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伊尾木洞(いおきどう)





 石灰岩体を地下水が溶食してできた洞窟を 正統派鍾乳洞と呼ぶならば...

 北から、変成作用を受けた小規模な石灰岩塊が帯状に分布する三波川変成帯、 龍河洞など比較的大きな石灰洞が発達する秩父帯、 石灰岩が殆どみられない四万十帯が綺麗に並ぶ高知県にあって、 南側にあたる海岸線から僅か450mに位置する伊尾木洞は、初め、土佐湾の荒波に削られる海食洞として発達しました。 その後、地盤の隆起とそれに伴う海岸線の後退によって内陸部に取り残されてしまいましたが、 四万十帯の狭い区域に混ぜ込まれた穴内層(第三紀鮮新世〜第四紀前期更新世)と呼ばれる石灰質泥岩や砂岩の地質が幸いして、 今度は、それまで伏流していた地下を流れる川の流れによって浸食が続き貫通してしまった、高さ5m, 幅3m, 延長100mのトンネルです。 トンネル内部では、一部に溶食痕やフローストーンが見られることから、 「少しでも鍾乳石が発達した洞窟」という積極的な定義ながら、伊尾木洞も鍾乳洞と呼びたくなります。

付近にある説明板には
伊尾木洞シダ群落 国指定天然記念物
一九二六(大正十五)年十月二十日指定

  指定されているシダの種類(七種類)
    ホウビシダ・コモチシダ・ノコギリシダ
    ホウライシダ・ハゴロモシダ(別名マツザカシダ)
    シロヤマゼンマイ・クリハラン

 ここ伊尾木洞シダ群落の七種のシダは、日本列島の温暖な地帯に広く
分布しており、伊尾木洞だけに生息する種類ではありませんが、多くの
種類が一ヶ所に生息するのは大変珍しいために、国の天然記念物に指定
されています。
 シダの好む生育の条件は種類によって異なりますが、この洞穴の温度
と湿気と適度な光線、そして岩石の多い崖状の地形がシダの生育条件を
満たしているため、このように多くの種類のシダが共生繁殖しているの
です。
 これらのシダが繁殖し続け、後世にもその姿を留めていくことができ
るよう、シダの採取・伐採などないよう保護にご協力ください。

二〇〇八年五月 安芸市教育委員会A

と書かれています。  じぇじぇじぇ! 鍾乳洞の説明は...!? (^_^;)


所   在
  高知県安芸市伊尾木 
見   学   自由
  安芸市観光協会の体験プログラム「神秘と癒しのパワースポット 伊尾木洞のふしぎ発見」
  もあります。(要予約〜有料 1,000円)
料   金   無 料
交   通
土佐くろしお鉄道 ごめん・なはり線「伊尾木駅」 から、徒歩7分。(約1km)
車の場合、 高知駅前,龍河洞,高知自動車道「南国IC」などから 40km,60分。
安芸の市街地を過ぎて、伊尾木川を渡ると国道沿いに「伊尾木洞駐車場」の案内板があります。
駐 車 場
  国道の海側,Kマート奥に「観光案内所,トイレ」を併設した無料Pあり 2021年8月現在



 Cave Ajanさん2016/9/29

 12年の東京単身赴任から京都に戻りはや1年、東日本の観光洞は踏破できましたのでこの夏の退職を機に西日本に乗り出しました。 手始めは高知県、龍河洞の冒険コースに参加したところガイドのお姉さんが、「沖縄の鍾乳洞に行ったことはあるが、近くにある伊尾木洞というところには行ったことがない」とおっしゃたので、「明後日行くんですよ」と言ったもののやはりマイナーなのかなと思いつつ、9月23日訪問しました。

 最近の情報があまり無いようですのでお役に立つかわかりませんが投稿致します。 結論としては、「立派な鍾乳洞」ではありませんが、「シダの生い茂った窟」ではなく、結構ワイルドで幽玄な洞窟とハイキング道で、地味ですが観光化されてなく「おすすめ」でした。

