MS-DOS COMMAND : update 2011/1/9

Index

MS−DOSコマンド一覧

MS−DOSとは?
MS−DOSの動作環境
MS−DOSの起動・停止
MS−DOSのきまり
MS−DOSの文字コードとファンクション・キー
ディレクトリとは?
ファイルの属性とは?
MS−DOSにはコマンド(命令文)がある
MS−DOSには環境変数がある
MS−DOSにはワイルドカードがある
MS−DOSには標準入力・出力がある
MS−DOSにはバッチ(BAT)がある
MS−DOSにはパイプ処理がある
CONFIG.SYSとAUTOEXEC.BAT
MS−DOS起動に必要なファイル
MS−DOSとPC−DOS

巷の便利なプログラム
MS−DOSファイルの一覧
MS−DOSの外部装置
MS−DOSの開発環境
WindowsXPのMS−DOS環境
WindowsXPのMS−DOS開発環境
Windows VistaのMS−DOS環境

MS−DOSとは?

 MS−DOSはマイクロソフト社が開発したコンピューター(x86系16bitCPU)用のディスク・オペレーティング・システム(Disk Operating System:一般的にはOSと呼ぶ)のことです。コンピューターとユーザーとのやりとり(インターフェース)が文字であり、ディスク管理にドライブ番号、UNIXで使われているディレクトリを採用しているという特徴があります。また、MS−DOSはシングルユーザー用で、シングルタスクの環境を提供するOSです。
 一般的にオペレーティング・システムは機種に依存しない共通のインターフェースを提供しますが、MS−DOSは、主にどのコンピューターでも同じ方法で画面表示や文字入力、ディスクにアクセス(読み書き)できる共通の環境を提供します。

【(参考) 日本のコンピューターにはDOS/V(PC/AT互換機)とPC98等ありますが、それぞれ同じx86系のCPUを使用しているものの、ハードウェアの設計が異なります(バスやI/Oポートの番号や使用方法等)。このため、表計算のプログラムを作ろうとしたとき、DOS/V用とPC98用、それぞれのハードウェアに合ったプログラムを作る必要があります。別々のプログラム作成には、時として膨大な時間がかかることがありました。MS−DOSやWindows等のハードウェアへアクセスするときに共通のインターフェースを提供してくれるOSを使えば、DOS/V用とPC98用、別々にプログラムを作る必要がなくなり、どのコンピューターでも同じプログラムを使用できるメリットがあります。 】

【MS−DOSの共通インターフェース内容】
●ディスク(ハード・ディスク、フロッピー・ディスク、RAMディスク等)への読み書き
●ディスクにあるファイルの情報、ディスク空き容量の取得
●仮想ディスク(CD−ROM、LAN等)への読み書き
●画面表示(主に文字)、キーボードからの入力
●年月日時間の管理(取得、設定)
●メモリ(RAM)の管理(取得、開放)
※上記項目を注意してプログラムを作成すればどの機種のMS−DOS上でも実行が可能となります。注意として、MS−DOSにはバージョンというものがあり、バージョンが同じかそれ以降のバージョンでないと実行できないものがあります。
 (MS-DOS Ver1.25, Ver2.11, Ver3.0, Ver3.1, Ver4.0, Ver5.0, Ver6.2, Ver7.0, Windows95-98, Ver2000等)
※PC98にはPC98用MS−DOS、DOS/VにはDOS/V用MS−DOSをインストールする必要があります。

MS−DOSの動作環境

 MS−DOSの動作環境は次のとおりです。

動作環境
●CPU:8086以降(8086,80186,80286,80386,i486,Celeron,Pentium他x86互換)、推奨:80386以降(※1)
●MEMORY:128kB以上、推奨:1.6MB以上(※2)
●ビデオカード:80×20文字以上表示可能なもの(特に選ばない)、推奨:グラフィック画面が640X400(480)以上表示可能なもの(※3)
●外部記憶装置:FDD1台、推奨:FDD1台+HDD10MB以上
●入出力装置:CRT(※4)、キーボード

※1:メモリ1MB以上を利用する場合
※2:最大利用可能16MB?
※3:グラフィックを利用するアプリケーションやDOS/Vで日本語表示する場合
※4:PC98用CRTは水平走査周波数が24kHzに対応している必要あり

MS−DOSの起動・停止

 MS−DOSの起動・停止には特段のログオン・シャットダウン手続き等は不要です。

起動方法
●FDD:フロッピーディスクにMS−DOSのシステムがある場合はフロッピーディスクをFDDに挿入し電源スイッチを入れる。
●HDD:ハードディスクにMS−DOSのシステムがある場合はそのまま電源スイッチを入れる。

停止方法
 プログラムやコマンドが動作してなくDOSのプロンプトが表示されていることと、HDDやFDDの動作LEDランプが消灯していることを確認した後、電源スイッチを切る。なおDOSのプロンプトが表示されている状態でCTRL−Cを押してから電源スイッチを切るのが良い方法とされる。

プログラムが暴走した場合の対処方法
 FDDやHDDが稀に動作する場合があるので電源スイッチを切らずにリセットスイッチを押す。

その他
 電源スイッチを切った後に再び電源スイッチを入れる場合は、電源スイッチを切ってから5秒程度経過した後に電源スイッチを入れる。

MS−DOSのきまり

 MS−DOSには次のきまりがあります。

●ファイルは、ドライブ番号(A:、B:...)+¥+ディレクトリ名(TOOL)+¥+ファイル名(ABC.TXT)で扱う。ドライブ番号とディレクトリ名は省略可能。
●ドライブ番号は、英字の大文字AからZを使用し、基本的には1つの外部記憶装置に1つのドライブ番号が割り当てられる。 ●ハードディスクのドライブ番号は、基本的には1パーティションに1つのドライブ番号が割り当てられる。また、FDD、CD/DVD−ROMやMOなどのリムーバブル・ディスクは、1デバイスに1つのドライブ番号が割り当てられる。
●PC/AT互換機の場合、ドライブ番号A:、B:はFDDの有無にかかわらず固定的にFDDに割り当てられる。ハードディスクはドライブ番号C:以降に割り当てられる。
●PC−9800シリーズの場合、起動ディスクがドライブ番号A:に割り当てられる。PCがFDD1台とハードディスク1台(1パーティション)で構成されている場合、FDDから起動するとFDDがドライブ番号A:、ハードディスクがドライブ番号B:となり、ハードディスクから起動するとハードディスクがドライブ番号A:、FDDがドライブ番号B:となる。起動ディスクの選択はメモリ設定画面やFDISKなどのコマンドで設定することができる。
●ファイル名は最大9文字+ピリオド+最大3文字で構成する。
 ピリオド+3文字の部分を特に拡張子と言い、MS−DOSはファイル種類を区別するのに使用する。
 (但し、Windows95以降のMS−DOSはファイル名の最大文字数が127文字 −ロングファイルネームという− となった)
 【ファイル種類】
 拡張子 .COM、.EXE → MS−DOS上で実行可能なプログラム・ファイルと解釈する。
 拡張子 .BAT → MS−DOS上で実行可能なバッチ・ファイル(後述)と解釈する。
   (MS−DOSでは.COM、.EXE、.BATの拡張子のみ実行できる)
 ※次の拡張子は決まりではないが、慣用的に使用している。
  拡張子 .BAK → バックアップ・ファイル。テキスト・ファイルをエディタで編集したときの編集前のファイル。
  拡張子 .TMP → テンポラリ・ファイル。一時的なファイル。
  拡張子 .CHK → CHKDSK /FやSCANDISKで作成される壊れたファイル。
  拡張子 .SYS → システム・ファイル。システムを構成するファイルで、通常はドライバを指す。
  拡張子 .DOC → マニュアル用ファイル。使用方法や注意事項等を書いているテキスト・ファイル。
               (README.DOCがあれば、使用前にこのファイルを読んだ方がよい)
  拡張子 .DRV → .SYSと同じ
  拡張子 .DIC → 日本語辞書ファイル。
●ディレクトリ名は最大12文字で構成する。
●ファイル、ディレクトリ名に、?, *, /, |, >,<, .(ピリオド),\ は使用できない。
●ファイル、ディレクトリ名にMS−DOSの予約語(CON、PRN等)は使用できない。
●MS−DOSは起動時に起動ディスクのルートディレクトにあるCONFIG.SYSというファイルに記述されているドライバーを自動的に登録し、次に起動ディスクのルートディレクトにあるAUTOEXEC.BATというバッチ・ファイルを自動的に実行する。
●ファイル名は大文字、小文字の区別をしない。aaa.txt と AaA.txtは同じファイルを指す。(参考:UNIXは大文字、小文字のファイルを別ファイルとして区別する)
●実行ファイル(.COM、.EXE、.BAT)は拡張子を省略して実行できる。(MASM.EXE→MASM)
●実行ファイルのディレクトリの検索実行順位は、カレントディレクトリ→パス(環境変数PATHで指定したパス)である。(参考:UNIXは環境変数PATHの順位のみ)
●コマンド・プログラムの拡張子別の検索実行順位は、内部コマンド→.COM→.EXE→.BATである。

【MS−DOSの予約語】
 AUX、CLOCK、CON、NUL、PRN、IO.SYS、MSDOS.SYS

MS−DOSの文字コードとファンクション・キー

 オペレーティング・システム(OS)にはMS−DOS、UNIX、Windows、BeOS等色々ありますが、それぞれのOSで改行や改ページ、漢字などを表す文字コードが異なります。次にMS−DOSの主な文字コードを説明します。

●タ  ブ = CTRL+I (09H:16進、以下同)
●改  行 = CR + LF (0DH + 0AH)
●改ページ = CTRL+L (0CH)
●テキスト・ファイルの終わり = CTRL+Z (1AH)
●文字列の終わり = NUL (00H)、プログラム中(バイナリ−・データ中)
●ベル(BELL) = CTRL+G (07H)
●漢字コード = シフトJISコード
●エスケープシーケンス(画面コントロールの開始)= ESC or CTRL+[ (1BH)
なお、画面の大きさ(横×縦)は機種や画面表示ドライバに依存しますが、半角80文字×25行が標準的のようです。

