出流鍾乳洞

坂東17番札所、出流山満願寺。 杉木立に覆われた渓谷の絶壁に建られた奥之院拝殿の中に鍾乳洞「大悲霊窟」はあります。 鍾乳石から成る高さ4mの自然仏は、古来十一面観世音の後ろ姿として拝されています。

交通

JR両毛線東武日光線「栃木駅」から、 栃木市のふれあいバス「寺尾線」で終点の出流観音まで60分。

車の場合は、東北自動車道「栃木インター」から15km,20分。
 奥の院へは、入山料を払って15分ほど登った後、さらに下の写真にあるように絶壁の石段を登る必要があります。 奥の院の拝殿の中には、奥行き20mくらいの鍾乳洞が口を開けており、照明のスイッチを入れると高さ4mもある石筍の十一面観世音が浮かび上がります。 他に鍾乳石は見当たりませんが、現在も成長を続る石筍の下には、黒龍,白龍と名付けられたリムストーン・プールが広がり、 知らずに参拝される方が多く、みなさん息を切らして登ってきた後、「ワ〜鍾乳洞だ」と感嘆の声を漏らして鍾乳石に見入っています。 この他、 山内には、大日霊窟,不動霊窟や 大師霊窟 胎内くぐり などの鍾乳洞が点在しています。

CAVE GUIDE
所   在
  栃木市出流町288番地
拝   観   8:30〜17:00.奥之院は、4月〜9月 8:30〜16:00,10月〜3月 8:30〜15:00.
入 山 料   奥之院(鍾乳洞)参拝者のみ 大人 300円, 子供 200円. (境内は無料)
駐 車 場
  100台 (無料) 2019年10月現在


奥の院 「大悲霊窟」から奥の院拝殿を望む 十一面観音の後姿

 

山岳カルスト
[Brief Note]

石灰岩地帯が、雨や風などで溶食されてできた地形をカルスト地形といいますが、 地殻変動が激しい,降水量が多いなどの理由から、ドリーネなどの地表地形があまり発達していないカルストを山岳カルストと言います。 涸れ沢や、石灰岩壁がよく見られ、 岩泉、阿武隈、葛生、奥多摩、岐阜、三遠、多賀、洞川、四国カルスト、椎葉など日本の石灰岩地帯の大半はこのタイプに属します。

'92.6, '98.8


行ってきたよメール
 出佐野ラーメンの人気店に寄り佐野駅前で宿泊しました。 翌日 気合を入れて8時過ぎに出流鍾乳洞に行きました。 駐車場に車を停めお寺に向かう途中にお坊さんがおられたので、鍾乳洞の行き方を聞いてみましたら、受付で入山料を支払うのですが、受付の方は9時30分頃まで来ないとの事で、そのまま入って帰りにその旨を伝えて支払ってください と教えてもらいました。 山道を奥之院の下まで登り見上げると、ちょっとイメージより小さめでした。京都清水さんを思い描いていたので…。しかしながら十一面観世音は立派で、ここまで来た甲斐がありました。ここの照明は自動感知型で前で5分程待っていれば点灯します。せっかちな 点灯前に5段程の階段を上った所でやっぱりやめて引き返そうと思い振り返ったその時 頭を丸いつらら石に強打してしまいました。 帰りに人気店の手打そばを食べて帰りました。数日頭痛が残り、記憶に残る洞でした。  
[2018.7.1 ナカオさんより
 知ってる人には当たり前の大きさの懸崖造りですが、お初の人には「期待わくわく」なんだなって、メールを読んでいて思いました。 ここの奥の院は、老朽化で建て替えられたはずなんですが、時期的には、おニューの奥の院にお参りできた「幸運者」うらやましい!

 出流観音の本堂に参拝した後、奥の院観音霊窟へ、道中にある「ありがたい言葉」が励ましてくれます。 何カ所かある橋は欄干が片側しかない薄いコンクリート板で結構スリルが…最後の急な石段の上に口を開ける霊窟の鍾乳石は確かに観音様に見えなくもない。 ライトが徐々に明るくなっていくのがなかなかに神秘的。 リムストーンが賽銭受けになっていたのが面白かったです。 せめて洞口だけでもと思っていた大師霊窟や大日霊窟は参道が通行禁止になっていたので断念しました。

 宇津野洞窟も出流観音も周辺は鉱山になっていて、山が丸禿げにされ、煙突が煙を吐いていました。 おそらくは採掘で失われた洞穴もあることでしょう。 穴好きとは矛盾しそうですが、ぼくは、石灰の工場をみるのもなぜか好きです。 セメント、肥料、乾燥材、製鉄の触媒と豊かな暮らしを支えてくれ、鍾乳洞の造形も見せてくれる石灰に感謝といったところでしょうか。

