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センチメンタルグラフィティ・その4

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(夏休みに突入!)

7月18日

今日で1学期は終了。明日から夏休みだ。夏休みはイベントもあるし、学校に行くために東京に強制送還されることもないので、効率的に全国の子と仲良くなれそうだ。でも平日の強制労働がなくなるので、資金繰りには注意しなくては。あと、電話をかけられるのも家だけだということも。携帯電話でも買った方がいいかもしれないけど、そんなお金があったら旅費に回さなくては。それにデートしているときに他の女の子から電話がかかってきたら危険だしね。

7月19日

さて、一度家を出たらこんどは長旅になりそうだから、綿密にスケジュール管理をしておかなくては。

まずはせつなさマップを開いてハートの把握をしておこう。北に出かけたのが5月の連休だったから、こっちが危ないな。西は交通の便もいいからなんだかんだと出かけているし。あとは灯台もと暗しで明日香か。まずは4人に電話だな。

結局、次のようにスケジュールが決定した。

20日、明日香。22日、えみる。24日、妙子。25日、ほのか。それ以後は北海道で考えることにしよう。

余った時間でバイトすることにしよう。東京は時給が安いので、横浜へ向かう。港湾作業は大変な割に少ししか稼ぎは変わらないけど。

7月20日

港で働いた後、野宿して、そのまま明日香と待ち合わせの山下公園へと向かう。一応、身だしなみのチェックもしておこう。

元気な明日香に会って、さっそくデートだ。今日は暑くなりそうだからと明日香はプールに誘ってくれた。ちょっと疲れが残っているけど、明日香の水着姿も見られるし、行くことにしよう。オレンジ色の水着は似合っていたけど、ちょっと太ったかな、明日香。やはりミーハーで食べ歩きしているのが効いているのかな?でもこれは僕の中の心のささやき。

7月21日

横浜駅前から出ている夜行バスの座席が取れたので、これで仙台に向かう。

一日早いけど、バイトをして過ごせばいいかな。早朝に着いた仙台だったので、待ち合わせまで市内をうろついていようと思ってやってきた青葉城。伊達政宗の像を一度見ておこうと近づくと、ちょっと妙な女の子を発見。やっぱりえみるだ。

しかし、天下の政宗どのを「まーくん」とは‥‥。結局、そのまま引きずられてデートと相成った。目的地は‥‥海だ。昨日使った水着、罪悪感がちょっとあるけどそのまま使ってしまおう。えみるは新しく大胆なのを買って来たようだ。一瞬、悩殺されそうになったが、うに踏んづけ事件で冷めてしまった。

7月22日

待ち合わせのサンモール一番街に向かう。待たせちゃ悪いと思って、1時間前に行くと、えみるは既に来ていた。感動ものだ。しかし「ダーリン、ずっと会いたかったよ」は公衆の面前ではかなり恥ずかしい。それに昨日会ったばかりなのに、そんなことは忘れてしまったのだろうか?

ふとしたことから、えみると旧校舎で昔よく遊んだことを思い出した。

7月23日

青森にやってきた。仙台での教訓から、即時にバイト探しに入る。リンゴ園の手伝いをすることにする。時給はよいが、秋から冬への収穫に向けて、いまが一番大変な時期らしい。だから通りすがりの僕でも働かせてくれたのであろう。

7月24日

今回は新町通りで待ち合わせだ。単なる商店街の気もするけど、青森では有名スポットの一つなんだろう。

悪い予感がしたけど、やっぱり。今日のデート先の提示も海水浴だった。ま、今日はほとんど泳がずに、海岸で西瓜割りなどを楽しんだけど。でも、久しぶりに見た妙子の水着姿、まぶしくなっていたな。

7月25日

前日の夜、妙子と別れたあと、北海道の待ち合わせを確認して焦った。10時じゃないか。ということは、快速夜行やバスでは間に合わない。仕方ない、特急を利用しよう。辛い出費だ。女の子との電話では日付は決められるが、時間までは決められない。うーむ。

それはともかく、なんとか間に合った札幌で、ほのかと出かけたのは‥‥プールだった。でも周りの僕に対する羨望のまなざしが気分良かった。あの男嫌いのほのかも、水着姿を可愛いとほめたら喜んでくれたし。

7月25日

牧場手伝いのバイトだ。すごく実入りがいい。でも札幌のすぐ近くに牧場なんてあるのかな?どうやら北海道では瞬間移動が実用化されているらしい。

7月26日

朝、宿でスケジュールとハートのチェック。夏の北海道は過ごしやすいので、もっといたいけど、南にも目を向けなくてはならないな。若菜、真奈美あたり(のハート)赤くなっているので、そろそろ会いに行かなくては。家に帰ると怨嗟の留守電が待っているだろう。

さて、駅に向かおうとホテルを出たら、なんとほのかに遭遇。「あ、北海道に来てたんだ‥‥」。うん、昨日一緒に過ごしたしね。

今日のデート先はなんと病院。ではなく、通りかかっただけだ。そう、過去の思い出に浸らせようと、ほのかが連れてきてくれたんだ。入院している僕に毎日日記を書いてくれたこと、よく覚えているよ。

7月27日

結局、また青森に立ち寄ってしまった。紺に落としたハートがもう紫になっているだもの。さすが妙子だ。妙子を捜して市内をうろついていると、なんとねぶたの里で出会った。こんなところまで何しに来ていたんだろう?結局デートしに市内に戻ってきたし。市内と言えば、通学路を通って、昔つけられたあだなを思い出したな。そう「安達夫婦」。間借りしていた僕の立場は婿殿に近かったのか?子供には理解できないよな。