もうちょっと詳細を知りたい

 MS−DOSのファンクション・キーには、コマンドDOSKEYよりは低機能ですが、長いコマンドの入力ミス訂正や再度同じコマンドの活用のため、直前に入力したコマンドなどの文字列を再度呼び出す機能があります。
(MS−DOSは直前のコマンドを特定のバッファに保存する)
 個人的にはF3、BACKSPACE、F1、F4の順で使用することが多いと思います。
なお、標準状態でファンクション・キーは下記の機能に設定されていますが、MS−DOSのコマンドで設定変更できます。

F1 <C1> : 特定のバッファから1文字コピーする。
F2 <CU>+#文字 : 特定のバッファから#文字以前の文字列をコピーする。
F3 <CA> : 特定のバッファから全ての文字列をコピーする。
F4 <S1> : 特定のバッファのポインタを1文字進める。
F5 <SU>+#文字 : 特定のバッファから#文字以前までポインタを進める。
F6 <VOID> : 現在の入力を無効にして新規にコマンドを受け付ける。(以前の特定のバッファが有効)
F7 <NWL> : 現在の入力文字列を新たに特定のバッファに取り込み新規にコマンドを受け付ける。
F8 <INS> : 特定のバッファのポインタを止めて入力する。
F9 <REP> : <INS>と同じ?
F10 <^Z> : CTRL+Z(1AH)を入力する。

●例)直前のコマンドが、A:\MSDOS\CHKDSK E:\LIB の場合
(特定のバッファには A:\MSDOS\CHKDSK E:\LIB (22文字)が保存される)
プロンプトの状態で、各々
○F1を押すと、A、再度F1を押すと、A:、同様に、A:\M、A:\MS.... が表示される。
○F1と i を交互に押すと、Ai\iSiOi\iHiDiK..... が表示される。
○F2を押した後に K を押すと、A:\MSDOS\CH が表示される。
○F3を押すと、A:\MSDOS\CHKDSK E:\LIB が表示される。
○F4を押すと、何も表示されないが、特定のバッファは :\MSDOS\CHKDSK E:\LIB になる。
○F5を押した後に K を押すと、何も表示されないが、特定のバッファは KDSK E:\LIB になる。
○キーボードから B:\TEST\STD\LOG (15文字)と入力(リターンは押さない)しF6を押すと、一行改行され新規コマンドを受け付ける。特定のバッファは A:\MSDOS\CHKDSK E:\LIB のまま。(途中で気が変わったときに使用する?)
 なお、F6キーを押す代わりにF2キーを押すと B:\TEST\STD\LOG E:\LIB が表示される。(7文字追加される)
○キーボードから B:\TEST\STD\LOG (15文字)と入力(リターンは押さない)しF7を押すと、一行改行され新規コマンドを受け付ける。特定のバッファは B:\TEST\STD\LOG に変わる。
○F2を押した後に E を押し( A:\MSDOS\CHKDSK (最後はスペース)が表示される)、F8(またはF9)を押し、キーボードから/V/F (最後はスペース)を入力し、F3を押すと、A:\MSDOS\CHKDSK /V/F E:\LIB となる。(CHKDSKとE:\LIBの間に/V/F が挿入される)
○F10を押すと、CTRL+Zが入力される。(CTRL+Zと押せないとき用のF10?)

なお、SHIFT+ファンクション・キーにはコマンドが設定されています。
SHIFT+F1 dir a:+CR, SHIFT+F2 dir b:+CR, SHIFT+F3 copy , SHIFT+F4 del , SHIFT+F5 ren
SHIFT+F6 chkdsk a:+CR, SHIFT+F7 chkdsk b:+CR, SHIFT+F8 type , SHIFT+F9 date+CR, SHIFT+F10 time+CR
※+CRはリターンキーを示す

ディレクトリとは?

 MS−DOSには。ファイルを格納する入れ物を作り容易に管理できるよう、ディレクトリという概念があります。UNIXのファイル管理を取り入れたものです。Windows95以降、ディレクトリのことをフォルダと言います。

例) Drive C: −−+ TOOL −−+ BIN    +BIND.EXE
                                 他10個のファイル
                       + MANUAL  10個のファイル
                       + OLD     10個のファイル
              + DATA −−+ 2000_1  10個のファイル
                       + 2000_2  10個のファイル
                       + 2000_3  10個のファイル
   (ドライブ番号)   (ディレクトリ)  (ディレクトリ) (ファイル)

 ファイル60個から目的のファイルを探すとき、1個1個内容を調べて探すのは時間がかかり気が遠くなりそうになりますが、10個ずつファイルの種類毎に特別な入れ物に入れて整理すれば、比較的探すのが楽になります。MS−DOSでは、この入れ物のことをディレクトリと言い、入れ物の名前をディレクトリ名と言います。C:ドライブのTOOLというディレクトリを表すとき¥マークを付け、C:¥TOOLと表します。上記の例のBIND.EXEは、C:¥TOOL¥BIN¥BIND.EXEと表すことができます。また、ドライブの元々の名前の無いところをルート・ディレクトリと呼びます。(上記例のルート・ディレクトリはC:¥)
 MS−DOSのディレクトリの概念には、どのディレクトリの内容に対してファイル操作をするか、どのディレクトリ内のコマンドを実行するのかを決めるために、カレント・ディレクトリ(現在のディレクトリ)というものがあります。どのディレクトリにもABC.TXTというファイルがあった場合、ルート・ディレクトリのファイルを操作するのか、TOOLディレクトリ内のファイルを操作するのか、カレント・ディレクトリで区別することができます。標準でMS−DOSが起動後のカレント・ディレクトリは起動ドライブのルート・ディレクトリ(例 C:¥)となっています。(カレント・ディレクトリを表示・変更するコマンド→CD)
 また、ファイルやディレクトリを指定する方法に絶対参照相対参照があります。絶対参照はルート・ディレクトリから指定する方法で、上記例のBIND.EXEはC:¥TOOL¥BIN¥BIND.EXEとなります。相対参照はカレント・ディレクトリから指定する方法で同様にC:BIN¥BIND.EXE(カレント・ディレクトリがC:¥TOOLの場合)となります。MS−DOSは、最初(ドライブ番号は省略可能)に¥マークが付くか付かないかで絶対参照なのか相対参照なのかを区別します。
 あるディレクトリの元のディレクトリを親ディレクトリと言います。上記の例で説明すると、TOOLの親ディレクトリはルート・ディレクトリ、2000_1の親ディレクトリはDATAディレクトリです。MS−DOSで親ディレクトリを指す場合 ..(ピリオド2個)を使うことができます。(ルート・ディレクトリの親ディレクトリは無いため、便宜上ルート・ディレクトリになる)
 例)
●カレント・ディレクトリがC:¥TOOL¥BINの場合、DIR ..を実行すると、C:¥TOOLディレクトリの内容が表示される。(=DIR C:¥TOOLと同じ)
●CD C:¥DATA¥2000_2でカレント・ディレクトリを2000_2とし、CD ..を実行すると、カレント・ディレクトリがC:¥DATAになる。また、CD ..を実行すると、カレント・ディレクトリがC:¥(=ルート・ディレクトリ)となる。

(参考)
 D:¥STARという表記があった場合、D:ドライブ上のディレクトリなのか、ファイルなのか区別がつかないことがあります。こういう場合にはDIRコマンドを実行してディレクトリなのかファイルなのかユーザーが知っておかなければなりません。

ファイルの属性とは?

 大切なデータ・ファイルを操作ミスで削除(DEL *.*など)したくないときや、システム・ファイルで削除するとMS−DOSが起動しなくなるなど、ファイルを容易に削除できなくしたり表示しないようにする仕組みがMS−DOSには準備されています。この管理のことをファイルの属性といいます。個々のファイルに属性を設定することができ、MS−DOSのコマンドでは ATTRIB (PC9800SeriesはVer3.3以降でコマンド追加)で設定します。UNIXのようにファイルの実行許可(MS−DOSは拡張子が.COM, .EXE, .BATのみ実行可)や、ユーザー、グループなどの属性はありません。
<ファイルの属性一覧>
●書き込み禁止の属性(読み込み専用)
 ファイルに書き込もうとするファイル操作(DEL, COPY:上書き等)をしようとするとエラーとなりできない。(Win95以降では問い合わせ画面が出てファイル操作ができるようになる)
※MS−DOSでこの属性のファイル:IO.SYS, MSDOS.SYS
●隠す属性
 あたかもファイルが存在しないかのように振る舞う。通常のMS−DOSのコマンドでファイルに対してファイル操作(DIR, TYPE, COPY, DEL等)できない。
※MS−DOSでこの属性のファイル:IO.SYS, MSDOS.SYS
●システムファイル
 MS−DOSのシステムで使用するファイルを明示するためと思われる。効能は不明。
※MS−DOSでこの属性のファイル:IO.SYS, MSDOS.SYS
●アーカイブファイル
 通常書き込みをしないファイルを明示するためのもの? 効能は不明。
※MS−DOSでこの属性のファイル:全てのファイル?

