東山観音窟,霊山100観音,子安観音,マリア観音,観音霊山,洞窟住居跡


小猊鼻渓といわれる猿沢川を挟んで、幽玄洞の向かいにあるミニ鍾乳洞。
高さ80mの岩壁がそびえる峡谷の容易に近寄れない懸崖に洞口を空けた、 奥行き20m程の洞窟の奥まった所には、 古くから子育て,子授けの信仰を集めた子安観音がまつられています。 また、観音窟は江戸時代には隠れキリシタンが密かに礼拝していた所とも伝えられ、 子安観音は 別名「マリア観音」と呼ばれています。 現在では、遊歩道が整備されていますので、気軽に登ることができます。

交通
東北新幹線「一関」駅乗り換えのJR大船渡線「猊鼻渓」駅下車。
猊鼻渓駅からは、東磐交通バス「夏山・松川線」か「前沢線」で6分。
車の場合、東北道「一関IC」から30分。世界遺産「平泉」から20分。

CAVE GUIDE
所   在
  岩手県一関市東山町長坂 (旧:東磐井郡東山町)
開   洞   8:30〜16:00 11月〜3月は冬季閉鎖
拝 観 料   無料(こころざし)
駐 車 場
  「観音霊山」と書かれた白い看板下に数台。
  満車時は300m離れた、幽玄洞の駐車場 100台(無料)を利用可。
2019年10月現在



 

ノジュール (Nodule)
[Brief Note]

堆積岩の中に化石や砂粒などを中心にしてできた石灰質団塊で、コンクリーションとも呼ばれます。 塊になる理由は色々あるようですが、 砂粒などを核として、地下水に溶けていた炭酸カルシウムが濃集することで固結したり、 生物の死骸が細菌によって分解される際に放出されるアンモニアによって、 死骸の周囲がアルカリ性となることで、 地下水に溶けていた炭酸カルシウムが析出して化石を包み込むように固まって形成されたりするようです。   《写真を見る》

'90.5


行ってきたよメール
 先日、岩手県の鍾乳洞に行って来ました。 東山観音窟はやはり立入禁止でした。 近くにある猊鼻渓の船下りは断崖絶壁の美景と訛りのきいた船頭さんのユーモアたっぷりな案内が楽しく、鍾乳洞のついでのつもりが鍾乳洞より楽しめました。 「毘沙門窟」という奥行き30メートルほどの鍾乳洞も洞口だけ見ることが出来ました。 
[2016.3.9 松岡さんより


■ 猊鼻渓 毘沙門窟 ■
 猊鼻渓は、南部北上山地に広く分布する古生代石炭紀二畳紀の石灰岩でできたカルスト台地を 北上川の支流・砂鉄川が浸食してできた急峻な谷壁を特徴とするカルスト渓谷です。 約2kmにわたる高さ50〜100mの絶壁には、石灰岩が溶かされてできた奇岩や10ヶ所以上の鍾乳洞が見つかっています。 カルスト渓谷としては、他に 井倉渓 が有名です。
 毘沙門窟は、断崖の下、川面すれすれに開口する幅5m,奥行30mの 舟でしか行けない鍾乳洞ですが、残念ながら舟下り観光の場合は、舟からの見学のみとなっています。

4月18日から3泊4日で岩手の6洞( 幽玄洞龍泉洞龍泉新洞安家洞滝観洞稲荷穴 )をめぐってきました。

初日に新幹線で一関まで行き、岩手県交通のバス(バス外観は所々錆びており、ガムテープで補修?していました。 また、車内放送で乗客減による公的援助金の打ち切り危機を訴えていました。 ガンバレ東北!)で45分の幽玄洞入口で下車し徒歩10分程度歩いた所の幽玄洞に入洞しました。

幽玄洞の出口を出た所に売店があり、そこのお姉さんが親切に帰路の案内をして下さいました。 また、東山観音窟は震災の影響で入れないとの事でした。
[2014.4.27 ナカオさんより
閉鎖中の情報ありがとうございます。 情報が取りにくい鍾乳洞ですので、助かります。 前にも書いたように、地震に対して洞窟は頑強ですし、東山観音窟の場合落ちてきそうな岩や鍾乳石もありませんので、影響を受けたのは参道(山道)の方かも知れません。 こちらの整備も、路線バス込み込みで市の援助があると嬉しいですね。

幽玄洞見学の後に寄りました。 人はおらず、特に有料との表示も見かけなかったので、そのまま入ってきました。 なお、入口に「雨上がりの後は すべりますので 上がらないで下さい。 幽玄洞観光」 という手書きの張り紙がしてありました。 最初の洞窟を抜けてから柵沿いに左に上がる路は、言われなければ路と思わない程ですが、斜面を登ってみたら確かに小さい洞窟がもう一つありました。 あろうことか、幽玄洞の受付で荷物と一緒にライトを預けてしまい、カメラのフラッシュの短時間しか見えませんでしたが、お花も供えられており、きちんと手入れされているのだなと伺えました 。 
[2010.6.30 Yasさんより
照明の無い鍾乳洞を訪ねるのに、懐中電灯をうっかり忘れる人って、結構居るんだよなって思っていたら、荷物ごと預けちゃうとは、何年か前の奈良の私と同じですね。 どうして憧れの鍾乳洞を前にして私たちは凡ミスを犯してしまうのか不思議です。 皆さんのメールから伺うに、東山観音窟は大切に管理された霊場のようですね。

