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今回の旅行記、行き先はアメリカです。訪問地はある意味鉄板のニューヨークとワシントンDCプラスαです。

サイパンなどの「離島」を除いて本土に限定すればアメリカ訪問は2回目。前回は南部の田舎だったので趣はだいぶ異なりそうです。旅の主目的は同じだったりするのですが……。

旅程は9日間ですが、行きの一日と帰りの二日はほぼ移動だけで終わりNYからDCへの移動も余裕を持って一日費やすプランにしているので、フリーなのは五日間です。

1日目

成田から全日空でニューヨークに向かいます。

じっくりためたマイルでビジネスの特典航空券を獲得。さすがに快適に過ごせました。ウェルカムのシャンパンも道中の白ワインも美味でしたし、今月は大分産の食材を積極的に使っているという和食もなかなかでした。

食事

食事

12時間ほどのフライトで無事に到着。

ここからエアトレイン、地下鉄と乗り継いで宿までたどり着きました。ブルックリン地区の割と落ち着いたところにあるやどで、値段が少し高めでしたが部屋は広く、内装も近代的で悪くなさそうです。wifiも使えますし、いろいろな拠点としては十分かと。

2日目

時差ぼけかその他の影響か夜は余り眠れませんでしたが、翌土曜日は予定通り早朝から出発します。

列車地下鉄でマンハッタンの中心、Pennステーションに出てアムトラックの急行列車でフィラデルフィアに向かいます。あらかじめ日本でネットで切符を買っていたので乗車もスムーズ。reservedといいながら具体的な座席指定はなく、着席が保証されているという感じのようです。

近隣のニューアークまでの間にも割とのどかな風景が広がっていて少し驚きましたが、何駅か途中に停車して定刻通り一時間半ほどでフィラデルフィア30thST駅に到着します。距離としては東京から富士くらいの感覚でしょうか。

立派な駅の中を見つつ、近郊線に乗り換えて町の中心部へ。そっから少し歩いてPATCOという市内交通とは別運営の地下鉄に乗り換えます。その地下鉄で2駅、デラウェア川を渡って対岸のニュージャージー州に渡り、駅から15分ほど歩いて川辺まで出たところにあるのが今日の主要目的、その名も戦艦「ニュージャージー」です。

今日の天気は予報では雨でしたが、着いてみれば青空の広がるいい天気。完全に夏で、歩いていると汗が大変ですが……。

BSNJ第二次大戦中に建造され、マリアナなど対日戦で活躍した戦艦ですが、戦後も使われ続け、朝鮮戦争、ベトナム戦争などにも投入されたそうです。

さすがに戦艦だけあって存在感があり、先ほどのPATCOが橋を渡るときもそれなりの距離がありましたがよく見えました。特に前に2門三連装主砲の存在感が目立ちますね。

チケットを買って中に入ります。

ガイドツアーもあるのですが、英語を聞いてもほとんど理解出来ないのでフリーで。指定されたルートに沿って中を見学します。

居住区やレーダー室、艦橋、士官室、各種武装など一通り見ていきます。これまでに見た他の艦と同様、戦歴や他国との艦の比較をしているコーナーもありました。意外なところではクリーニング設備、床屋なというのもありましあ。艦内教会や病院は公開されていなかったようです。千語も使われていたためレーダー誘導射撃システムやトマホーク、ハープーンといったミサイルも装備していました。

戦艦

戦艦

戦艦

戦艦

見学は一時間半ほどで終わり、フィラデルフィアの市内に戻ります。

ここはアメリカ独立に縁の深い町で、独立を司ったホールや鐘が展示されています。ホールは事前に整理券を手に入れないと見学出来ないので外見だけ観察、鐘は専用の記念館の中に展示されているのでそれを見てきました。

ホール

鐘

その後は地下鉄で移動して更に少し歩き、東州立刑務所を見学しました。過去に使っていた刑務所の廃墟を整備して一般開放しているのですが、刑務所の中を見られるのはなかなか珍しいかと。