MS−DOSのコマンド(命令文)

 表計算等のプログラムを実行している場合、データ−の保存等、ディスクへのアクセスは、ユーザーが関知することなく、そのプログラムが処理を実行しています。しかし、ユーザーが現在使用中のディスクにデータ−どの程度まで入れられるか知りたい、また、ハードディスク容量が足りなくなったため増設したハードディスクを使用できるよう初期化したい等、表計算のプログラムで対応していない場合は、ユーザーが処理をする必要があります。
 このように、ユーザーが自分でディスク管理しなければならない場合のために、MS−DOSには幾つかの管理用プログラムが準備されています。このプログラムのことをMS−DOSのコマンドといいます。ディスクや表計算等のプログラムの使い勝手を向上させる場合にもMS−DOSのコマンドを使用することがあります。
 なお、シングルユーザー用、シングルタスクなOSであるため、WindowsやUnixのようなユーザー管理、プロセス管理などのコマンドはありません。また、MS−DOSのコマンドは基本的に単体で動作するため、ファイル依存性(異バージョンを除く)はありません。

 MS−DOSのコマンドには、内部コマンド外部コマンドの2種類があります。

内部コマンド COMMAND.COMのみで処理可能なコマンド
外部コマンド ATTRIB.EXE等、COMMAND.COM以外にプログラムが必要なコマンド

 よく使うコマンドは内部コマンド、あまり使うことがないコマンドは外部コマンドになっています。(コマンドの詳細はMS−DOSコマンド一覧を参照)

よく使うコマンドの例 DIR  ファイル一覧および検索一覧表示とディスク容量を表示する。
 例) DIR C:、 DIR C:¥DOS¥*.EXE/W
あまり使うことがないコマンドの例 CHKDSK  ディスクに不良部分がないかどうかチェックする。また不良部分を修復する。
 例) CHKDSK C:、 CHKDSK D:/F

 初期バージョンのMS−DOSは、プログラムを実行するのに必要なメモリ(RAM)を640〜720kBしか準備していなかった(8086CPUはRAMを1MBしか扱えなかった)という経緯があり、よく使うコマンドは実行スピードのアップおよびディスク容量の節約のために内部コマンドとし、それ以外は外部コマンドとしているようです。

MS−DOSで省略されている機能

MS−DOSには環境変数がある

 MS−DOSには、ユーザーがコマンドやプログラムをより便利に利用できるよう、文字列(文字の束)に文字列を設定できる仕組みが準備されています。設定される文字列を環境変数といい、特にその名前を指定して言う場合は環境変数名といいます。
 例)SET A=Hello  環境変数(名)AにHelloという文字列を設定する。
 この環境変数は、バッチファイルで設定・参照したり、プログラムで参照されたりする場合が多く、ユーザーが意識して使用しない限りは特に支障とならないものなので、馴染みが薄いものとなっています。この環境変数と後述のバッチ・ファイルを使用するとで、MS−DOS上で簡単なプログラムを作成することができます。

 環境変数の基本的な使用方法は次の通りです。
 ●環境変数を設定する SET FLAG=123 → 環境変数(名)FLAGに文字列123を設定する。
 ●環境変数を参照するには環境変数を%でくくる %FLAG% → 123 となる。
 ●現在設定されている環境変数全てを表示する場合は SET コマンドで一覧が表示される。
 ●環境変数は通常バッチ・ファイルやコマンドライン(C:>が表示され入力可能な状態)で使用する。(一部CONFIG.SYSファイルで設定するものあり)

 環境変数の中にはMS−DOSで予め準備されている特殊な環境変数(予約語)があります。便利なものと扱いに注意しなければならないものがあります。

MS−DOSで予約されている
環境変数名
内容 設定例
COMSPEC 現在使用しているシェルの位置を表す。またDOS起動時に使用するシェルを設定する。特別なことがない限り設定、変更することは必要ない。環境変数の内容を変更すると、MS−DOSが起動しなくなることがあるため注意が必要である。
※シェル=COMMAND.COMのような入出力やコマンドを実行するプログラムのこと。
CONFIG.SYS内の設定例
SHELL=C:\DOS\COMMAND.COM
とすると、
COMSPEC=C:\DOS\COMMAND.COM
と設定される。
PATH 実行ファイルを検索するディレクトリを表す。カレント・ディレクトリに実行ファイルが無い場合、PATHで指定された内容のディレクトリを検索する。複数のディレクトリを指定する場合は;(セミコロン)で区切ればよい。
例)PATH=C:\DOS;C:\TOOLで、FORMAT.EXEコマンドを実行しようとした場合、カレント・ディレクトリにFORMAT.EXEが無い場合、C:\DOS内のFORMAT.EXEを実行しようとする。さらに無い場合、C:\TOOL内のFORMAT.EXEを実行しようとする。
SET PATH=C:\DOS;C:\ASM
PROMPT DOSコマンドが入力可能時に表示する文字を表す。
PROMPT 文字列で設定する。
カレント・ディレクトリ等の特殊文字を入れる場合は$+英字小文字
PROMPT $p$g
TEMP 仮ファイルが作成されるディレクトリを表す。
MS-DOSのプログラムは中間ファイル等、仮ファイルを作成する場合、環境変数 TEMP のディレクトリに作成される。
プログラムでも使用することがあります。環境変数名がTMPの場合もあります。
SET TEMP=C:\TEMP

MS−DOSにはワイルドカードがある

 ファイル名の最初にAがつくファイルや、拡張子が.EXEの実行ファイルがあるかどうか等、ファイル名の一部に特定の名前を使用しているファイルを探す方法がMS−DOSに準備されています。文字の?と*を使用します。 ?は1文字、*は1文字以上の文字列と解釈され、特定しない文字列として扱われます。この?や*をワイルドカードといいます。拡張子があるファイルに対して使用する場合は、ファイル名の最初9文字と拡張子にワイルドカードを指定する必要があります。(DIR * と DIR *.* は結果が異なる)

例)
●DIR A*.* → ファイル名の最初にAがつくファイルが表示される。
●DIR *.EXE → 拡張子が.EXEの実行ファイルが表示される。
●DIR ?A*.T?? → 2文字目がAで、拡張子1文字目がTのファイルが表示される。
●DIR *TARO*.* → ファイル名のはじめまたは途中でTAROのつくファイルが表示される。

MS−DOSには標準入力・出力がある

 ファイル以外で入出力ができる装置として、キーボード(入力のみ)、シリアルポート(RS−232C)、パラレルポート(プリンター)、CRT(出力のみ)があります。MS−DOSでは入出力装置を簡単に扱えるよう、装置を物理デバイス論理デバイスに分けています。論理デバイスをどの物理デバイスへ割り当てるかコマンドで変更できるようになっています。

 物理デバイス            論理デバイス(MS−DOS上の論理デバイス名)
 A.キーボード(入力のみ)     1.標準入出力デバイス(CON)
 B.シリアルポート         2.補助入出力デバイス(AUX)
 C.パラレルポート         3.プリンターデバイス(PRN)
 D.CRT(出力のみ)       4.エラーデバイス  (なし)
                   5.何もしないデバイス(NUL)

 MS−DOS起動後は、標準入出力の入力はキーボード、出力はCRTへ割り当てられており、同様に補助の入出力はシリアルポート、プリンターはパラレルポート、エラーデバイスはCRTへ割り当てられています。
 標準入出力は一時的に論理デバイスを変更できるようになっており、記号>と<を使用します。>で出力を、<で入力を一時的に変更します。
例)
●DIR > PRN プリンターデバイスへ出力する。(プリンターへ印刷する)
●DIR > AUX 補助デバイスへ出力する。(シリアルポートへ出力する)
●TYPE A.TXT > NUL 何もしないデバイスへA.TXTの内容を出力する。(何もしない)
●DEBUG < AUX 補助デバイスから入力する。(シリアルポートから入力する。CTRL+Zが送られてくるまで)
※プリンターデバイスを使用する場合は、機種やDOSバージョンによりCONFIG.SYSでPRINT.SYSを組み込み、PRINT.EXEを実行する必要があります。

また、論理デバイス名は直接その名前を指定して利用することができます。
例)
●COPY A.TXT AUX A.TXTの内容をシリアルポートへコピーする。
●COPY CON AUX キーボードの入力をシリアルポートへコピーする。(CTRL+Zで終了しコピーされる)
●COPY CON A.BAT キーボードの入力をファイルA.BATへコピーする。(同上)

MS−DOSにはバッチ(BAT)がある

 MS−DOSを起動後、いつも同じコマンドを実行したい、また、同じコマンドやプログラムを毎回実施したい等、ルーチン・ワークに合った仕組みを実現する方法にバッチがあります。MS−DOSでは拡張子が.BATのものをバッチとして解釈し処理します。コマンドやプログラムを実行順序通りに記載し、拡張子を.BATとするだけです。

例1)ドライブC:のルート・ディレクトリの内容を表示するバッチ
●D.BATの内容
DIR C:¥
例2)ドライブC:のルート・ディレクトリの内容を1ページ毎に表示するバッチ
●DP.BAT
DIR C:¥ | MORE
例3)C:¥LIBRARYの内容をD:¥B_LIBへ複写するバッチ
●B.BATの内容
ECHO OFF
CLS
SET DEST=D:¥B_LIB
ECHO C:¥LIBRARYの内容を複写します。複写先は %DEST% です。
ECHO 中止する場合はCTRL+Cを押して下さい。
PAUSE
XCOPY C:¥LIBRARY %DEST% /D /S /E > NUL
ECHO ライブラリの複写が終了しました。
例4)プリンタードライバを登録するバッチ
(ADDDRV.EXEがあるMS−DOS用、但し、WindowsのMS−DOSを除く)
●ADDPRN.BATの内容
ECHO プリンターデバイスを登録します。
ADDDRV PRINTER.DRV
PRINT < CTRL_M.COD
PRINT WELCOME.TXT
ECHO プリンターデバイスを登録しました。テスト印字を確認してください。
●PRINTER.DRVの内容
 DEVICE=C:¥DOS¥PRINT.SYS
●CTRL_M.CODの内容
 [CTRL+Mのコード]
●WELCOME.TXTの内容
 MS−DOS Ver 6.2
 プリンターデバイス登録後のテスト印字です。
 [CTRL+Lのコード]
選択肢があるバッチ
ECHO OFF
:L_START
CLS
ECHO *** MENU ***
ECHO *TARGET=%FILE1%
ECHO *EDITOR=%EDITOR%
ECHO *LINKER=%LINKER%
ECHO *LIBRARY=%LIB1% %LIB2%
ECHO *
ECHO 1.EDIT TARGET FILE
ECHO 2.MAKE
ECHO 3.LINK
ECHO 4.DEBUG
ECHO 0.QUIT
CHOICE /C:12340 /N ”Select Number=”  (※CHOICEが無い場合
IF ERRORLEVEL 5 GOTO L_QUIT
IF ERROELEVEL 4 DEBUG.BAT
IF ERRORLEVEL 3 GOTO L_LINK
IF ERRORLEVEL 2 GOTO L_MAKE
IF ERRORLEVEL 1 CALL EDIT.BAT

