築別炭鉱を見た翌日、余勢を駆って羽幌炭鉱の方に来てみました。
築別炭鉱は夕方、羽幌炭鉱は朝と、時間帯を変えて雰囲気の違いを味わうつもりでしたが、両日ともいい天気で、かえってその雰囲気の違いが感じられなくなってしまいました。
さて、現地に到着してみると、止まっている車が。同業者が来ているようです。
そちらはそちらとして、探索開始です。
まずは、昨日と似たようなホッパーを探索。中には不法投棄と思われる自動車の残骸が。その他の物資はここのものなのか、どこかからやはり不法投棄されたものかよくわかりません。
で、ホッパーの中を通り抜けて見ると、奥の方にはまだ建物がある様子。
周囲は原生林の下生えになっていますが、よく観察すると足がかりはありそう(というか、人の通った跡もある)ので、意を決して乗り込んでみます。
すると、ホッパーのすぐ裏手にコンクリート造りの立派な建物が。しかし、側面に大穴が空いているのはどういうことなのでしょう。ペリリュー島の日本軍司令部跡を思い出しますが、このあたりで戦災ということはないでしょうし。
中の重機を撤収する際に、もう使わない建物だからと、壁を破壊したのでしょうか。
ともあれ、建物の側面に沿って足場があるので探検してみます。中はまことに廃墟らしいいい感じのもの。発電設備だったらしいですが、機器類は全部持ち出されたのか、何も残っていません。
更に奥に進むと、もう一つ建物が。こちらは炭鉱の中心設備(というのかな)のようです。周囲には小さな倉庫や立て坑のような物件が。ただ、正確には何なのかはよく分かりません。
この奥にも頑張れば進めそうですが、建物の中を突破するのは危険そうなので、このへんまでで。
帰路を失わないように、来た小径の記憶を思い出しながら慎重に戻ります。一度、発電設備の逆側に回って中とひとつ上のフロアを伺ったりしました。
既に虫が元気に飛び回っており、これが全部蚊だったら大変なことになっていたと思いますが、何とか被害なく車まで帰還。同業者はもっと奥まで行っていたようですが。万一、クマに出くわすと大変なことになるので、鈴を鳴らしながらの行軍でした。
広いところまで戻ったところで改めて遠くから一帯を眺めると、有名な立て坑がすくっと青空に映えてそびえているのが分かります。社章もまだまだはっきり分かります。
少し離れたところにはガソリンスタンドの跡、従業員住宅の跡もありました。ここは未成線、名羽線の跡でもあるので、それっぽい築堤に注意書きの看板が立っています。
従業員住宅は昨日の築別とは異なり、平屋の長屋風のものでした。こちらはあまり丈夫な造りではなかったようで、特に屋根は完全に失われています。部屋ごとに煙突があるのが北海道らしいところか。元住人のものかどうかわかりませんが、マージャン牌とか落ちていました。