7月29日

昨日はまたリンゴ園でバイトして、昼過ぎに快速夜行で東京に戻ってきた。やはり予想通り女の子からの電話が待っていた。最初がやはり若菜で、そしてるりか、優、真奈美、最後に明日香‥‥っておいおい、明日香にはこの前会ったばかりじゃないか。ま、明日行ってみるか。そんなこんなで、夜もすっかり更けてしまった。

7月30日

家で久しぶりに休息をとった僕は、横浜に向かう。伊勢佐木町で明日香に会えた僕は、ボーリング場に引きずられてきた。あのころ「マイブームなんだ」と言っていた明日香を思いだしたが、「マイブーム」という言葉が使われるようになったのはここ数年のはず。明日香は未来まで先取りしていたんだ、すごいなあ。

7月31日

そのまま横浜から西に向かってもよかったけど、数件は電話しておくのがいいだろう。まだハートの紺色の九州の二人にも会いたいし。

6時に晶に、7時に千恵に電話する。朝一番だったけど、怒っていなくてよかった。千恵なんか照れちゃって、もう。ともかく、予定が出来た。8月の4日に晶、5に千恵。そして上手く調整つけて12日に夏穂の会うことにした。その他の日はバイトなり他の街なりで過ごせばよいだろう。

8月1日

とりあえず東京駅から快速夜行に乗った僕は、車内で手帳をチェックして、行き先を名古屋に決めた。るりかに会いに行こう。

なんか知らないけど、るりかはいつも名古屋の駅前地下街をうろついているらしく、今日もここで「偶然」会うことが出来た。そしてるりかと何をしたかというと‥‥、海水浴だ。こんなこともあろうかとこの前の水着を持ってきておいてよかった。

8月2日

京都にやってきた。河原町をうろついていると、若菜に会うことが出来た。今日も水泳かなと覚悟していたが、回想の日だった。祇園あたりを歩いていたとき、学校帰りの若菜が車に乗ろうとするのを無理矢理拉致してきたことを思い出したな。

8月3日

京都を夜行で発った僕は、昼過ぎに長崎に到着した。中途半端な時間なので、アルバイトをすることにした。いつでもどこでも雇ってもらえるのは嬉しい。体力に自信が出てきた僕は、今日は野宿することにした。

8月4日

今日は中華街で晶と待ち合わせだ。てっきり美味しいものでも食べにいくと思っていたけど、晶の頼みでウィンドウショッピングにつきあうことに。それなら待ち合わせを築町あたりにすればよかったのに‥‥。ともかく、晶といろいろ見て回るのは楽しい。そういえば、楽器店に立ち寄ったとき、僕に晶がバイオリンを教えてくれたことを思い出したな。

8月5日

福岡にやってきた。今日は千恵とデートの日だ。夏の九州は本当に暑く、旅行とバイトで鍛えた僕にもさすがにきつかったな。そんな僕を気遣ったかのように、千恵は海水浴に連れていってくれた。特に千恵は海よりも泳ぎそのものを楽しむ方だから‥‥。でも千恵の水着姿はなんというかセクシーだったな。だれかあたりとはちょっと違う。素直に褒めたら、照れたのか怒ったのか‥‥。

8月6日

次は12日に大阪で夏穂に会うまで一応自由の身だ。さてどうしようかな?

そろそろ軍資金のことも考えなくちゃならないかな。朝の数時間を市内うろついてみたが、千恵には会えなかったので、バイトすることにした。ま、九州には夏休み中にまた来ると思うので、とりあえず広島に出発だ。

8月7日

町中で出会った優と一緒に来たのは海。内心「げっ、また海水浴?」と警戒した僕だったが、そうではなかった。優のお気に入りの場所ということで安芸の宮島にやってきたのだった。観光客が多いところで、優が気に入っているというのも不思議な気がしたが、鳥居や神社のたたずまいを見ると納得した。夜来るのも、花火大会がなくてもいいんじゃないかな。

8月8日

お好み焼き屋でバイトをすることにした。お好み焼きといえば大阪の夏穂と思ったけど、そういえば広島のも有名だね。「おたふくソース」といったら広島のはずだし。大阪のバイトはたしかたこ焼き屋だったな。

ユースホステルで手帳のハート管理をチェックしてみた。そろそろ自宅に電話をかけていそうな子が数人。一度家にも戻らないとまずいかな。真奈美にはそろそろ会っておかなくては。あとは美由紀かな。

8月9日

上手く真奈美に会うことが出来て、今日は屋島へやってきた。源平合戦の会った有名なところだが、海の見える公園を真奈美と歩くのは気持ちいい。公園といえば、たしかここには中学のとき課外授業でやってきたことがあったな。真奈美が傷ついた小鳥を助けてあげたんだ。でも、なぜ課外授業だけ出てきたんだろう?ずるいな。

8月10日

町中でまた偶然に真奈美に会った。昨日会ったはずなのに、僕が高松にいることにびっくりしていた。でもそんなことは他の街でもあったので気にしないことにしよう。昨日は布団で寝たので調子がいい。天気もいいしということで真奈美を海に連れていった。体調の優れない真奈美は泳ごうとしなかったが、どうしても羽織っているサマーセーターを外した真奈美の水着姿を見たくて、無理に水辺に連れていってしまった。

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