 バッチにファイル名等のパラメーターを渡す方法は下記の通りです。
●バッチの後にパラメーターを羅列する。パラメーター同士の区切りはスペースとする。
例)START(.BAT) FIRST SECOND THIRD FOURTH FIFTH SIXTH SEVENTH
●バッチの中で%1が最初のパラメーター、%2が2番目、、、%9が9番目のパラメーターとなる。%1〜%9が使用できる。
●SHIFTコマンドを実行すると、最初のパラメーターが2番目のパラメーターとなり、パラメーターが1個ずつずれる。よって、20個パラメーターを渡されてもSHIFTコマンドを実行することで、全てのパラメーターが扱える。

例)TEST 1st 2nd 3rd 4th 5th 6th 7th 8th 9th 10th 11th 12th 13th 14th 15th
TEST.BATの内容
ECHO OFF
:LOOP
IF ’%1’ == ’’ GOTO END
ECHO パラメーターは [%1] です。
SHIFT
GOTO LOOP
:END
ECHO 終了しました。
<実行結果>
パラメーターは [1st] です。、パラメーターは[2nd]、...[15th]まで表示される。

バッチの中でコマンドと環境変数を上手に使用することで、かなり高度なこともできるようです。バッチで四則演算の処理を作った人がいるという記憶(雑誌に載っていた)があります。

MS−DOSにはパイプ処理がある

 MS−DOSには標準出力で、論理デバイスから物理デバイスにデータ−を渡す前にそのデータ−を加工等、処理できる仕組みがあります。この処理のことを中間処理またはパイプ処理と言います。記号|でプログラムやコマンドを区切りパイプ処理を指定します。画面を1ページ毎に表示させるときによく使用します。

 書式 コマンド1 | コマンド2 → コマンド1の結果データ−をコマンド2で加工等パイプ処理して画面出力する。
※パイプ処理は何回でも指定可能。(コマンド1|コマンド2|コマンド3|...)

<パイプ処理の仕組み:イメージ>
 ●普通の処理              ●パイプ処理
  @プログラムやコマンドの出力      @プログラムやコマンドの出力
        ↓                   ↓
  A標準出力の論理デバイス        A標準出力の論理デバイス
                            ↓
        ↓             B出力データ−加工処理等
                            ↓
  B標準出力の物理デバイス        C標準出力物理デバイス
   (画面出力)              (画面出力)

※パイプ処理するコマンドやプログラムは、通常、MOREやSORTのように入出力があるものを指定する。(悪い例→DIR C:|DIR D:→DIRには入力が無い。エラーにはならないが画面表示はDIR D:と同じ。DIR C:は実行しているが画面表示されない) 

例1)画面1ページ毎に表示させる。 DIR C:¥ | MORE
例2)内容をソートして表示させる。 DIR C:¥ | SORT
例3)内容をソートし画面1ページ毎に表示させる。 DIR C:¥ | SORT | MORE

CONFIG.SYSとAUTOEXEC.BAT

 起動ディスクにあるルート・ディレクトリ上のCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATというファイルはMS−DOSにおいて特別な意味を持つファイルです。AUTOEXEC.BATはバッチファイルですが、MS−DOS起動後自動的に処理されるバッチです。環境変数TEMPやPROMPTを設定したり、CD−ROMを仮想ドライブに登録するコマンド等、MS−DOS起動後に環境準備するコマンドを記述するのに適しています。ファイルが無くても特に問題はありません。
 CONFIG.SYSはMS−DOS起動時に自動的に処理される特別なコマンド設定です。扱えるファイルの最大数やファイル・バッファの指定、デバイスを追加する等、MS−DOSシステムに強く関連したものを変更・追加するために準備されています。これもファイルが無くても直接支障となる問題はありませんが、設定した方が便利な場合はあるようです。

●CONFIG.SYS設定例

BREAK=ON              コマンドBREAKの設定をONに設定
FILES=30              一度に扱えるファイルの最大数を30ファイルに設定
BUFFERS=20             ファイルの読み書きに使用するメモリ(RAM)の容量を設定
DEVICE=C:\DOS\HIMEM.SYS      1Mバイト以上のメモリ(RAM)を扱うためのドライバ
DEVICE=C:\DOS\EMM386.EXE RAM    仮想メモリを扱うためのドライバ
DEVICEHIGH=C:\DOS\PRINT.SYS    プリンターを扱うためのドライバ(PC98Series)
DEVICE=C:\DRIVER\CD_IDE.SYS /L1   CD-ROMを扱うためのドライバ(使用CD-ROMで異なる)
DOS=HIGH, UMB           1Mバイト未満のメモリ(RAM)をMS-DOSがどう使うか設定
LASTDRIVE=Z            ドライブ番号の最大番号を設定
SHELL=C:\DOS\COMMAND.COM      シェル(MS-DOS標準はCOMMAND.COM)を設定

●AUTOEXEC.BAT設定例

C:\DOS\MSCDEX /D:CDIDE01 /L:I   CD-ROMを扱うための仮想ドライブ・プログラム
PATH C:\DOS;C:\TOOL        パス(実行ファイル検索ディレクトリ)の設定
PROMPT $d$p$g           プロンプト(コマンド入力可能状態の表示)の設定
DATE                年月日の表示・変更
TIME                時分秒の表示・変更

もうちょっと詳細を知りたい

MS−DOS起動に必要なファイル

 MS−DOSをフロッピーディスク(FD)で使う場合、アプリケーション・プログラムとフロッピーディスク容量の問題から、MS−DOSのコマンド・ファイルを厳選しなければならない場合があります。以下にMS−DOS起動に必要なファイルおよび最低限必要なコマンド(ファイル)を示します。

(1)MS−DOS起動に必要なファイル
   次のファイル3つがフロッピーディスクやハードディスク上に無いとMS−DOSが起動しません。

  @IO.SYS    入出力インターフェース(システム&隠しファイル):FORMAT /SまたはSYSコマンドでコピーされる
  AMSDOS.SYS   プログラム・インターフェース(同上)      :同上
  BCOMMAND.COM  シェルプログラム                :同上

   ※MBRが書き換えられている場合3つのファイルがあってもMS−DOSは起動しません。FDISK参照

(2)最低限必要なコマンド(ファイル)

  @CHKDSK    ディスク検査に必要
  ADISKCOPY   FDコピー(FDバックアップ)に必要
  BEDLIN     CONFIG.SYS,AUTOEXEC.BAT作成・編集に必要
  CFORMAT    新しいFDの初期化および別のMS−DOS起動用FD作成に必要

MS−DOSとPC−DOS

 MS−DOSは、マイクロソフト社が開発したディスク・オペレーティング・システム(OS)ですが、MS−DOSと互換性があるOSとして、IBMが販売しているPC−DOS(Personal Computer Disk Operating System)があります。PC−DOSは、IBM−PC用(互換機を含む)のOSで、基本的に、MS−DOSの共通インターフェースを使用するソフトウェアはPC−DOS上でも動作します。

●PC−DOSの動作環境、きまり等
・基本的にはMS−DOSと同じ。

●PC−DOS Ver6.3の主な特徴
・拡張画面表示モード(VGA画面での80桁×34行や106桁×40行表示)のサポート
 (MS−DOSでは別途ソフトを準備する必要あり)
・PCMCIAドライバのサポート
・電力管理のサポート

特に拡張画面表示モードは、漢字でも80桁×34行表示ができるため、Lotus123(表計算ソフト)やFD(ファイラーおよびドキュメント内容表示)など、表示画面を広くとって作業したいソフトウェアを使用する際にはとても重宝します。 (PC−DOS 6.3/V概要

MS−DOSコマンド一覧

内部コマンド一覧

BREAK, CALL, CD(CHDIR), CHCP, CLS, COPY, DATE, DEL, DIR, ECHO, ERASE, EXIT, FOR, GOTO, IF, MD(MKDIR), PAUSE, PATH, PROMPT, CD(CHDIR), REM, REN(RENAME), SET, SHIFT, TIME, TYPE, VER, VERIFY, VOL,
※バージョンやNEC98用DOS,DOS/V用DOS(MS−DOS、PC−DOS)で無いものあり

外部コマンド一覧

ADDDRV, ASSIGN, ATTRIB, BACKUP, CHKDSK, CHOICE, COMMAND, DEBUG, DEFRAG, DELDRV, DISKCOPY, DOSKEY, DUMP, EDIT, EDLIN, EMM386.EXE, EXE2BIN, EXTRACT, FC, FIND, FDISK, FORMAT, HELP, JP, LABEL, LIB, LINK, MAPSYM, MASM, MEM, MODE, MORE, MOUSE, MSCDEX, MSD, PING, PRINT, QCONFIG, QBASIC, RECOVER, RENDIR, SCANDISK, SEDIT, SETVER, SORT, SUBST, SWITCH, SYMDEB, SYS, TREE, UNDELETE, US, XCOPY,
※バージョンやNEC98用DOS,DOS/V用DOS(MS−DOS、PC−DOS)で無いものあり