 余談とすこし自慢ですが、ぼくは寺を巡るのも好きで、西国三十三カ所の観音霊場はすべて廻りました。 出流山満願寺は坂東三十三カ所の17番札所なので、坂東巡拝でまた行こうと思います。
[2016.2.2 松岡さんより
 石灰岩は、内部に二酸化炭素を取り込んで、地球温暖化の防止にも一役買っています。 石灰岩がすべて溶けてなくなってしまうと、地球は火星や金星と同じように分厚い二酸化炭素の層に覆われた灼熱地獄になってしまうそうですので、 暮らしを支えるどころか、生命をもたらしてくれてありがとうといったところなのかも知れません。

懐かしい 私もよくこの地をおと出れます。 私が中学の頃(40年前)ここにある大小合わせて6か所の鍾乳洞を制覇しました。 長いものは250m以上(一か所だけ奥まで未到達) 奥の院もその当時は 自由に入れました。 約奥に200mはあったと思います。 奥の院より山上に位置する洞窟の中では昔の古銭をかなり多くさがすことが今でも出来る洞窟があります。 今でも2年に一度ほど行きます。 そばも好きだし出流の雰囲気がとても好きで
[2013.10.1 aspenさんより
元、GMTの方でしょうか?  中学生ぐらいだと、みんなでワイワイガヤガヤと格好の遊び場だったんでしょうね。 出流にかぎらず規制が少なくいい時代でしたね。 時がたつにつれ、万願寺裏手の山道は整備されるどころか、荒れる一方とも聞いていますが、「奥の院」よりさらに奥(上)にある、大日霊窟や不動霊窟には、今でもたどり着けるのでしょうか。
地元から山一つ離れた 佐野(葛生)の方です。 親父の転勤で佐野に来ました。 出流のことは全く知りませんでした。 転校してきた時に知り合った東京からの転校生と仲良くなり、二人で洞窟を制覇しました。 今でも上の洞窟には行けますが、小さながけ崩れと草ぼうぼうで、知る人ぞ知ると言う感じです。 でもたまに行くと、洞窟に入ってる人に出会います。
[2013.10.5 aspenさんより

栃木県の出流鍾乳洞へ先週(5月18日)行って来ました。 奥の院は改修中(?)で作業員の方がたくさんいらっしゃいましたが快く作業を中断してくれ奥まで参拝(?見学?)させて頂きました。 奥の院までの道のりは少々しんどかったけど苦労したかいがある見応えでした。 よくこんな自然現象が起きたな〜、よくこんな急斜面にこの建物造ったな〜、と感動しかりでした。

残念ながら聖天堂への階段はロープで立ち入り禁止になってました。 確かにけもの道で日中でもウッソウとして足下が危険な様子でした。
[2013.5.23 かおるさんより
なんと!タイムリーなことに、5月27日放送の月9ドラマ「ガリレオ」で奥の院と大師霊窟がロケ地になっていました。 奥の院の方は、拝殿全体も映っていましたが、懸造(かけづくり)の木組みの部分はとてもきれいになってましたし、その下の部分がコンクリートで丈夫な土台が作られていました。 2011年12月から奥の院まで参拝できるようになったとのことですので、聖天堂の方へも時間はかかるかもしれませんが、確実に参拝できるようになるのではないでしょうか。
昨日ガリレオ見ました。 ここに福山雅治さん来たんだ〜と夫と興奮して見てました。

実は私が行った時にもカメラクルーらしきスタッフが何人も居たり、カラス天狗を見にきた観光客?らしきグループが居ました。 (放送前になぜ知ってるのか?)

私は奥の院までシッカリ参拝できました。 しかし、福山雅治さんはコンクリートで固められて見えなかった(という設定)のね〜残念ね〜、と思いました。
[2013.5.29 かおるさんより

10月7日千部ヶ岳から観音林道を下って奥の院につきました、 工事中でしたがどんどん登っていきましたが鍾乳洞は見られませんでした、 続いて聖天堂も登ってみましたが、あれでは一般の方はお参りできないでしょう、 そのほか魅力的な場所がたくさんあり、どれもすばらしかったです。 下に降りたら通行禁止の看板でしたが私、逆コースですから?入場料をとるのであればもっと参詣者の気持ちを考えたほうがいいと思います。 もちろん私は堂々と素通りでしたが。(後でお賽銭はいれたけど)
[2011.10.08 飯塚さんより
じじいも、先日高尾山に行ってきましたが、自然研究路の2号路や4号路は部分的に通行止めでしたし、 薬王院へ向かう1号路も道路脇の斜面で大樹が根こそぎ崩れて灯篭を壊したままになっていたり、 幹の中ほどで折れたままの杉の大木を何本も見かけたりと、ミシュラン3ツ星の観光地でも、 ここ何年かの台風や大雨の傷跡を回復しきれないでいるなぁといった感じがしました。 満願寺でも、毎年のように繰り返す豪雨と、それによる傾斜地の崩落とで、たとえ境内とは言え、 訪れる方が少ない参拝コースともなると、修復にはなかなか手を付けられないのかも知れません。