見学コースも割と自由で、中心から放射状に伸びた独房のうちいくつかを見ることが出来ます。公開されていない建物も、廊下の様子を入口から眺めればこれはこれで廃墟としてなかなかいい雰囲気です。

あの有名なアル・カポネの収監されていた房の再現などもあり、金に任せて(買収?)狭いながらも豪華な調度を揃えた独房はある意味ユーモラスでした。

刑務所

刑務所

刑務所

刑務所

見学後は30th ST駅まで歩いて戻り、次に発車するアムトラックの列車でNYに戻ります。これのチケットが$53、ローカル列車乗り継ぎだと$16ほどですむので少し高いですが、快適さは全然違うので(だいぶ歩いて疲れましたので)こちらを利用することにしました。時間も半分くらいですし。

途中、駅構内のトラブルとかで列車が遅れましたがまあ何とか無事に戻り、夕食を取りにマンハッタン南部のリトルイタリーに向かいました。その名の通りイタリア人街で、イタリアンのレストラン、ジェラートの屋台などが並んでいます。

その中の一件、ベニートTというところで食事をしました。フェットチーネのボロネーゼ、白ワインにパンが付いて$30弱、味の方も上々でしたが、味は本場イタリアンでも量はアメリカン。昼食を抜いていた身にもかかわらず食べきるのに苦労しました。

最寄りの駅から地下鉄に乗って宿へ戻り、この日の行動は終了です。

3日目

この日はニューヨーク市内の観光です。

最初に向かうのが、ハドソン川に係留されている空母イントレピッドです。こちらも昨日のニュージャージーと同じく第二次大戦中に竣工して太平洋方面で活躍。戦後は改装されて近代化し、ベトナム戦争などに投入、またスペースシャトルの回収も行ったという戦歴を持ちます。

そのため、飛行甲板の上には戦後のジェット戦闘機やヘリが並び、最後部はスペースシャトルの独立したパビリオンになっています。

空母

空母

空母

空母

空母

空母

館内、特に格納庫のレベルは綺麗に改装されて展示室や映写室(戦歴を紹介する映画が上映されていました)になっています。格納庫にあった中で唯一の大戦機が爆撃機のアベンジャーで、翼が折りたたまれていますが、なかなかの存在感で写真を撮っている人も結構いました。

ニュージャージーとは違い、こちらは見学ルートなどは特になく、好きなところを自由に観られるような感じです。一方でどこを見たかを自分で把握していないと見逃すゾーンがありそうです。

艦橋にも登ることが出来ます。艦橋からの甲板やNY市内の景色はなかなかです。

シャトル勿論、スペースシャトルも見てきました。実機が保存され、周囲に宇宙開発競争の歴史やこれまでの様々なスペースシャトルのデザインの模型による比較などがあります。入口で写真を撮って、出口で売る(任意)スタイルはアメリカでは一般的なのでしょうか。

潜水艦最後に、おまけといっては何ですが、隣に展示している潜水艦を見学しました。艦内は狭いので、最初のミサイル格納室の説明を兼ねて入るときだけ係員の誘導、あとは艦首から艦尾にかけて順位に見ていきます。まあ、狭いですね。艦尾の魚雷室にはベッドもあり、ここで休む兵もいたことでしょう。見所はやはり、潜望鏡もある司令室でしょうか。

空母見学の後は地下鉄で移動してセントラルパークへ。

空母

この日も運良く晴天になりましたので、日曜日ということもあって公園は賑やかでした。専用のコースを自転車で回っている人、ランニングをする人、犬を連れて散歩する人など様々。あちこちの芝生では子供たちが遊んでいる姿や、水着で日光浴をする人の姿が見かけれらます。

かなりの日差しですが、日本と違って日傘を差している人はほとんどいません。あと、ヨーロッパの国と比べても太った人(日本で見れば思わず振り向いてしまうレベル)がたくさんいるのがさすがといった感じです。

公園は南北4キロ、東西0.8キロと広いので、全部巡ったわけでもないのですがかなり歩いたことになりました。途中、公園の外に出て不思議の国のアリスをモチーフにした喫茶店があるというので行ってみたのですが残念ながら満席。