用途別コマンド一覧

●ファイル操作
・表  示:DIR, TYPE, DUMP, MORE, SORT
・複  写:COPY, XCOPY, DISKCOPY
・削除関連:DEL(ERASE), UNDELETE
・名前変更:REN(RENAME)
・属性変更:ATTRIB
●ディレクトリ操作
・表  示:TREE
・作  成:MD(MKDIR)
・削  除:RD(RMDIR)
・名前変更:RENDIR
・カレントディレクトリ変更:CD(CHDIR)
●システム操作
・ディスク初期化:FDISK, FORMAT
・ディスク検査:CHKDSK, RECOVER, SCANDISK
・仮想ドライブ:MSCDEX, SUBST
・メモリ使用状況:MEM
・ディスク使用状況:DIR, CHKDSK
・システム状況:MSD, QCONFIG
・日付時刻:DATE, TIME
・画  面:CLS, PROMPT, JP, US
・ドライバ:EMM386, ADDDRV, DELDRV, SETVER
●バッチ :CALL, ECHO, FOR, GOTO, IF, PAUSE, REM, SHIFT, CHOICE
●エディタ:EDLIN, EDIT, SEDIT
●開  発:MASM, LINK, LIB, DEBUG, SYMDEB, MAPSYM, EXE2BIN

内部コマンド詳細

()省略可能
[ | ]選択


BREAK   ●内部コマンド
  【説明】 標準入出力およびプリンター出力時、実行中のプログラムをCTRL+Cで中断するかどうか設定する。
CONFIG.SYS中でも設定できる。但しBREAK=([ON|OFF])と記述する。
  【書式】 BREAK ([ON|OFF])
  【パラメーター】 
なし   現在の設定を表示する。
ON   CTRL+Cで中断するように設定する。
OFF   CTRL+Cで中断しないように設定する。
  【使用例】 BREAK ON

CALL   ●内部コマンド
  【説明】 バッチファイルを呼び出す。通常はバッチファイル(拡張子が.BAT)から他のバッチファイルを呼び出す。
  【書式】 CALL バッチファイル名
  【パラメーター】  なし
  【使用例】
(A.BAT)
ECHO OFF
ECHO 1st stage. 
CALL B.BAT
ECHO 3rd stage 
(B.BAT)
ECHO 2nd stage. 
(A.BATの実行結果)
C:\>A.BAT
C:\>ECHO OFF
1st stage.
2nd stage.
3rd stage.

C:\>

CD (CHDIR)   ●内部コマンド
  【説明】 現在(カレント)のディレクトリを表示・変更する。
  【書式】 CD (ディレクトリ名)
  【パラメーター】  なし カレント・ディレクトリを表示する。
  【使用例】 CD \
CD C:\DOS
CD .. (親ディレクトリに変更する)

CLS    ●内部コマンド
  【説明】 画面を消去(クリア)する。
  【書式】 CLS
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 CLS

COPY    ●内部コマンド
  【説明】 ファイルを複写(コピー)・結合する。
  【書式】 COPY 複写元ファイル名(+ファイル名+..) 複写先ファイル名 ([/A | /B])
ファイル名にはワイルドカード(*,?)が使用できる。また、ファイル名にディレクトリを指定できる。複写元がディレクトリの場合はディレクトリの中の全ファイルが複写対象となり、複写先がディレクトリの場合はその中にファイルを複写する設定となる。
  【パラメーター】 
なし   /Bと同じ。
/A   ASCII形式(ファイルのCTRL+Zまで)でコピーする。
/B   BINARY形式(ファイルのバイト数)でコピーする。
  【使用例】 COPY C:\DOS\IME.DIC D:\TEMP\IME.BAK
 CドライブのディレクトリDOS内にあるIME.DICというファイルをDドライブのディレクトリTEMP内にIME.BAKというファイル名で複写する。
COPY A.BAT+B.BAT+C.BAT NEW.BAT
 カレント・ディスクのA.BAT, B.BAT, C.BATをNEW.BATという1つのファイルに結合する。
COPY C:\DOS D:\T (COPY C:\DOS\*.* D:\Tと同じ)
 CドライブのディレクトリDOS内にある全ファイルをDドライブのディレクトリT内に複写する。

DATE    ●内部コマンド
  【説明】 日付を表示・設定する。
  【書式】 DATE (日付 YY-MM-DD)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 DATE → 現在の日付の表示と入力(変更しない場合はENTER)
DATE 2000-12-12 → 2000年12月12日に設定する。
DATE 2000/12/12 → 同上

DEL    ●内部コマンド
  【説明】 ファイルを削除する。
  【書式】 DEL ファイル名
ファイル名にはワイルドカード(*,?)が使用できる。また、ファイル名にディレクトリを指定できる。ディレクトリを指定した場合、ディレクトリの中のみ削除される。
  【パラメーター】 
なし    
/P   削除前に確認のメッセージを表示する。
  【使用例】 DEL C:\TEMP\ABC.BAT
DEL C:\MENU\??B??.* /P
DEL C:\DOS (DEL C:\DOS\*.*と同じ)

DIR    ●内部コマンド
  【説明】 ドライブ内のファイル、ディレクトリやドライブ空き容量などディスク情報を表示する。
  【書式】 DIR パス名(ドライブ、ディレクトリ、ファイル名)
パス名にはワイルドカード(*,?)が使用できる。
  【パラメーター】 
なし    
/P   1画面毎に表示する。
/W   ファイル名だけを表示する。
  【使用例】 DIR /W
DIR D:\ /P
DIR *.EXE

ECHO    ●内部コマンド
  【説明】 画面に文字を表示する。また、エコー(再表示)させるかどうか設定する。
  【書式】 ECHO ( [ [ON|OFF] | [表示する文字列] ] )
  【パラメーター】 
なし   現在の設定を表示する。
ON   エコー(再表示)させる。
OFF   エコー(再表示)させない。
文字列   文字列を表示する。
  【使用例】 ECHO ON
ECHO OFF
ECHO このバッチはコンピューターの設定を表示します。

ERASE → DEL と同じ


EXIT    ●内部コマンド
  【説明】 現在(カレント)の実行ファイル(プロセス)を終了させ、以前のプロセスに戻る。
  【書式】 EXIT
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 SYMDEB (起動させる)
-! (COMMAND.COMプロセスを実行させる)
C:\>EXIT (プロセスを終了させる)
-  (SYMDEBのプロセスに戻る)

FOR 〜 IN 〜 DO   ●内部コマンド
  【説明】 代入文字で次々にコマンドを実行する。
※ワイルドカードが使用できないコマンド・プログラムに対し、複数のファイルを一括実行する場合に使用する。
  【書式】 FOR %%A IN (代入文字) DO コマンド名
 代入文字 変数%Aに代入する文字。複数指定する場合はカンマ(,)で区切る。
 コマンド名  MS-DOSのコマンドまたはプログラム
※FORで仮に使用される変数(上記の例では%A)は英数字1文字であること。(%B, %C, %9など)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 FOR %%A IN (TMP, BAK) DO DEL *.%%A (カレントディレクトリの*.TMPと*.BAKを削除する)
FOR %%B IN (*.TXT) DO TYPE %%B (カレントディレクトリの*.TXTを表示する)
FOR %%A IN (%1,%2,%3,%4,%5) DO MASM %A; (バッチファイル中)

GOTO    ●内部コマンド
  【説明】 処理を指定したラベル名の箇所に移す。ラベル名箇所は先頭に:(コロン)を付ける。
  【書式】 GOTO ラベル名
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 TEST.BATの内容
:START
ECHO Welcome to My Homepage.
GOTO START

TEST(.BAT)を実行すると、画面にWelcome to My Homepage.がずっと表示される。


IF    ●内部コマンド
  【説明】 条件で処理を実行する。
●条件
  == → 左右比較で同じ
  EXIST → ファイルが存在するかどうか
 ※==とEXISTの前にNOTを付けると否定条件となる。
  ERRORLEVEL → 直前のコマンドのエラー番号を比較。エラー番号が指定数値以下の場合に条件に当てはまる。
 ※MS−DOSには、コマンドやプログラムが終了する場合次に実行するコマンドやプログラムに結果を連絡する手段として、エラー番号を内部に保存する仕組みがある。エラー番号を表示するコマンドは無いが、外部コマンドやプログラムの場合にはDEBUGやSYMDEBで実行すると容易にエラー番号を知ることができる。
  【書式】 IF 条件 実行コマンド
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 IF %FLG%==1 DIR (FLGが1のときDIRを実行する)
IF NOT %FLG%==1 DIR/W (FLGが1でないときDIR/Wを実行する)
IF EXIST C:\DOS\COMMAND.COM GOTO L1
(C:¥DOS¥COMMAND.COMのファイルがある場合ラベル名L1へ処理を移す)
IF NOT EXIST C:\A.TXT COPY D:\A.TXT C:\
(C:¥A.TXTのファイルが無い場合、D:¥A.TXTをC:¥へコピーする)
IF ERRORLEVEL 5 GOTO ERR_01
(エラーレベルが5以下のときラベル名ERR_01へ処理を移す)

MD(MKDIR)    ●内部コマンド
  【説明】 ディレクトリを作成する。
  【書式】 MD ディレクトリ名
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 MD TEMPORARY
MD D:\LIB

PAUSE    ●内部コマンド
  【説明】 実行を一時中断し、確認(キーボード入力)を求める。
  【書式】 PAUSE
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 PAUSE

PATH    ●内部コマンド
  【説明】 実行ファイルがカレント・ディレクトリにない場合に次に検索するディレクトリを表示・設定する。
  【書式】 PATH ([ディレクトリ;ディレクトリ])
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 PATH C:\DOS;C:\TOOL
(SET PATH=C:\DOS;C:\TOOLでも可)

PROMPT    ●内部コマンド
  【説明】 DOSコマンドが入力可能時に表示する文字を設定する。
  【書式】 PROMPT 文字列

●特殊文字列一覧
$b='|'
$d=日付
$l='<'
$n=ドライブ番号
$p
$q='-'
$t=時間
$v=DOSバージョン

  【パラメーター】  なし
  【使用例】 PROMPT $p$g
PROMPT Guest=$p$g

RD(RMDIR)   ●内部コマンド
  【説明】 ディレクトリを削除する。
  【書式】 RD ディレクトリ
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 RD TEMPORARY
RD D:\LIB