昨日(2010.11.20)に行ってきました。 聖天堂への階段は真ん中あたりから手摺が崩落しているものの石段自体に不安はない状態でした。 大悲の滝から聖天堂へのルートは全体的にけもの道化していて二箇所で通行に不安を感じます。 一箇所目は大悲の滝から50〜100m位のところ、下から見て登り切った尾根を回り込んだ先で歩道が斜面となっている。 二箇所目は聖天堂から大悲の滝に向け25m位の最初の尾根で倒木により通行が困難となっている。 その先25m位の位置に半分崩落した石段があり、そこから奥之院の方向へ道が続いてましたがプーさんの糞とおぼしきものが数カ所にあり臆病風に吹かれて引き返しました。

奥之院は大悲の滝からの登り口で「崩れるおそれがあるため」通行止めとなってました。 滝壷への降り口から右の山手に登る(非公式)ルートが出来ていて十一面観音が覗き込める位置まで続いているようでした。

値段は変わらず300円。 崩落の危険による奥之院へのアクセス禁止、聖天堂への階段の放置、大悲の滝から聖天堂へのルートの廃道化を考えると それを知らされず300円を払って進ませる事自体にやや難を感じずにはいれませんでした。
[2010.11.24 酒井和雅さんより
奥の院周辺は入山の案内を書き直すことを含めて忘れ去られた空間と化してしまったのでしょうか。 商売として考えれば、300円×入山者の売り上げの範囲内の費用で維持してるので、整備が行き届かないっことになるんでしょうが、 満願寺の信仰の原点でもある奥の院への参拝ルートが崩壊したままになっているのには、深〜い理由があるのかも知れません。 酒井さんからのメールを読んだ方は状況を理解した上での入山も可能ですが、知らずに入ったとしても、 困難を乗り越えて奥の院へ、これも修行じゃなんて天の声が聞こえてくるかもかもですね。

宇津野洞窟の後にこちらへも行きました。 とても大きなお寺で山道を上がって、聖天道への道は行けず、滝側からも草ぼうぼうで行けませんでした。 奥の院は本当に雰囲気があり、鍾乳石には子ども達も大喜び。 下の院でそばを食べて、そこでルートに聞いたら、やはり道は整備されていないから、やめた方がいいと言われました。
[2008.7.28 Makoboyさんより
川から外れた山側の散策路の改修はなかなか進んでいないようですね。 独特の雰囲気を持つ奥の院ですが、お子さんが上の拝殿まで登りきるのは大変ではなかったでしょうか?  拝殿の奥にぽっかりと口を開いた洞窟と、あの鍾乳石、驚きですよね。

4月14日に宇津野洞窟の次いでに出流鍾乳洞にも行きました
残念なことに聖天堂に行くルートが通行止めで当方も足が悪いので 奥の院までの道のりは断念してきました(。>_<。)  えーん 目の前まで行き戻ると言うルートです
[2007.4.19 梅吉さんより
出流鍾乳洞へのルートは、聖天堂→大師霊窟からと、大悲の滝からのルートがあって、コースの難度は同じくらいなんですが、どちらも通れない状況だったのでしょうか。 私も、一回目の時は、奥の院への階段が補修中で、下から見上げて帰ってきましたので、これに懲りることなく是非またチャレンジしてみてください。
> 出流鍾乳洞へのルートは
もう道は崩れて有りませんでしたよ とても気軽に入れる状態では無かったです 少し寂しい気もしますが・・
[2007.4.23 梅吉さんより

2006/8/16 出流鍾乳洞に行ってきました。 鍾乳洞までの山道が長く傾斜もありましたので、運動不足とはいえまだ20代の私でも結構辛かったです。 うっかり革靴で来た友人は大変そうでした。 山道の横には川が流れており、そこから吹く風が心地よく、疲れた体を癒してくれました。 鍾乳洞のある奥の院からの眺めも良く、紅葉の季節は綺麗な景色が見れるのではと思います。 また、聖天堂までの道は現在工事中で入れませんでした。(道が崩れていたようです)
[2006.8.29 小葉山さんより
奥の院までの山道は、自然が守られ、この季節でも格好のハイキングコースのようですね。 聖天堂や大師霊窟は、川沿いに歩いていると、再び山へ分け入るような感じの高い所にありますので、奥の院を訪ねた後だと、 ご馳走様状態なんですが、「通行止め」とか言われると無性に残念に思えてきたりしませんか?  大悲霊窟(奥の院の鍾乳洞)は、奥行きがあまりありませんので、中で涼むといった感じではなかったかと思いますが、 奥の院までのアプローチで癒されてなによりでした。

2,3行で構いません。鍾乳洞を訪れた際の皆さんの感想や情報を E-mailでお寄せ下さい。
それぞれの鍾乳洞のページに掲載させて頂きます。
営業日,料金等の変更にお気付きの方の最新データも お待ちしております。

  - 1998.2