公園

公園

西の86stから入り、南東端の59stで出ました。ぶらぶらしつつ2時間弱くらい歩きました。

ここからは地下鉄に乗り、ユニオンスクエアという公園に面する大きな本屋へ向かいます。

日本でいえばジュンク堂のような感じです。ボードゲームがあるというので見に来ましたが、それなりの品揃えではあるものの、私のチェックしていたゲームは残念ながらありませんでした。代わりといってはなんですが、ざっと本を見て回り、4冊ほど買いました(うち3冊はお土産用ですが)。

そこから南へ歩き、まだ少し早いですがリトルインディアというインド人街でカレーの夕食。そして、宿へ帰還となりました。

4日目

この日はどこに行くかを事前に決めておらず、定番の自由の女神を見に行こうか、貨物船の廃線跡であるハイラインでも歩くかなどと考えていたのですが、結局、メトロポリタン美術館に行くことにしました。

芸術に造詣が深いわけでもなく、美術館に行ってもなあと最初は思っていたのですが、結果としては言ってよかったと。さすが世界最大級の所蔵品のある美術館です。

その規模の大きさは聞いてはいましたが、実際に見学すると想定以上に大変でした。台北の故宮博物院に行ったときも、ツアー客が1時間で流すところを半日掛けて見て回りましたが、今回は一通り見るだけで朝10時半から午後3時まで、ゆっくり歩きながら移動すると早足で歩くより疲れるので途中休憩など挟みながら、展示を一通り見てきました。

フラッシュ発光は禁止されていますが、写真撮影はOKで、それだと貴重な展示品をみんな写真に撮ってしまう人がいるのではないかと心配になりますが、展示品を残らずカメラに納めるのは時間的に不可能と思われます。有名な品はガイドブックなどでも既に公開されていますし。

そのようなわけで、個人的に気になったものの写真を撮ってきましたが、それでも結構な枚数になりました。写真を撮るよりは実物を見ていた方がいいですし。あと、解説も時間的に見ている余裕がありません。一部、そのまま写真に撮ってきましたが後で見るかどうかは別の話です。

区画ごとに地域や時代に分かれています。

メトロ

メトロ

メトロ

メトロ

私が見たのは、古代ギリシャローマ、東南アジア・アフリカ、ヨーロッパ近世から中世、武器防具、アメリカ、古代エジプト、2階に上がって中国アジア、近東、アラブ地域、ヨーロッパ絵画、楽器、アメリカの家具調度、という順に見て回りました。

ガラスケース内でなく直接展示されているものもあるので臨場感はたっぷりで、エジプトの神殿の一部、壁画などそのまま移設(?)したものもあります。騎士フル装備、アジアやアフリカの(おそらく)宗教的儀式で使う仮面なども迫力があります。1階が出土品、彫刻など「モノ」メイン、2階が絵画など中心で、2階にはルノワールやフェルメールなどの私でも知っている有名な絵も。

日本エリアが閉鎖中で見られないのが残念でしたが、日本のものは日本で見ればいいのではないかと。武器防具や楽器のエリアには鎧や鼓など日本のモノも展示されていました。

911美術館というよりは博物館に近い感じで、十分に堪能した後、南に移動して911メモリアルに向かいました。例のテロで崩壊したワールドトレードセンターのビルの跡地で、ビルのあった場所がそのままプールになっています。周囲には消防活動等で命を落とした人の名前が刻まれており、花を捧げている人もいました。また敷地内に一本だけ「生き残った木」というのがあり、大事に保存されていました。

敷地内にミュージアムもあったのですが、時間的な都合で見学は諦め、33stにあるボードゲームの店に向かいました。

ネットで「ニューヨーク ボードゲーム」で検索するとこの店くらいしか出てこないのですが、さすが専門店だけ会って品揃えはなかなかでした。今回の旅行は荷物に余裕があるので、一つくらいなら大箱のゲームを買ってもよかったのですが、欲しいと思うものが特になく、小さめのカードゲームを3つほど買いました。最近はアメリカのアマゾンからも買えますし、送料を考えるとこういう小さい物こそ現地で買った方がいいのかなと無理矢理自分を納得させました。