 土佐くろしお鉄道「伊尾木」駅から徒歩5分、無人駅ですが駅前に案内表示もあり道に迷う心配はありません。 途中の伊尾木公民館に貸長靴(無料)とパンフレットがあります。今回はサイズがなかったので借りませんでした。 洞入口にも案内があります。流れを気にすることなくジャブジャブと上流に進みましたが、途中で荷物が重くなり多分もう誰も来ないと思い河原にカバンをおいて滝をめざし往復1時間ゆっくり楽しみました。

 帰り道に国道55号沿いの「Kマート」でお土産に「伊尾木洞名物あなごうせんべい」300円 購入。 ここでも長靴が借りられるようです。 無人駅にコインロッカーはありませんのでここでお願いして預かってもらうのがよいかもしれません。(公民館は閉まっていたので荷物預かりができるかどうかは不明です) 伊尾木洞はもちろん無料ですし、いつでも誰でも入れる自然道の一部です。 ただ滝までの道は結構きつく(と言ってもハイキング程度ですが)、人もほとんどいないので「暗い時間帯」、「女性独り」はおすすめできません。 ただ、Kマートの親切なお母さんが言っていたように「季節で表情が変わる洞窟、自然」なのでまた別の機会に是非訪ねてみたいと思いました。 なお、伊尾木洞は2015年に整備されたようです。
 伊尾木洞最新情報ありがとうございます。2015年に開催された「高知家・まるごと東部博」の際のおもてなし対応で、公民館の駐車場やトイレを無料開放したり,案内板,パンフレット,遊歩道を整備したりしたんですね。 遊歩道の整備で、たくさんいらした裸婦像さん達は立ち退かれたようですが、結果、自然の癒しパワーをより一層感じられる空間になったのではないでしょうか。 奥には3段の小さな滝があることは、Cave Ajanさんのメールで初めて知りました。

 Yasさん2013/7/6

 龍河洞から伊尾木へは、車だと直接野市へ出るとよいらしいですが、公共交通機関ですと、一度後免までバスで戻ってからごめんなはり線で向かうことになります。 無人の伊尾木駅から伊尾木洞へは、徒歩10分もかからず到着です。 55号線に出て東へ少し歩くとまもなく道路標識があり、小川に沿って左に折れるとすぐ入口(写真)です。 ここは30〜50m位の貫通洞の先にあるシダ群落が有名らしいです。 洞内は、水で削られたのであろう壁の跡を除き、それほど見るものは多くなかったと思いますが、添付の写真程度の小規模なものはありました。 また、天井にポケットと思われるものがありました。 海岸から200〜300m位のところにこんなのがあるのですね。 いつもの鍾乳洞とは少々違う趣ですが、それなりに楽しめたと思います。


 伊尾木洞は、安芸市観光協会のサイトに簡単に紹介されていますが、基本的に洞窟よりはシダの紹介でしょうか。 
 小さな鍾乳洞が点在する四国にあっても、結構マイナーな鍾乳洞までも紹介した気になっていたので、さすがに未紹介の鍾乳洞への行ってきたよメールはもう届かないだろうなと思っていたら、上には上がいるもんですね。 感服致しました。 良くご存知でと言うより、良く目指されましたね。 伊尾木洞先のシダ群落の谷は、裸婦が憩う秘密の庭園といった感じの大変美しい空間ですが、何か不思議な力で導かれました?
 Yasさん2013/7/12

 彫刻は、まわりの風景から浮いているといえば浮いていますが、現在、そう数が多い訳でもないので、まあ気にしなければどうという程でもないです。 高知の観光地を色々調べていたら検索に引っかかったという程度のものですが、洞窟を抜けた先のシダの谷という異世界感というか非日常感が私にとっての旅行の楽しみに良くあっていたと思いました。




2,3行で構いません。 伊尾木洞に関する情報や,写真、
訪れた際の皆さんの感想を E-mailでお寄せ下さい。 このページに掲載させて頂きます。
じじいが出かける際の参考にもさせて頂きますので、よろしくお願いいたします。

  - 2013.7
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