前々から存在だけは知っていて、なかなか訪問することの出来なかった長崎県は川棚の魚雷発射試験場跡。
建物の「枠」だけが残り、中の機械、屋根、窓枠まで失われてしまったのはおそらく戦後の鉄の需要に持って行かれたと推測。
建物の中からも草だけでなく樹木までも生えているのはそれほどの星霜を経た証でしょうか。終戦直後にうち捨てられたとしても60年以上が経過しているわけです。
丁寧に見ていくと、壁の鉄筋や、機器類の土台、作成した魚雷をどのように運んでいったかを想像させてくれる溝など小さな痕跡にもいろいろありそうです。
海にぽつんと孤立して残る観察塔には残念ながら立ち入ることが出来ませんでしたが。
そして海に突き出た発射場は釣りスポットになっていましたが、その傍らにある建物の跡も、月日がたってとてもよい雰囲気を保有しておりました。
よく見ると鉄門が上下したと思われる溝、陸地から魚雷を運んできたレールの痕跡なども残っています。
煉瓦造りがややお洒落にも感じられました。
今回の訪問では、相互リンク先でもある「みに・ミーの部屋」管理人の古本屋の常連さんにたいへんお世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。