その後はチャイナタウン(実は前々日のリトルイタリーのすぐ隣)に寄って夕食を取って宿に戻りました。

宿ではフロントのミスでなぜか勝手にチェックアウトしたことにされており、部屋に入れなくて困ったりしましたが文クレームして何とか解決。だいぶこのホテルの個人的評価は下がってしまいましたね。「チェックアウトなどしていない」と言うと「朝、手続きした。私の顔を覚えているでしょ」と大嘘つきますし。でもまあ、非は分かっていたのか、後で直筆の手紙(よい旅を、と言った内容の)が入っていましたけれど。

5日目

アセラ1日目で一度経験したペンステーションからアムトラックのアセラ特急でワシントンへ向かいます。車両がファーストクラスとビジネスクラスしかないという豪華編成(?)で、その分お値段も高い新幹線のような列車です。ビュッフェは付いていますが食堂車はなしという編成です。

座席は一般席(コーチ)と比べて極端に座り心地がよいというわけでもないのですが……。

フィラデルフィアまでは既に見た風景、そこからは田舎地帯で時折湖などが接近するような景色が続きます。端的にいえばヨーロッパの鉄道に似た景色です。湖はずいぶん大きく、瀬戸内よりも広く感じるほどです。

ユニオン駅途中ノロノロ運転になったりして、案の定、ワシントン到着は15分ほど遅れました。

ですが、宿に直行するには少し早い時間だったので、ちょうどよかったような気がします。駅の中のスターバックスでコーヒーを買って一服し、地下鉄に乗り換えて宿へ向かいます。

地下鉄(および市内交通)はニューヨークより若干、高めの感じです。こちらではSmartripというsuicaのようなICカードが使われていて、紙の乗車券を買うと$1高くなるそうなので、思い切って買うことにしました。

本当にsuicaのように改札にタッチするだけで簡単でした。今日の宿はアムトラックのユニオン駅から地下鉄一本で行けるので楽に到着。

宿はホームページで見た時には近代的なイメージでしたが、実際はかなりレトロな感じでした。ドアが手動のエレベーターなんて初めて見ました。

投宿は15時過ぎ。今日は移動日といってもさすがにもう部屋に引きこもるのは早いので、少し出掛けてみることにします。

近くに「大使館通り」があり、その先にイスラム寺院があるというので行ってみることにしました。

特徴的な各国の建物に、様々な国旗とまさに大使館が並ぶ通りです。日本の大使館もその一角にあり、正面に菊の御紋も付いています。何でも戦前の建物なのだとか。確かにワシントンは空襲や地震の被害には無縁でしょうから。

イスラム寺院をざっと見た後、戻ってどうするか考え、まだ16時過ぎということで、今度はサーキュレーターという巡回バスに乗ってロスリンというところに出向きました。目的はいくつかあって、まずは近くにある海兵隊の記念碑の見学、そして明日のスミソニアン別館に行くためダレス空港へ向かうバスの乗り場確認、それと夕食です。

硫黄島海兵隊の記念碑というのは、有名な硫黄島のモニュメントです。実物はかなり大きく、台座には独立戦争から始まり、今までに戦ってきた戦争の名前と年代が刻まれています。一周では足らないほど記載されていました。

夕食は近くにあったベトナム料理の店で、フォーを食べました。大きいサイズにしましたが、いつものように昼を抜いていたのでちょうどいい量でした。具(肉)を3種類選び(面倒な人のために「シェフお勧めの組み合わせ」というリストもある)、もやしと葉っぱ(香菜に似た味)が後のせというところが特徴的でしょうか。

ロスリンに戻り、空港行きバス乗り場はサーキュレーターを降りてすぐの所と確認出来ました。そのサーキュレーターに乗って戻り、この日は行動終了です。

6日目

ワシントン観光にはまる二日を当てていますが、その一日をスミソニアン博物館の見学に使います。

今回見学するのは航空宇宙博物館ですが、その他にもいろいろな博物館を運営しています。しかも全て入場無料という。さすがの国力といえるでしょう。

航空宇宙博物館は市内の本館と、郊外の別館があり、今回行くのは別館の方です。たくさんの飛行機等を保有していますが、本館だけでは展示しきれないので新しく作ったということです。

