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羽山の穴小屋,棲龍洞





 岡山県の高梁川上流県立自然公園には、草間台や豊永台,中野呂台,大賀台などの石灰岩台地が分散し、 台地上のドリーネ,河谷沿いの石灰岩峡谷などカルスト地形に由来する特異な景観を楽しむことが出来ます。 また、石灰岩台地にはほとんど例外なく石灰岩体中に,鍾乳洞が形成され、 穴小屋,日桃竢燗穴,宇山洞をはじめ各地に鍾乳洞群が分布しています。 しかし、一部の鍾乳洞を除いて、照明がなく観光洞でもありませんので おきらくごくらく気分での 入洞はお勧めできません。
 成羽川の支流域にあたる羽山渓は、初期の峡谷カルストの特徴を現在も残した渓谷で、 2kmに渡って続く石灰岩の岩肌には鍾乳洞が点在! 2つある県道のトンネルは石灰岩体を手掘りした素掘りのトンネルとなっています。 穴小屋は、そんなトンネルのうち成羽からみて最初のトンネル(羽山第二隧道)の出口脇に高さ1m程度の口を開けた鍾乳洞で、 奥行き100mの主洞と平行して走る迷宮状の支洞からなる単層の水平洞です。

付近にある説明板には
羽 山 渓

 羽山渓は島木川が石灰岩の大地を削って造った2kmに
及ぶ渓谷で、高梁川上流県立自然公園に指定されています。
 渓谷の上流には、龍がすんでいて昇天したと伝えられる
天龍ヶ渕や、絶壁にかかる不動の滝などがあり、近くには
石灰岩の洞窟である棲龍洞(穴小屋)があります。
 棲龍洞には、入口から20mほど入ったところに槍立場と
呼ばれる場所があって水晶殿のように美しく、夏には涼を
求めて多くの人が訪れます。

環境省・岡山県A

と書かれています。


所   在
  岡山県高梁市成羽町羽山 

入   洞   − (照明設備無し)
料   金   無 料
交   通
「岡山」駅からJR伯備線で55分(特急利用で35分)の 「備中高梁駅」下車。
備北バス 成羽バスセンター行き または 成羽経由地頭行きにて20分。
「成羽バスセンター」下車後、徒歩60分
車の場合、岡山自動車道賀陽ICから高梁市街〜国道313号線 成羽町を目指し
成羽町中心部から成羽川を渡り、宇治町,吹屋方面へICから40分。
駐 車 場
  洞口先の退避スペースに5台程度可。 2021年5月現在



 福岡県の大田さん2022/11/23

 岩をくり抜いた道路トンネルの近況が知りたくなり、御サイトに出会いました。
 このトンネルの宇治側にある立看板の位置(googleで確認しました)はまさにかつてのバス停の位置で、備北バスが成羽始発で宇治の集落を行ったり来たりして、たしか夕方の1本のみは中村(布寄)にある馬小屋改造?の車庫まで通っていました。
 トンネルを抜けて来るボンネットバスの写真を撮ろうと長時間待ってバス停附近で構えていると、バスが高らかなエンジン音を響かせてトンネルを抜けて近づいて来る様子がわかり、やっと岩の下に姿を現したかと思えば一旦停止して、ハンドルを大きく切ってから慎重に出てきました。バスはこのトンネルを通過するため、ボディの屋根を通常より低くしているとのことでした。
 昭和50年代初めの夏の日の出来事でしたが、秋の羽山峡は紅葉が綺麗と聞きました。残念ながら秋に行くことは叶わず、その後間もなくボンネットバスは廃車となりました。
 成羽営業所には2台のボンネットバスが配置されており、このトンネルを抜けて宇治方面と、丘を越えて井原までの長距離を走る路線を担当していました。井原線では途中の八日市の古い町並みの狭隘区間を抜ける姿を待ち構えて高台の上から撮影しました。
 写真を探し出して他の路線を含めていずれ写真集でも出したいと考えております。洞窟の話ではなくてすみません。
 「洞窟の話ではなくてすみません。」だなんてとんでもない!  穴小屋の場合は、渓谷,県道のトンネル,鍾乳洞で石灰岩の壮大なコンプレックスを形成していますので、トンネル情報も大歓迎です。 それにしても、あのトンネルをバスがくぐっていたとは驚きました。

 ナカオさん2018/10/13

 前日に続き、3日目はまず羽山の穴小屋に行きました。 岡山県は7月の西日本豪雨の影響でまだ道路が崩落による通行止めや片側通行箇所が多数あり、この羽山前の道路も通行止めでした。 仕方なく北方の羽山渓休憩所に車を停め、徒歩で向かいました。 途中 道路の崩壊や山からの落石箇所があり、豪雨の爪痕をいまだに残していました。 洞口の手前に車の退避スペースがあり、「羽山渓谷駐車場」と書かれた小さな看板がありました(でもここに駐車車両があり対向できなかったら困るなぁと思いました)。 穴小屋に着き、懐中電灯を頼りに中へ入ると、コウモリの大群にビックリ! 私の経験では、ここがコウモリの多さNo.1です。 小心者の私は、真っ暗闇とぬかるんだ足元とコウモリの恐怖とで、槍立場とその周辺の支洞を回って撤退しました。 車に戻りながらふと この道は歩行者も通行止め?と考えながら先を急ぎました。(他1組も歩いていました)
 2018年7月の西日本豪雨により、西日本全体が大きな被害に見舞われました。 被災された皆様には心よりお見舞い申し上げますとともに、1日も早い復旧をお祈りしております。 新見市内の満奇洞は7月23日から,井倉洞は8月7日から営業を再開していることは確認できていたんですが、 管理人不在の鍾乳洞は状況が分からず心配していました。