REM    ●内部コマンド
  【説明】 注釈文(コメント)扱いとする。
  【書式】 REM 文字列
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 REM MS-DOS version 6.0用のバッチ
REM 環境変数も表示される FLG=%FLG% や PATH=%PATH% とか

REN(RENAME)   ●内部コマンド
  【説明】 ファイル名を変更する。ワイルドカード(?,*)が使用できる。
  【書式】 REN ファイル名1 ファイル名2
(ファイル名1をファイル名2に変更する)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 REN A.TXT A1.TXT
REN *.TXT *.BAK

SET    ●内部コマンド
  【説明】 環境変数を表示・設定する。
  【書式】 SET (環境変数=文字列)
  【パラメーター】 
なし   現在設定されている環境変数を表示する。
環境変数=文字列   環境変数に文字列を設定する。
  【使用例】 SET
SET BOOTDRV=C
SET BOOTDRV=  (環境変数のBOOTDRVを消去)

SHIFT    ●内部コマンド
  【説明】 引数を10個以上使用できるようにする。
  【書式】 SHIFT
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 SHIFT

TIME    ●内部コマンド
  【説明】 時間を表示・設定する。
  【書式】 TIME (hh:mm:ss)
  【パラメーター】 
なし   現在の時間を表示し入力を求める。変更しない場合はENTERを押す。
時間   設定した時間に変更する。
  【使用例】 TIME
TIME 19:30
TIME 20:15:01

TYPE    ●内部コマンド
  【説明】 ファイルの内容を画面に表示する。
  【書式】 TYPE ファイル名
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 TYPE README.DOC

VER    ●内部コマンド
  【説明】 DOSのバージョンを表示する。
  【書式】 VER
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 VER

VERIFY    ●内部コマンド
  【説明】 ディスクへの書き込みを確認しながら行うかどうか設定する。標準状態ではVERIFYはOFF。フロッピーディスク時代の名残り。
  【書式】 VERIFY ([ON | OFF])
  【パラメーター】 
なし   現在の設定を表示する。
ON   確認しながら書き込みをする。
OFF   確認しながら書き込みをしない。
  【使用例】 VERIFY
VERIFY ON
VERIFY OFF

VOL    ●内部コマンド
  【説明】 ディスクのボリューム・ラベル(ディスクの名前:12文字以内)を表示・設定する。
  【書式】 VOL (文字列)
  【パラメーター】 
なし   ボリューム・ラベルを消去する。
文字列   文字列をボリューム・ラベルとして設定する。
  【使用例】 VOL
VOL DATA_DISK

     
  【説明】  
  【書式】  
  【パラメーター】   
  【使用例】  

外部コマンド詳細

()省略可能
[ | ]選択


ADDDRV   ●外部コマンド
  【説明】 デバイス・ドライバ(プリンター・ドライバ、日本語変換ドライバ等)を追加登録する。1回のみ登録が可能。通常はCONFIG.SYSで登録しなかったドライバを、また、日本語変換ドライバを変更したいとき、システム再起動なしで登録するために使用される。
但し、RAMDISK、CD−ROMなどシステム起動時のみ有効なドライバは登録不可。
  【書式】 ADDDRV ファイル名

※ファイル名=ドライバ登録ファイル
 DEVICE=PRINT.SYS
 DEVICE=KANJI.SYS
を記述したファイル

  【パラメーター】  なし
  【使用例】 ADDDRV ATOK.DRV

【関連】 DELDRV
【その他】 株式会社ASCIIが作ったコマンドで、同様な機能で何回も登録可能な ADDDEV (DELDEV)なるコマンドがある。


ASSIGN   ●外部コマンド
  【説明】 物理デバイスと論理デバイスを変更する。ASSIGNの他にMSASSIGNが必要。PC−9800Series用
  【書式】 ASSIGN
  【パラメーター】  あり(未調査)
  【使用例】 ASSIGN

ATTRIB   ●外部コマンド
  【説明】 ファイルの属性を表示、設定・解除する。
  【書式】 ATTRIB ([+R|-R][+A|-A][+S|-S][+H|-H] (ファイル名)
※ファイル名にはワイルドカードが使用可能。
  【パラメーター】  なし 現在の属性を表示する。
+  属性を設定する。
−  属性を解除する。
R  読み込み専用の属性(書き込みができない)
A  アーカイブの属性(通常書き込みをしないファイルを明示的に指定?)
S  システムファイルの属性(MS−DOSのシステムで使用するファイル)
H  隠しファイルの属性(DIRで表示されない)
  【使用例】 ATTRIB
ATTRIB +R INSTALL.TXT

BACKUP   ●外部コマンド
  【説明】 ハード・ディスクの内容をバックアップ(保存)する。
  【書式】 BACKUP バックアップ元 バックアップ先
  【パラメーター】 
  【使用例】 BACKUP C: A: (ハードディスクC:、フロッピーディスクA:)
BACKUP D:\DATA A: (ハードディスクD:の\DATAディレクトリ、フロッピーディスクA:)

CHKDSK   ●外部コマンド
  【説明】 指定したファイルにエラーがあるかどうか検査する。
  【書式】 CHKDSK (ファイル名) (/V) (/F)
※ファイル名
 ワイルドカードが使用可能。
  【パラメーター】  なし 検査のみ実施。
/V  ディスク上(ドライブ番号)の全ファイルを表示する。
/F  ディスクのエラーを修復(FATの矛盾を解消)する。
  【使用例】 CHKDSK C:\*.*
CHKDSK D:\*.* /V

CHOICE   ●外部コマンド
  【説明】 コマンドラインで文字を入力する。入力結果はERRORLEVELに反映される。
通常はバッチファイルで使用する。
  【書式】 CHOICE (C:文字列1) (/N) (/S) (/T:文字,数字) (文字列2)
  【パラメーター】  なし YかNの入力モード。
   入力がYの場合エラーレベル1、Nの場合エラーレベル2が設定される。
/C: 文字列1を入力可能な文字とする。
   文字列1の先頭から1,2,3...とエラーレベルが設定される。
/N 入力可能な文字を表示しない。
/S 大文字、小文字を区別する。
/T: 数字の秒数後に文字が入力されたものとする。
文字列2 入力時に表示される。
  【使用例】 CHOICE
CHOICE /C:123450 "Select Number="
CHOICE /C:ABC どれにしますか

COMMAND   ●外部コマンド
  【説明】 子プロセスでコマンドシェルを立ち上げる。
※子プロセスにおける環境変数の変更は親プロセスへは影響されない。
  【書式】 COMMAND (コマンド) (/P)
  【パラメーター】  なし 子プロセスでコマンドシェルを立ち上げる。EXITで親プロセスへ戻る。
コマンド 子プロセスでコマンドシェルを立ち上げ指定したコマンドを実行する。指定したコマンド終了後は親プロセスに戻る。
/P 基底プロセスとしてコマンドシェルを立ち上げる。(EXITで親プロセスに戻らない)
  【使用例】 COMMAND
COMMAND START.BAT (バッチ等による環境変数の変更に影響されたくないときに使用すると便利)
COMMAND /P

DEBUG   ●外部コマンド
  【説明】 プログラムが正常に動作するかどうかをコンピューターの機械語レベル(レジスタの値、各種フラグの状態、メモリの状態など)で調査する。(=デバッグ、虫取り)
  【書式】 DEBUG (ファイル名) (ファイル用のパラメーター)
※DEBUGを実行すると、'-' プロンプトが表示され、デバッグ・モードとなる。
 Gで実行、Rでレジスタ表示、Tでトレース(1命令実行)など。?でヘルプが表示される。
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 DEBUG
DEBUG ATTRIB.EXE +R TEST.TXT

DEFRAG   ●外部コマンド
  【説明】 ディスク上の断片化したファイルを連続化(デフラグ化)する。ファイルを連続化することで読み込み速度の向上を図る。
  【書式】 DEFRAG (ドライブ番号)
  【パラメーター】  なし  対話形式でデフラグ化する
ドライブ番号 指定したドライブをデフラグ化する。
  【使用例】 DEFRAG
DEFRAG D:

DELDRV   ●外部コマンド
  【説明】 ADDDRV で追加したドライバの登録を解除する。
  【書式】 DELDRV
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 DELDRV

【関連】 ADDDRV
【その他】 株式会社ASCIIが作ったコマンドで、同様な機能で DELDEV (ADDDEV) なるコマンドがある。ADDDEVで最後に追加登録したドライバから登録を解除する。


DISKCOPY   ●外部コマンド
  【説明】 フロッピー・ディスクを複写(コピー)する。
  【書式】 DISKCOPY 複写元ドライブ番号 複写先ドライブ番号
※複写元・複写先ドライブ番号のメディアは同じ容量である必要がある。
(1.44MB→1.44MB, 720KB→720KBの複写はOK.1.44MB→720KBなどはNG)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 DISKCOPY A: B:
DISKCOPY A: A: (途中でフロッピー・ディスクを交換するよう要求される)

DOSKEY   ●外部コマンド
  【説明】 履歴(ヒストリー)付きやカーソル・キーの編集など、コマンド入力機能を拡張する。
  【書式】 DOSKEY (/R)
  【パラメーター】  なし 機能を拡張する。(DOSKEYコマンドをメモリに常駐する)
/R 機能の拡張を解除する。(メモリの常駐を解除する)
  【使用例】 DOSKEY
DOSKEY /R

DUMP   ●外部コマンド
  【説明】 ファイルの内容を16進で表示する。(1行=16バイト分がファイル終了まで表示)
  【書式】 DUMP (ファイル名)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 DUMP  → ファイル名を聞いてくる。
DUMP COMMAND.COM
DUMP README.DOC

EDIT   ●外部コマンド
  【説明】 フルスクリーン・モード(画面内でカーソルが自由に動く)でテキスト・ファイルを作成・変更する。
  【書式】 EDIT ファイル名
  【パラメーター】 
  【使用例】 EDIT CONFIG.SYS