場所は、ダレス空港の近くなので、帰国日の予行演習も兼ねて朝から向かいます。

最初は地下鉄→空港バスの乗り継ぎで思っていたのですが、昨日のサーキュレーターの行き先であるロスリンから市バスで空港まで行けるのでそのルートを試してみることにしました。

サーキュレーターは朝のラッシュ時なので少し混んでいましたが、乗り継ぎもスムーズでダレス空港に到着。インフォメーションで博物館行きのバスを教えてもらい、更に10分ほどで到着。

荷物のチェックを受けて中に入ります。

大きなハンガーには地上に置いてあるものから空中につるしてあるものまであり、大小様々な飛行機が。回廊のようなものも設けられており、空中の飛行機を見たり地上の飛行機を上から見たりすることも出来ます。

全体的には大きく分けて向かって左手の民間航空、中央の第二次大戦中の航空、右手の冷戦期の航空となっていて、個人的にはやはり第二次大戦機に興味をそそられるでしょうか。日本軍の機体もあります。

勿論、写真撮影自由なので撮るのと見るのとバランスを取りながら見学してきます。

日本軍機も夜間戦闘機「月光」、特別攻撃機「桜花」、複座戦闘機「屠龍」、水上機「晴嵐」、局地戦闘機「紫電改」と並んでいます。

勿論、日本軍以外の機もあります。つるしてあるF4Uコルセア、イギリスのハリケーン、双胴のP38ライトニング、ドイツ機が7機も、ロケット機のMe163もあります。白眉はやっぱりB29のエノラゲイなのでしょうね。大きいですし、これが何百機も日本に来て町に爆弾を落としたと思うとやはり複雑な気分になります。

コルセア

月光

月光

紫電改

B-29

Me163

冷戦期の方はトムキャットを始めにファントム、ソ連のミグ15など。入口正面には本当に真っ黒なブラックバードもあります。

コンコルド民間機の方は一番目立つのはエールフランス仕様のコンコルド、ニューヨークのイントレピッドでも見ましたし、ここで二機目です。コンコルドってもう歴史的遺産なんだとしんみりした気分になります。他にはユンカースやボーイングの旅客機が大きいので目立ちますね。あとは(軍用機になりますが)小型の初期のヘリコプター、スポーツなど個人レベルで使う飛行機、オスプレイで有名になった翼の変形する飛行機などです。

奥はスペースシャトルの展示室になっていて、中央のディスカバリーを囲むようにロケット、人工衛星などの展示が、また巡航ミサイル、誘導爆弾などの近代兵器も置いてあります。

結局、3時間半ほど見学して終了。最長でまる一日いてもいいと思っていましたがさすがにそこまではかかりませんでした。

帰りは行きとは別ルートを使いました。

ダレス空港へのバスがそのままメトロ駅まで直通するそうなので乗り通し、接続するメトロのシルバー線に乗って市内に戻ります。どうも最近開通した路線のようです。

残った時間はスミソニアン本館に行くか、市内周遊か迷いましたが、本館だと駆け足になってしまうそうなので、市内周遊にしました。

ホワイトハウスからスタートし、財務省、ワシントン記念塔、第二次大戦記念碑、ルーズベルト記念館、朝鮮戦争記念碑、ベトナム戦争記念碑と順に見て、橋を渡って対岸のアーリントン墓地へ。無名戦士の墓とケネディの墓を見て、メトロ駅から宿に戻りました。

ホワイトハウス

ホワイトハウス

第二次大戦メモリアル

ルーズベルト

無名戦士の墓

ケネディの墓

ワシントンの地下鉄は高めのうえにピーク時は割り増しになるので、一回乗って$4とか$6とかいい金額になるところが難ですね。

ギリシャ料理の店というところで夕食にして(変わった料理で不味くはなかったが、絶品というわけでもなかった)、宿に戻りました。さすがにだいぶ歩きました。

7日目

この日は、博物館巡りになりました。

まずは、出発前から予定に入れていたスパイ博物館というところへ向かいます。あらかじめネットで予約が出来るので、この日の10時に行けばいいのですが、少し時間に余裕があるので、ユニオン駅から国会議事堂を見つつぶらり歩いて向かいました。

