地下500メートルに生息する全長50キロの生物。土を取り込み、体内でエネルギーに変えられる。この機能に眼をつけた貴族は、永劫に戦いつづける戦士を生み出したが、中央執行部によってその機密は葬り去られた。

ダンピールの口癖。

外宇宙生命体のこと。5000年紀後半から地球へ侵略を開始したが、その時の覇者が貴族であったのは幸運であろう。この戦争で、大陸のいくつかは沈み太陽系の貴族の基地は灰燼に帰したが、結局は貴族側の勝利に終わった。

大気圏外に浮遊する生物。5万平方キロに及ぶ体を有し、ある冬の日に突如、下降し、下方の生物を残らず吸収してしまう。

砂に含まれた成分のせいで血のように赤く染まった平原。

過去現在未来全てを記録したエーテルのこと。

ランシルバの近くにある、石像が乱立している場所のこと。どれひとつとして同じ物はなく、 すべて奇怪な妖怪じみた姿をしている。

別名「貴族の治療院」とも呼ばれる。神祖の気が蓄えられていた聖地。疾患を患った貴族たちは、ここで神祖の気を浴びて癒されていた。

麗銀星の扱う武器。形状はブーメランに酷似して いるが、材質が鉄製で、しかも岩さえも寸断できる。これは彼の手練によるものだろう。

貴族の全盛期に創設された新興宗教の一派。貴族からの防御と解放を求めた。

東部辺境区にある、峨々たる連山と黒い森に四方を囲まれた村。1000人あまりの人口だが、農地からの収穫と西端を流れるガーナウ川の水流を利用した材木資源により、付近では屈指の裕福な村である。気象調整装置の影響をほとんど受けず、素朴な四季に彩られている。

Dの父親のこと。すなわち、神祖。全貴族が例外なく畏敬の念をもって口にする。

辺境の空をゆく鳥。

貴族通貨。人間による革命成功当初、新政府の経済が軌道に乗ったときに大量処分された 金貨。闇ルート価格は1枚1000ダラスを下らない。辺境での約半年分の生活費にあたる。

少年が持っている黄金の剣。スペルは「ALUCARD」。逆から読むと……

標準気温が極端に低い村では、学校でアルコールを飲むことはタブーとされていない。

傷薬に使う花。

3年前に《都》の立ち入り区域で発見された遺跡の中で異彩を放っていた大図書館。辺境に散らばった貴族の家計図が出てきた。

北西辺境区に存在する鉱物型の生物。総重量500億トンで、10年に一度、動き出し、そのたびに1万人は死ぬ。

決起の際、焼失を逃れたイゾベル将軍の肖像画。その息を呑むほど の美しさで猛り狂う群集さえも魅了してしまうが、勇気あるひとり の村人の手によって顔の上半分を削りとられて現在に残る。現在は《都》から「薔薇」級の指定を受ける貴重な歴史資料であると同時に、村の唯一の観光資源となっている。

Dがホテルで支配人に払った紙幣。酒場に行って釣りを借りてきたぐらいだから、かなりの高額紙幣であろう。ちなみに、作品中に紙幣が出てきたのはこれが初めて。

直径約3キロ、面積3平方キロ以上。核融合炉が生み出したエネルギーは素粒子変換機によって反重力に変えられ、街を浮遊させている。装備している火門はプロメテウス砲、2インチ広角砲を20門、迎撃ミサイルが30基である。