EDLIN   ●外部コマンド
  【説明】 ライン・モード(1行単位)でテキスト・ファイルを作成・変更する。(古いバージョンのMS-DOSは EDLIN のみだった!!)
  【書式】 EDLIN ファイル名
  【パラメーター】 
  【使用例】 EDLIN CONFIG.SYS

EMM386.EXE   ●外部コマンド
  【説明】 EMS(*1)の状態を表示・変更(使用可、使用不可)する。このコマンド・ファイルはEMSを使用するためのドライバでもある。

*1:Extended Memory Service = プログラムがメインメモリ(RAM)を多く使用可能とするためのサービスのこと。

  【書式】 EMM386 ([ON | OFF])
  【パラメーター】  ●コマンド
なし 現在のEMSの状態を表示する。
ON  EMSを使用可にする。
OFF EMSを使用不可にする。
●ドライバ
  【使用例】 EMM386
EMM386 OFF

※EMM386のコマンドは、EMM386をCONFIG.SYSでデバイス・ドライバとして登録しておくことが必要。
DEVICE=HIMEM.SYS
DEVICE=EMM386.EXE /RAM /I=E800-EFFF


EXE2BIN   ●外部コマンド
  【説明】 EXEファイルをCOMファイル(容量が小さくなる)に変換する。
※EXEファイルからCOMファイルへの変換には条件が必要。
(条件→機械語レベルの話:CS,DS,ES,SSレジスタの初期値が同一であること、IPレジスタが$0100Hから開始すること、$0000H-$00FFHに実行・データなどのコードが無いこと)
  【書式】 EXE2BIN ファイル名1 ファイル名2
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 EXE2BIN DEMO.EXE DEMO.COM
EXE2BIN HELLO.EXE HELLO.BIN

EXTRACT   ●外部コマンド
  【説明】 サイズが圧縮されたファイルを元のファイルに復元(解凍)する。
  【書式】 EXTRACT ファイル名
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 EXTRACT 3D_DEMO.EX_

FC   ●外部コマンド
  【説明】 2つのファイルが同じ内容かどうかを比較する。バイナリ−比較で内容が違う場合は異なる番地と内容が表示され、テキスト比較で内容が違う場合は異なる行数と内容が表示される。
(プログラマーが使用することが多い?)
  【書式】 FC (/B /A) ファイル名1 ファイル名2
  【パラメーター】  なし /A と同じ
/B バイナリ−比較する。(1バイトずつ比較する→プログラム・ファイル向き)
/A テキスト比較する。(1文字ずつ比較する→テキスト・ファイル向き)
(まだあったような気がする)
  【使用例】 FC README01.TXT README02.TXT
FC /B VER154.EXE VER153.EXE

FIND   ●外部コマンド
  【説明】 ファイルから、指定した文字列と一致する行を検索する。
(※指定した文字列の有無でエラー・レベルが設定される)
  【書式】 調査中
  【パラメーター】  調査中
  【使用例】 調査中

FDISK   ●外部コマンド
  【説明】 ハード・ディスクのパーティション(使用領域の分割)を表示・設定・変更・削除する。
【参考】
1台のハードディスクは1〜4つの領域(=基本領域)に分割することができる。(それぞれの領域で異なるフォーマット形式を扱える) そのうちの1つの領域のみ拡張指定することが可能で(=拡張領域)、その中に、さらに1つ以上の領域(=論理領域)に分割することができる。

例)1台のハードディスクを6つの領域に分割する。
   @基本領域1、拡張領域、A基本領域3、B基本領域4
          ↓
          C論理領域1、D論理領域2、E論理領域3

  【書式】 FDISK (/MBR)
  【パラメーター】  なし  パーティションを表示・設定・変更・削除する。
/MBR ハード・ディスクの最初の領域(マスター・ブート・レコード=MBR)をMS-DOSが起動するよう設定する。(Linux, FreeBSDなど他のOSでMBRを書き換えた場合など)
  【使用例】 FDISK
FDISK /MBR

FORMAT   ●外部コマンド
  【説明】 ディスク(フロッピー、ハード・ディスク、MOなど)を読み書きできるよう初期化(フォーマット)する。
  【書式】 FORMAT (ドライブ番号) (/B /Q /S /V:[ラベル名] など)
  【パラメーター】  なし カレント・ドライブを初期化する。
/B  システム領域を予め予備領域として確保しておく。
/Q  ファイル名とファイルがハードディスクのどの位置に存在するか記入されている部分(FAT:File Allocation Table)のみ初期化する。
/S  初期化後、MS-DOSが起動できるようシステムをディスクに複写する。
/V:ラベル名  ボリュームラベルを設定する。
※他にもパラメータあり
  【使用例】 FORMAT A:/S

HELP   ●外部コマンド
  【説明】 コマンドの一覧や使用方法を表示する。
  【書式】 HELP (コマンド名)
  【パラメーター】  なし コマンドの一覧を表示する。
コマンド名 コマンドの使用方法を表示する。
  【使用例】 HELP
HELP ATTRIB

JP (JP.BAT)   ●外部コマンド
  【説明】 画面表示を日本語モードに変更する。
  【書式】 JP
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 JP

LABEL   ●外部コマンド
  【説明】 ディスクのラベル名を表示・設定・解除する。
  【書式】 LABEL (ラベル名)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 LABEL
LABEL DATA_DISK

LIB   ●外部コマンド
  【説明】 ライブラリを管理する。
オブジェクト・ファイル(.OBJ)からライブラリ・ファイル(.LIB)を作成・変更したり、オブジェクト・シンボル一覧を作成することができる。
  【書式】 LIB ライブラリ名 (/PAGESIZE:) ([ + | - | -+ ]) (, ファイル名1, ファイル名2)

 ライブラリ名 管理するライブラリ・ファイル名の指定。ファイルが無い場合は新規に作成する。
 +オブジェクト・ファイル名(.OBJ)→オブジェクト・ファイルの追加
 -オブジェクト・ファイル名(.OBJ)→オブジェクト・ファイルの削除
 -+オブジェクト・ファイル名(.OBJ)→オブジェクト・ファイルの置換
 ファイル名1 クロスリファレンス・リスト・ファイル(.LST)の作成の指定。
 ファイル名2 出力ライブラリ名(.LIB)の指定。指定しない場合はライブラリ名に結果を反映する。
※途中で指定を省略する場合は、;(セミコロン)を付ける。
  【パラメーター】  /PAGESIZE: ライブラリのページサイズの指定。16〜32768(デフォルトは16)
  【使用例】 LIB STDFILE; (ライブラリファイル STDFILE.LIB のチェック)
LIB STD001, STD001;
LIB GRPH01, -+INIT +CIRCLE +BOX,,GRPH02;

LINK   ●外部コマンド
  【説明】 オブジェクト・ファイル、またはオブジェクト・ファイルとライブラリから実行形式ファイルを作成する。
  【書式】 LINK ファイル名1, ファイル名2, ファイル名3, ファイル名4 (/P /M /ST: /LI 他)

 ファイル名1 リンクするオブジェクト・ファイル(.OBJ)。複数ある場合は+(プラス)で追加する。
 ファイル名2 作成する実行形式ファイル(.EXE)名。省略時はファイル名1にEXEが付く。
 ファイル名3 マップ・ファイル(.MAP)の作成の指定。
 ファイル名4 ライブラリ・ファイル名(.LIB)の指定。
※途中で指定を省略する場合は、;(セミコロン)を付ける。
※環境変数LIBで、ライブラリのパスを指定することができる。
 (例) SET LIB=D:\LIB\VER030
  【パラメーター】  /P  実行形式ファイル作成前にポーズする。リムーバブルディスクに作成する場合に使用。
/M  詳細な情報のマップ・ファイル(.MAP)の作成(MAPSYM.EXEで使用する)
/ST: スタックサイズを強制的に指定。0x1〜0xFFFF
/LI  オブジェクト・ファイルの行番号情報をマップ・ファイルに反映。  
  【使用例】 LINK MAIN;
LINK TEST +PARTS1 +PARTS2,,, STD001 /M
LINK MAKE01,,, D:\LIB\STD2 /M

MAPSYM   ●外部コマンド
  【説明】 マップ・ファイルからSYMDEB.EXE用のシンボル・ファイルを作成する。
  【書式】 MAPSYM (/L) ファイル名
・ファイル名 参照するマップ・ファイル(.MAP)の指定
※拡張子.SYMファイルが作成される。
  【パラメーター】  /L 画面に情報を表示する。
  【使用例】 MAPSYM DEMO.MAP, DEMO.SYM

MASM   ●外部コマンド
  【説明】 ニーモニック言語(.ASMファイル)からオブジェクト・ファイルを作成する。
  【書式】 MASM ファイル名1, ファイル名2, ファイル名3, ファイル名4 (/D /O等)

 ファイル名1 ニーモニック言語・ファイル(.ASM)の指定。
 ファイル名2 作成するオブジェクト・ファイル(.OBJ)の指定。省略時はファイル名1にOBJが付く。
 ファイル名3 リスティング・ファイル(.LST)の作成の指定。
 ファイル名4 クロスリファレンス・ファイル(.CRF)の作成の指定。
※途中で指定を省略する場合は、;(セミコロン)を付ける。
  【パラメーター】  /D PASS1,2でリスティング・ファイルを作成。
/O 8進数で出力。
  【使用例】 MASM DEMO;
MASM MAKE01,START;

MEM   ●外部コマンド
  【説明】 主記憶メモリ(RAM)の使用状況を表示する。
  【書式】 MEM (/C /D /F /M module /P)
  【パラメーター】  なし 
/C 
/D 
/F 
/M module 
/P 
  【使用例】 MEM 

MODE   ●外部コマンド
  【説明】 機種固有の設定、および、物理ドライブと論理ドライブの設定・変更?
  【書式】 MODE
  【パラメーター】  あり(未調査)
  【使用例】 MODE

MORE   ●外部コマンド
  【説明】 ファイルなどの内容を1画面ずつ表示する。
パイプ処理で使用することが多い。EOF(End Of File=CTRL+Zコード)まで処理が続けられる。
  【書式】 MORE ( < ファイル名)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 DIR | MORE
MORE < README.DOC (=TYPE README.DOC | MORE)

