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アメリカ旅行記・3日目

3日目。

今日からはチャールストンに落ち着くことになる。

今日は、今回の旅の主目的である、空母ヨークタウンを見学に行く。

海を挟んだ向こう側にあるので、交通手段が問題なのだが、バスがあるのを調べていたのでそれで行くことにする。タクシーだと高いので。

正面の展示物初日に調べておいたとおり、観光案内所の近くからバスが出る。チャールストンは全米有数の観光地ということだが、バスは思い切り地元の乗り物らしく、乗客は地元の黒人しかいなかかった。

立派な橋を渡って、対岸のパトリオットポイントに到着する。

入場券売り場の周りをざっと回ってみると、魚雷やカッター、対空砲(機銃?)などが展示されている。

入場券を買って中に入る。

しかし、さすが正規空母、その大きさはかなりのものである。昨日のアラバマと比べるとどうだろうか。

遠景もう少し近づいて

飛行甲板の下にある格納庫に入る形になり、この階をベースにいくつかのルートのあるツアー(順路)を見ていくことになる。

食料庫通信関連?

昨日のアラバマと同じように、居住区画、戦闘区画、艦や戦争の展示などがある。居住区画あたりは正直いって昨日とあまり変わらないのだが、まあいいのではないか。

日本関連艦の展示では、ヨークタウンに限らず他のWW2で活躍した艦が触れられていた。相変わらず日本のことにふれると神風が出てきて少し複雑な気持ちだ。特に戦争の転換点である珊瑚海海戦とミッドウェーには力が入っているようだ。

そういえば、ヨークタウンはミッドウェイで山口多聞大将の飛龍に沈められたのではなかったかと思ったら、今いるこの艦は翌年に新造されたいわば2代目ヨークタウンだそうだ。

さて、空母ということで艦内には飛行機もいろいろ展示されている。

メインフロアである格納庫には、大戦中に活躍したワイルドキャット(F4F)、ヘルキャット(F6F)、アベンジャー爆撃機(TBM)などが展示されている。爆撃機のB-25なども吊されていたが、スナックコーナーの上にあって何となく冷遇されているような気がする。

ヘルキャットドーントレス

ワイルドキャット飛行甲板

このフロアには、メダルオブオナー・ミュージアムやチャールストン海軍基地に関する展示などのミニミュージアムもあるのだが、その他にもミッドウェイのジオラマや空母一覧なども展示されている。それにしても圧巻なのは空母の数で、これだけ並べられるとまあ、衆寡敵せずと思い知らされてしまう。

飛行甲板の方は、トムキャット、クルセイダーなど、こちらは戦後のジェット戦闘機が展示されている。飛行甲板を広いと感じるか狭いと感じるかは微妙なところのような気がする。勿論、船の上であるということを考えると文句なしに広いのであるが。

空母の艦橋は、戦艦のそれと比べるとたいしたことないと思っていたが、ここから見上げてみるとなかなかのものである。

ここからは対岸のチャールストンの中心部や、さっき渡ってきた橋などがよく見える。

かっこいい角度で空母の見学を終えた後は、隣に係留されている潜水艦を見る。

こちらは一転として、とにかく「狭い」の一言である。ベッドに下に魚雷が格納されていたりして、これは乗り組みは大変だと思われる。館長クラスの部屋でさえ、寝台特急の個室程度しかない。。

パンフレットによると他に海防艦と駆逐艦があるはずなのだが、補修中なのだろうか、今回はここにおらず見ることが出来なかった。

昨日とは違って時間に余裕があってじっくり見たためもあって、3時間近くたってしまった。ミュージアムショップで買い物をして、帰りは水上タクシーで戻ろうとしたのだが、乗り場の案内がなくて全然分からない。

敷地の外に迷い出て歩き回っていたら、偶然タクシーが通りがかったのでそれに乗ってホテルまで戻ってきた。

次に行くのは、南北戦争ゆかりのサムター要塞なのだが、フェリーツアーまで時間があったので、ホテルの部屋で一休みする。買ってきたも置いていけるし。

フェリーの発着所に少し早めに行く。少し余った時間でちょうど資料館を見学することが出来た。

隣には水族館があるのだが、キャッチコピーの「H2OH!」というのがツボにはまって気に入ってしまった。

湾口にある小島の要塞までは、フェリーで40分ほど。ちょっとしたクルーズを楽しみながら要塞までやってくる。かなりの人気スポットらしく、フェリーは満員だった。

チャールストンは全米屈指の観光地らしいが、地元の人は黒人が多いのに対し、観光客はほとんど白人である。それにしてもアメリカは肥満大国というが、全くもってその通りだと実感する。日本で見ると「すごい太った人だな」と驚くような人があちこちにいるのである。

それはともかく、要塞。

要塞外観南北戦争がここから始まったというのは、最初の戦闘が南部同盟によるこの要塞への攻撃だったことによるそうだ。

レンガ造りの建物を砲で武装したこの要塞は、激しい攻撃を浴びて陥落したらしい。その後、米西戦争や世界大戦などでも使われたらしいがメインステージはやはり南北戦争だろう。

南北戦争にはあまり詳しくないのだが、見た感じはやはり、近世の砲の時代、二度の大戦よりはナポレオン戦争などの時代に近いものが感じられる。

要塞は戦闘でぼろぼろになったが、先にも書いたとおり修復もされている。現在の要塞は、周囲はそれらしく復興しているが、修復時に再建されなかった(ということなのか)区画は崩れたままで一種の廃墟のようになっている。まあ、それはそれで雰囲気がよいので問題ないのであるが。

吹き飛んだ部分(廃墟っぽい)要塞内部の砲

要塞内は時間を区切った(帰りのフェリーに戻る時間が指示されている)自由見学なのだが、ちょうど一通り見て回ったところで頃合いもよい。

帰りのフェリーの中では今後の行動計画などをまとめることにした。

戻ってきたのは5時。

廃線じゃないですがまだ明るいし(チャールストンでは、朝7時過ぎまで明るくならない一方、夜は8時近くまで明るい)、ホテルに戻るのも早い気がしたので、食事がてら中心部へ歩くことにする。

昨日と違う通りを歩いていくと、こっちはスーパーや薬局など生活関連の店が並んでいる・。

電動歯ブラシのスペアを買ってきてと頼まれたのを思い出し、ここで買うことにする。その後スーパーでワインを買い込み、マーケット通りのシーフード店で夕食にした。

せっかくだからと、シーフードパスタを食べる。店員の女の子がなかなか可愛かったなあ。

郵便局の位置を確認して(切手の自販機くらいあると思ったのだが……)、ホテルに戻る。

今日のまとめとカメラのバッテリーの補給などを済ませてさくっと就寝。

考えてみると、時差ぼけはまったくといっていいほど起きていない気がする。助かる。

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