MS−DOSの外部装置


MS−DOSで使用できる主な外部装置は次のとおりです。

表1 MS−DOSで使用できる主な外部装置

種類 装置名
外部記憶装置 フロッピーディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO
入出力装置 キーボード、CRT、プリンタ、マウス、モデム、LAN
その他 音源

1.外部記憶装置

MS−DOSでそのまま使用できる外部記憶装置は、フロッピーディスクとIDE接続のハードディスクです。

表2 外部記憶装置の使用方法

外部記憶装置の種類 CONFIG.SYSへのドライバ登録
フロッピーディスク、ハードディスク(IDE) 不要
RAMドライブ、一部のCD−ROM(IDE) 必要(MS−DOS付属のドライバを登録)
CD−ROM(IDE)、MO
SCSI、PCMCIA接続の装置
必要(装置付属のドライバを登録)

(1)フロッピーディスク

フロッピーディスクは多くのPCに付属しているため、MS−DOSのインストール、Windowsなどのレスキュー起動、装置ドライバーのインストールで活用されます。フロッピーディスクは、その形状、容量の違いで次の種類があります。

表3 主なフロッピーディスクの種類

形状 メディア呼称 容量
3.5インチ 2DD
2HD
720KB(640KB)*1 *1:使用するセクタ数の違い
1.4MB、1.2MB
5インチ 同上 同上

俗に言う、2モードフロッピー装置とは720KB(640KB)と1.4MBが使用できるもの、3モードフロッピーディスク装置とは720KB(640KB)、1.4MB、1.2MBが使用できるもののことを言います。(1.2MBはその昔PC9800Seriesで使用されていた容量)
なお、フロッピーディスクのメディアを購入し、初めて使用する場合はMS−DOSのコマンド(FORMAT)でMS−DOS用に初期化する必要があります。

(2)ハードディスク

IDE接続のものはそのまま使用できますが、SCSI接続のものはドライバをCONFIG.SYSで登録する必要があります。SCSIボードに付属するインストールプログラムを実行すれば簡単に使用することができます。
なお、ハードディスクを購入し、初めて使用する場合は、MS−DOSのコマンド(FDISK)で使用する領域を確保し、コマンド(FORMAT)でMS−DOS用に初期化する必要があります。

【資料】
・MS−DOSが使用できる1ドライブ(1パーティション)の最大容量は2GBです。
・MS−DOSではハードディスクの1トラックを1クラスタとして扱います。(Windows95OSR2以降は異なる)
・Windows95以前のMS−DOSは32ビットFATには対応していません。(ドライブが不正のエラーとなる)

表4 FATビットについて

FATビット 適用
12 1パーティションのクラスタ数が4,096未満の場合
・1パーティション128MB未満の場合(推定)
・(参考)フロッピーディスクはFAT12
16 1パーティションのクラスタ数が65,536未満の場合
・MS−DOSが扱える1パーティションの最大容量は2GB(=32KB×65,536)
32 Windows95OSR2以降が対応
・WindowsNT4は未対応

(3)CD−ROM

CONFIG.SYSへのドライバの登録、AUTOEXEC.BATへのコマンド記述が必要です。

表5 CD−ROMの使用方法

登録先 登録内容
CONFIG.SYS DEIVCE=ABCDEF.SYS (基本的にCD−ROM付属のドライバ)
AUTOEXEC.BAT コマンド(MSCDEX)の実行

2.入出力装置

MS−DOSでそのまま使用できる入出力装置はキーボード(PS/2接続)とCRTです。ただし、キーボードはMS−DOS付属ドライバが必要な場合があります(ボタンと文字の対応:キーボード配列)。

表6 入出力装置の使用方法

種類 ドライバの設定 CONFIG.SYS設定例
キーボード(PS/2接続)、CRT 基本的に不要  
プリンタ(パラレル接続) 必要 DEVICE=PRINT.SYS
マウス(PS/2接続) 必要 DEVICE=MOUSE.SYS
モデム(RS232C接続) バージョンにより必要 DEVICE=RSDRV.SYS
LAN 必要(DOSバージョン3以降が使用可?)

3.その他

【音源】MS−DOSで音源使用はゲームの効果音、音楽CDが主と思われます。音源ボード付属のインストールプログラムを実行すれば簡単に使用することができます。Sound Blaster(サウンドブラスター)音源が有名で、多くのDOSゲームが標準対応します。


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