MOUSE   ●外部コマンド
  【説明】 マウスのドライバをMS-DOSに登録・削除する。
※MS-DOSではマウスの提供が遅かったため?、MS-DOS上のCADなどではCADソフトに付属するマウス・ドライバでないと動作しない場合が多い。
※デバイス・ドライバ MOUSE.SYS の場合がある。
  【書式】 MOUSE (/R)
  【パラメーター】  なし 登録する。
/R 登録を削除する。
  【使用例】 MOUSE
MOUSE /R

MSCDEX   ●外部コマンド
  【説明】 CD-ROMのドライバをMS-DOSに登録(仮想ドライブ)する。
  【書式】 MSCDEX (/E /K /S /V /D:ドライバ名 /L: /M:)
  【パラメーター】  なし 現在の登録状況を表示する。
/E 
/K 
/S 
/V 
/D:ドライバ名 登録するCD-ROMのドライバ名
/L:ドライブ番号 登録するCD-ROMドライブのドライブ番号(A-Zの一文字)
/M:バッファ容量 
  【使用例】 MSCDEX /D:CDROM_01 /L:I

MSD   ●外部コマンド
  【説明】 CPU種類、RAM搭載容量、数値演算プロセッサ有無、IRQ使用状況等のコンピュータ情報およびデバイスドライバ登録状況、IRQアドレス設定、メモリ配置等のMS−DOSシステム情報を表示する。
  【書式】 MSD
  【パラメーター】 
  【使用例】 MSD

PING   ●外部コマンド
  【説明】 ネットワークの接続を確認する。(Windows95以降のMS-DOS)
  【書式】 PING (-t -a ...) ホスト名
 ホスト名はIPアドレスまたはコンピューター名
  【パラメーター】  なし 使用方法が表示される。
-t ほか
  【使用例】 PING mildseven.com
PING 192.168.1.1

PRINT   ●外部コマンド
  【説明】 ファイルをプリンターに印刷する(指定したデバイスにバックグランド処理で出力する)。
※PC98Seriesでプリンター(PRNデバイス)に印刷する場合は、CONFIG.SYSでプリンター・ドライバを登録する必要がある。
  【書式】 PRINT (ファイル名)
  【パラメーター】  なし 現在の処理状況を表示する。
/T: 受け付けファイルの出力を取り消す。
/R 登録を削除する。

※以下最初の実行時に指定
/D: 出力デバイス(PRN,CON,AUX)の指定。(無指定 /D:PRN)
/B: メモリ上に確保するバッファの大きさ。バイト数:512〜16384 (512)
/U: 出力先がBUSYの場合待つ時間。クロック数:0〜255 (1)
/M: PRINTコマンドに割り当てる時間。クロック数:1〜255 (2)
/Q: 受け付けファイルの最大数。ファイル数:4〜32 (10)

  【使用例】 PRINT /B:1024 /Q:20 (最初の実行時)
PRINT README.DOC ORDER.TXT
PRINT
PRINT /R

QBASIC   ●外部コマンド
  【説明】 Quick BASICを起動する。
※フルスクリーン・エディタとして使用する人もいる。
  【書式】 QBASIC (ファイル名)
  【パラメーター】   
  【使用例】 QBASIC

QCONFIG   ●外部コマンド
  【説明】 CPU種類、RAM搭載容量、数値演算プロセッサ有無等のMS−DOSシステム情報を表示する。
  【書式】 QCONFIG
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 QCONFIG

RECOVER   ●外部コマンド
  【説明】 指定した、壊れたファイル(ドライブ)の問題を解決する。
※ディスクの一部が物理的に壊れたとき、何とか壊れていない個所を使用していくためにあるコマンドで、MS-DOSに詳しい人向け。MS-DOSのバージョンが新しいならSCANDISKを使用した方がよい。
  【書式】 RECOVER (ドライブ番号 | ファイル名)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 RECOVER A:
RECOVER D:\DATA\BROKEN.EXE

RENDIR   ●外部コマンド
  【説明】 ディレクトリ名を変更する。ワイルドカード(?,*)が使用できる。
  【書式】 RENDIR ディレクトリ名1 ディレクトリ名2
(ディレクトリ名1をディレクトリ名2に変更する)
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 RENDIR A:\TOOL \UTILITY
RENDIR B:SINGLE DOUBLE

SCANDISK   ●外部コマンド
  【説明】 ディスクを検査・修復する。
  【書式】 SCANDISK (ドライブ番号またはパス名)
  【パラメーター】   
  【使用例】 SCANDISK C: 

SEDIT   ●外部コマンド
  【説明】 フルスクリーン・モード(画面内でカーソルが自由に動く)でテキスト・ファイルを作成・変更する。
  【書式】  
  【パラメーター】   
  【使用例】 SEDIT

SETVER   ●外部コマンド
  【説明】 古いバージョンのMS-DOS用プログラムを新しいバージョンのMS-DOSで実行しようとしても、MS-DOSのバージョン番号をチェックしていてプログラムが起動しない場合があるが、新しいバージョンのMS-DOSでもプログラムが起動するように、バージョン管理テーブルにバージョン番号を設定・削除する。
※使用するにはCONFIG.SYSでデバイス登録が必要。(DEVICE=SETVER.EXE)
  【書式】 SETVER (ファイル名) (/D) (バージョン番号)
  【パラメーター】  なし 現在の設定を表示。
/D  バージョン管理テーブルからファイル名のバージョン番号を削除する。

ファイル名 バージョン番号
 MS-DOSがファイル名のプログラムに通知するMS-DOSのバージョン番号の指定
※バージョン番号を設定・削除した場合はMS-DOS再起動後から有効となる。
  【使用例】 SETVER
SETVER OLDPROG.EXE 3.30
SETVER OLDPROG.EXE /D

SORT   ●外部コマンド
  【説明】 入力(行)を昇・降順に並び変える(ソート)。
パイプ処理で使用することが多い。EOF(End Of File=CTRL+Zコード)まで処理が続けられる。
  【書式】 SORT (/R /+数字)
  【パラメーター】  なし   文字コードの小さい順に並べる。(A, B, C, ...)
/R    文字コードの大きい順に並べる。(Z, Y, X, ...)
/+数字 入力してから何行目から並び替えるか指定。
  【使用例】 SORT < ABC.TXT
DIR | SORT
DIR | SORT /+5

SUBST   ●外部コマンド
  【説明】 ディレクトリを仮想ドライブに登録・解除する。
  【書式】 SUBST (ドライブ番号) (/D) (ディレクトリ名)
  ディレクトリをドライブ番号の仮想ドライブに割り当てる。
  【パラメーター】  なし  現在の設定を表示
/D   ドライブ番号の仮想ドライブを解除する。
  【使用例】 SUBST Z: C:\DOS  (ドライブ番号Z:はC:\DOSと同じ扱いとなる)
SUBST Z: /D

SWITCH   ●外部コマンド
  【説明】 @PC9800Series:メモリ容量、画面色、数値演算プロセッサ等、機種固有の設定
APC−DOS、DOS/V:日本語、英語システムの切り替え
  【書式】 SWITCH
  【パラメーター】 
  【使用例】 SWITCH

SYMDEB   ●外部コマンド
  【説明】 プログラムが正常に動作するかどうかをコンピューターの機械語レベル(レジスタの値、各種フラグの状態、メモリの状態など)で調査する。(=デバッグ、虫取り)
同様のものにDEBUGコマンドがあるが、シンボル、ラベルが使用できる。
  【書式】 SYMDEB (/S) (シンボルファイル名) (ファイル名) (ファイル用のパラメーター)
※SYMDEBを実行すると、'-' プロンプトが表示され、デバッグ・モードとなる。
 Gで実行、Rでレジスタ表示、Tでトレース(1命令実行)など。?でヘルプが表示される。
  【パラメーター】  /S 画面切替スイッチを有効にする。
  【使用例】 SYMDEB
SYMDEB COMMAND.COM
SYMDEB TEST.SYM TEST.EXE README.DOC /P:30

SYS   ●外部コマンド
  【説明】 MS-DOSの起動に必要なシステム・ファイル(IO.SYS, MSDOS.SYS, COMMAND.COM等)を指定したディスクのシステム領域に転送する。(IO.SYS, MSDOS.SYSのシステム領域はディスクの最初の方と決まっている)
※カレントドライブにシステム・ファイルが必要。
  【書式】 SYS ドライブ番号
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 SYS C:
SYS A:

TREE   ●外部コマンド
  【説明】 ディレクトリをツリー状に見やすく表示する。
  【書式】 TREE (ドライブ番号またはパス名)
  【パラメーター】 
  【使用例】 TREE
TREE C:

UNDELETE   ●外部コマンド
  【説明】 削除したファイルを元に戻す。Windowsのごみ箱と違い、戻せる場合と戻せない場合がある。(ディスク上で削除したファイルがあった場所を書き換えられていない場合)
  【書式】 UNDELETE (ドライブ番号) (/LIST)
  【パラメーター】  /LIST 元に戻せるファイルを表示する。
  【使用例】 UNDELETE
UNDELETE C:

US (US.BAT)   ●外部コマンド
  【説明】 画面表示を英語モードに変更する。
  【書式】 US
  【パラメーター】  なし
  【使用例】 US

XCOPY   ●外部コマンド
  【説明】 ファイルを複写(コピー)する。ディレクトリごとコピー、更新されたファイルのみコピーなど、内部コマンドCOPYよりも多機能。
  【書式】 XCOPY 複写元パス名1 複写先パス名2 (/S /E ....ほか)
  【パラメーター】  XCOPY /? を参照
  【使用例】 XCOPY D: E: /S /E
XCOPY E:\MAKING F:\DATA\LOGIC\0120 /S /E

     
  【説明】  
  【書式】  
  【パラメーター】   
  【使用例】  

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