古代からの工作技術を身につけた一族。貴族しか扱えぬ技術を難なくこなし、また人間も貴族も分け隔てなく接するため、一部の人間に疎まれ、蔑まされる。

自らの信じる神の教えを地方に伝えるために巡回する者

ギャスケル将軍の移動する領地のこと。神祖との契約により、近接する領土を自分の物としてよいのだが、その範囲は一定でなくてはならないため、領土を移動させるしかない。

ブロージュ伯爵の自走車に備え付けられているコンピュータの名前。初代イブは、7000年以上、活動した。

ロザリアが住んでいた村から西にある村。

シャーロットの父親ジョン・エルバーンが村長を務める村。

鉄道が輸送物資を運搬するために通る駅。シューマ男爵は、この駅から柩とともに乗車した。

ミスカの祖父コルネリウス・ドレイク公爵が統治する土地。

食肉性の浮遊生命体。20年に1度、まれに直径2キロに及ぶ大型が生まれる。生命体だけを 選択的に選び、溶解・吸収してしまう。

帰らざる砂漠の意思によってDたちを襲うが、バイパー婆さんにかき消された。

ザナスが行使する技。相手の面などを彫り、魂を取りこむ呪法。そのとき、相手は支配下に置かれる。

ビタミン・ミネラル・疲労除去剤など、900種類の滋養分を配合されたカプセル。高価な品ではあるが、辺境を旅する者には必需品である。

神祖の右手にプリントされたユニット。マグマを噴出させたり、272.8度の極低温を発生させたりできる。

偵察用の飛行物体。これから送られた情報はゴーグル状の情報端末に送られる。

シューマ男爵の父親が好んで飲んだ血のワイン。

コンピューター戦車。ツェペシ村の外れに埋もれていた戦車。10090年ぐらいに製造されたものらしい。

バーナバスにある酒場の名前。

性感を最も刺激する電圧に調整されたクラゲ。

吸血された犠牲者は、一種の遠隔催眠により、加害者である貴族の 元へと招かれる。その際、行く手を阻む者には仮借ない攻撃を浴びせる。そのパワーは、平常時の約7倍に跳ね上がる。

全身が銀色で、円筒の下から無数の細い管が生えている。獲物の首筋に触手を刺しこみ、生命エネルギーを吸収する。

ボルゴフの得意技。2本の矢の落下地点を計測し、 間髪いれぬ波状攻撃により獲物を追いこむ技。

通気性の良いセロファンで出来ており、縦横20センチで、100枚ひと束でもかさばらない。表面には、止血・消毒・栄養・保温・冷却の薬品層があり、軽い風邪や裂傷まで事欠かない。

フローレンスに夏の間、出没する「海から来た貴族」が装備している武器。中に超小型核炉が内蔵されており、震度7に匹敵するエネルギーを変換装置と収束器に注入、照射面700万度・直径100万分の1ミクロンのビームを発射する。

危険極まりない内陸路を忌避する人々にとって、なくてはならない文明の利器。ガソリン・エンジンで動き、時速12ノット（22キロ）である。

トリカブトの通称。ゼノン公ローランドが最も苦手とするもの。

全長200メートルで、一頭で村の生活を半年支えていける。肉は食用に、脂肪は灯油や車の燃料、蝋細工、保温コーティングに役立ち、骨は工芸品や喘息、壊血病の特効薬になる。また、腸にたまる海中の動植物エキスは 竜舌香と呼ばれる香水になる。

メフメット卿が操る機械人形。通称“メフメットの機械人形”と呼ばれ、全長4メートルで、メフメット卿の外見を有している。内部で操作しなければならないゼノン公ローランドの装甲とは違い、遠隔操作ができる。

フローレンスの夏祭りで流れたメロディ。

クローネンベルクにある酒場の名前。ギリガンが経営している。

光と闇の遺伝子の結合、すなわち貴族と人間を掛け合わせる 実験の結果、ただ一人だけが成功した。この言葉は、それを指し示しているのである。 そして、成功例はもちろんDである。

栄光に満ちた貴族の歴史の中で、 全貴族の疑惑と否定の眼差しを受けた、神祖の 言葉。「運命」の数学的解析を可能にした貴族科学院が、全文明の歴史的必然に重ねた結果、全ての研究成果の発表を中止し、非難の矢面に立たされたとき、 1千年ぶりに姿をあらわした神祖が事態を収拾したときに 洩らした言葉。

美貌と歌声で川船の船長を魅了し、遭難させる水妖。