幽玄洞の400m程北側に沢山の観音様が祀られています。 良く通る道路ですが、まさかここが洞穴とは知りませんでした。 この場所には照明が一切ありません。 通路の奥行きは20m程もあるでしょうか、天気の良い日は外からの光でよく見えると思いました。 突き当たりからは行き止まりで、鉄柵があり通行止めになっています。

東山観音窟の鍾乳洞的要素を探ってみました。 照明のない洞窟ですが、外部からの光で何とか肉眼でも分かります。 私のねらいは、入り組んだ壁の陰に、フローストーン的な物がないのかなと言う欲張ったものです。 家に帰り画像処理してみたら、新しい発見があり思わず絶句です。 ありました・・、フローストーンの部分です。 幽玄洞にある化石のあった場所と同じ状態でした。 明らかに浸食された石灰岩のつるりとした壁に、幽玄洞にあるフローストーンと同じ色のものがあります。 もしかしたらこの場所にも、ウミユリ等の化石があるかも知れません。

昔の観音様が祀られている所は、洞穴内にある奥まった窪みの部分です。 中には入られませんが、奥に広がっているのが分かりました。 内部の奥まったところに、ひっそりと祀られている石ですが、拡大してみると仏像でしょうか、かすかにその姿が浮かんできます。 この刻まれたお姿は子安観音(マリア観音)様なのでしょうか、昔から人々の願いを一心に受けて、ひっそりと安座している姿に感銘しました。

花が飾られているのは、常にお参りする方々が来られていることです。 入洞料は定められてはいませんが、いくばくかの寄進をし拝んできました。
[2006.7.12 とち郎さんより
東山観音窟は、私が訪ねたときと比べると、ずいぶんと綺麗に整備が進んでいるようですね。 整備の影響で通り抜けはできなくなったようですが、ミニミニ鍾乳洞の鍾乳洞たる所以を徹底的に検証されているようで、その探究心には頭が下がります。 この観音窟は、幽玄洞よりかなり高い位置に形成されているように思えるんですが、何らかの形で関係しあっている鍾乳洞なのか以前から疑問なんですが、 とち朗さんの観察では、似てるということでしょうか。 とち郎さんのHP「ウチノメ屋敷 レンズの目>>岩手の鍾乳洞」に、 東山観音窟の沢山の写真がアップされていますので、私もじっくり観察してみようと思います。
東山観音窟は、内部の石灰岩の部分に幽玄洞と同じ部分があり、うーん同じだなと思ったわけです。 近々再度マグライトを持っていってみたいと思います。レベル的には高そうですが幽玄洞の高いところと同じのようにも見えます。 憶測ですが・・。
[2006.7.18 とち郎さんより

幽玄洞の出口より近くにあるマリア観音に足を運びました、 そこの洞窟も素晴らしいもので100体の観音様が並んでいる所より石段を登り さらに奥の洞窟の中に子安観音(マリア観音)が安置されており、更に洞窟の奥の左側に遊歩道があり、 その上部に規模の小さな洞窟がありました。 手摺につかまって登ったら、その場所に江戸時代に隠れキリシタンが信仰したと思われるマリア様がひっそりと安置されておられました...  思わず感激の涙が流れてきました。 私にとって一生涯忘れることは無いでしょう。 とても強烈な印象でした......
[2004.5.22 盛岡市 立柳さんより
観音窟は、今でも信者さん達から観音像が寄進されていて霊場としての雰囲気が高まっているようです。 九州の方では、鍾乳洞が隠れキリシタンの礼拝の場となる例が多いのですが、 東北にもあるんだなって、私も当時驚かされた記憶があります。
また、1つ教えていただきたいのですが、「観音窟」の方は、入場無料でしたか?  上には、チケットの写真を載せているんですが、15年も前のことで、ハッキリしません。 情報よろしくお願いします。
観音窟の入場料についてですが、特に金額いくらとかの表示はありませんでした、
私の場合は幽玄洞の入場券1000円を払って入場したので堂々と拝観しました。
[2004.5.23 盛岡市 立柳さんより

幽玄洞の向かいにある 観音さまの洞窟は出口から300mと看板があって行こうとしたのですが  封鎖(と言ってもパイプで歩道に入れない)されていたので  行くことが出来ませんでした。 見た目には問題がないのですが 強度上立ち入りを禁じていたのでしょうか?  土砂崩れが多々あった土地なので。。。
[2002.10.22 おかめさんより
東山町は7月11日の台風6号の影響で各所で土砂崩れが発生したようですので、 遊歩道に問題があっての 一時的な閉鎖ではないかと思います。 「閉鎖は解除されてましたよ」って言う「行って来たよメール」が届くと嬉しいんですが。

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