人形があったので そっちの方でびっくりしました(笑)
[2006.11.8 トモさんより
龍泉洞新洞に水が流れる光景、私も見てみたいです。 普段は水の流れた跡を見学できるだけと記憶していますので、増水も観光客にとっては少しラッキー?  ただ、以前は、3,4日かかっていた降雨の影響が、いまでは、翌日には洞内に現れるまでに山の保水力が低下しているそうで、喜んでばかりもいられないない気がしてなりません。

平日という事もあり空いていました。 空洞部分はあまり見る物がないのか、古代人の人形など飾ってる洞内科学館になっています。 自動ドアを入ると左側にケイバーとケイブダイバーの人形がありました。 30年以上前に洞窟潜水を知らないドライケイバー達が潜った時の装備らしく、あまりにも現実の装備と食い違っているのが飾ってあり楽しかったです。 龍泉新洞は、龍泉洞の下流部分にあたるスプリング&シンクになってる洞内川が見られ、大量の湧き水が崖に流れ落ちていってました。 龍泉洞から薬品を流し龍泉新洞で採取されたので同じ水系とされてますが、ケイブダイバーが潜って調べたわけではないので実際に繋がってるかは不明です。
[2004.9.29 NACD 北澤晃男さんより
しばらく足を運ばないうちに随分博物館らしくなったようですね。 龍泉洞には何回か足を運んでいるのですが、友人連れだと、「新洞はいいや」っていう雰囲気で すっかりご無沙汰してて
> 大量の湧き水が崖に流れ落ちていってました
の記憶も曖昧というか、洞内の記憶が薄れ始めてきているようです。 また、一人で出かけないといけませんね。

古代人や壁画の演出ばかり頭にあったので、ちょっと馬鹿にして行ったのですが、 何の何の、こじんまりとしていながら予想以上に立派で美しい洞ですね。 2次生成物は新しいだけにきれいで豊富。 水流レベルが時代によって変動しているのが一目瞭然ですし、 小さなリムストーンやストローなど、 観光客の少ない時期であればじっくりと観察するのに最適です。
[2002.8.12 猫仙人さんより
新洞は、龍泉洞の観光用道路の拡張工事中に偶然見つかった鍾乳洞です。 洞内に、遠い昔、人が住んでいたことを物語る、石器や,骨で作った櫛が発見されたことから、 1975年、洞窟内の科学館としてオープンし、古代人や,壁画のレプリカを展示しています。 決して根拠の無い展示ではないので、なめてかかるとやられちゃいますよ。

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それぞれの鍾乳洞のページに掲載させて頂きます。
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  - 1997.11