スパイ博物館の展示はなかなか面白く、「スパイの心得」「隠密活動」「戦い」「情報収集」「歴史上のスパイ」などのスペースがあり、それぞれ関連するアイテムなどが展示されていました。発信器を仕込んだ靴とか、ペン型の小型拳銃など、映画に出てきそうなものがいろいろあって見ていて楽しいです。写真を見て「この中で気をつけるべきところはどこか」「身を守るためにこの場所ではどうしたらよいか」などがあり、雑踏の中で目立たないようにしつつ、その場所に居た証拠を残すにはガードマンや監視カメラの視界に入るとよい、などと解説されていました。銀行のATMにもたいていカメラが付いているので利用できるとも。

日本の忍者や、中世の宮廷でのスパイなどの解説もあり、後半は大戦期、冷戦期などの生々しいもようも。最後は特別展示で、スパイといえばこの人というジェームズ・ボンドのコーナーがありました。歴代悪役の解説や、たぶん映画で使われた衣装や小道具が展示されていました。

靴

パイプ

ニンジャ

孫子の兵法

スパイ博物館の次はスミソニアンの航空宇宙博物館の本館へ向かいます。

昨日のはあくまでも別館で、本館がメイン……とおもいきや、別館は「本館が手狭で展示しきれないものを展示する」ものなので、本館の方が規模が小さかったりします。

ただし、別館は飛行機等の実機を展示することがメインなのに対し、本館は飛行機と宇宙開発の歴史を追うことがメインになっているので、部屋ごとにテーマを分けてパネルや写真などの解説が詳しくなっています。

ライト兄弟の初飛行から始まり、初の大陸横断、大西洋横断、世界一周飛行の展示と続きます。勿論、二度の世界大戦のコーナーもあり、艦載機も独立したスペースがあります。これらの展示室には日本の零戦、ドイツのメッサーシュミットBf109、イギリスのスピットファイアなどの名機も置いてあります。

後半は宇宙開発や月面到達、火星探索などの宇宙のことがメインで、「上からの眺め」として最初は飛行機による地上観測や偵察から、人工衛星からの地球やピンポイントでの地上の撮影など幅広く解説されていました。

勿論、全部の解説を読むことは物理的にも語学能力的にも無理なのですが、ざっと見ただけでこれだけ興味を引かれるのはやはり展示の内容が充実しているからだと思います。

Me262

メッサーシュミット

零戦

B747コクピット

世界一周

米ソの核ミサイル

ここまで来て14時過ぎ。もう一ヶ所博物館を見るには時間が少なめ、宿に戻るにはまだ早いと中途半端な時間で迷いましたが、近くの自然史博物館を見に行くことにしました。ここも展示内容が多岐にわたるので、ざっと見てみるだけのつもりで行きました。

しかし、運がよいのか悪いのか展示室の半分弱が改装中で見られないので、逆に現在見られる部分は全部見ることが可能になりました。

入ってすぐのところにあるのはマンモス。これに始まり、様々な動物の剥製や骨格見本が展示されています。アフリカの多彩な動物や、珍しいところではコウモリの骨格標本など。「人類の進化史」というテーマで、骨格や道具(石器など)の変遷の展示もありました。

二階では虫などを扱うコーナーも、蝶を放し飼いにしたスペースもあるようです(時間交代制なので入りませんでした)。最後に岩石、鉱石、宝石のコーナーを見て一通りの見学が終了。

マンモス

亀の骨格

鉱石

宝石の杯

この後はショッピングモールに寄って会社へのお土産のお菓子でも探そうと思ったのですが、ファッションの店がほとんどでお菓子屋はなく(あったのが会社の近くにもあるゴディバだけでした)、フードコートで食事だけして宿に戻りました。

最終日は帰るだけなので、これでえ旅行記は終了です。時差もあって、帰りは「一日」以上かかる旅に。

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