 Kenji & Misaoさん2011/5/08

 このGWに岡山鍾乳洞めぐりの一環で、羽山の穴小屋に行ってきました。 以前に行った時は、あまりゆっくりできなかったので、今回はリベンジ。 全体的に鍾乳石は少なく、というより昔にできた鍾乳石が水の流れが変わって、すでに風化が始っているのでは?という風に感じました。 それでも一部には、まだ水がしたたるところがあって、きれいな鍾乳石がありました。
 特に、3枚目の写真は、とんがった魚の背びれのようで、今回の一番のお気に入りになりました。 あまり大きくない洞窟ですが、中であちこちうろうろとしたので、さあ出ようと思った時、家族でどの方向が出口かわからなくなりました。 結局、長女の勘が正しかったので、少し迷った後に、外に出ることができました。 油断大敵です。
 羽山の穴小屋のような真っ暗な鍾乳洞では、方角を見失うと大人でもパニックですが冷静かつ落ち着いたパートナーをお連れですね。 じじい組の場合は、出口はどっちかで意見が分かれて口論なんてしばしば、新しいリーダー誕生の瞬間でもあります。 娘さんに探検隊長の座を奪われませんでした?

 兵庫県 森脇さん2008/11/01

 前回は懐中電灯を忘れいて奥まで入れなかったので、リベンジしてきました。 奥に行くほど、広く、複雑で、鍾乳石も多く、想像以上におもしろい鍾乳洞でした。 入口から入って出口から出たかったのですが、どうしても出口から出ることができずに入口に戻り、出口から入り直しました。 落書きが多いのが困りものです。 行ったのが夕方になってしまい、こうもりの攻撃には参りました。
 カルスト峡谷,岩壁,岩峰というカルスト景観に恵まれた羽山渓は、 カルスト地形の発達過程からみると,初期の峡谷カルストの特徴を残しているだけあって、 内部の鍾乳石も結構キレイですね。 落書きはモラルの問題。 こんなにキレイな洞壁に落書きだなんて、発覚してから謝る前に、冷静に考えて欲しいものです。

 亀山さん2007/6/11

 小生は子供時代に近くに住んでおり、 小学校の頃遠足で羽山へ行ったことがあります。 当時(約55年前)は、今のように荒れ放題ではなくもっと整備されていて、 かなり奥の方まで入ることが出来たように記憶しています。 天井にはこうもりが沢山ぶら下がっていました。 現在も偶に傍を通ることがありますが、他に広い道路が整備された所為もあり、 手入れも行き届かず「薄気味悪い」場所の印象が強くなっています。
 亀山さんからみると、現在の穴小屋は、さしあたり廃墟といったことになるのでしょうか。 50年以上も昔は今よりもっと整備されていたって言うことは、海さんのメールで言われている「謎の通路らしきもの」は、実は立派な通路だったり、 案内板にある「多くの人が訪れる」って言うのも、50年以上も昔のことなのかな...  開発が進んでどんどん忘れられていってしまうのって、ちょっと残念ですね。

 海さん2005/5/10

 成羽側のトンネルを出てすぐ右側の崖の下に、隙間のような入り口がありました。 カーブミラーが目印ですね。 ちょうど大型連休中だったので、その崖でロッククライミングの練習の人がたくさんいました。 その視線の中、一人、崖の下の隙間に潜り込んで行くのは恥ずかしかったです。(笑)  入口はかがんで通る感じですが、中に入ると立って歩ける天井高があり、意外と広さと奥行きもありました。 照明が全く無いので懐中電灯必携! 私が持っていった小型ペンライトではパワー不足でした。 なぜか地面に黄色いビニールの紐が目印のようにあったので、それを参考に歩きました。 かなり奥行きがありそうで探索したかったのですが、道に迷いそうなので適当に折り返して来ました。 探検気分満喫です。(笑)

 成羽バス停から歩いていきましたが、上り坂なので1時間は歩く覚悟で行った方がいいですね。 車で行った方がいいと思いますが、道幅が狭いのがたいへんそうです。


 ご参考まで、写真をお送りします。 カーブミラーが目印の、穴小屋の入口の写真です。(県道のすぐ脇です。この岩の隙間に潜り込みます。) もう一枚は、中を迷走した後、入口に戻る際の洞内写真です。 遠くに入口からの日光がさしております。 水が外へ向かって流れているのと(流れた先の行き先未確認)、なぜか一段高く通路らしきものがあるのが不思議です。 もっと奥は真っ暗で、水の流れがどうなっているのか確認できず謎の通路らしきものも、どこまであるのか未確認です。 ハイパワー懐中電灯が必要ですね・・・。
 穴小屋を目指す人より、岩登りの人の人口の方が多いなんて、 ちょっとひがんじゃいますが、このあたりの岩場は、ロッククライミングの メッカのようですよ。 ペンライトだけで穴小屋を目指すのはちょっと無謀ですが 成羽のバス停から歩いたとは、ご苦労様! 実際自分で歩いたわけではなかったので、 アプローチの「30分」は、訂正させていただきます。ご迷惑をおかけしすみませんでした。

 兵庫県 森脇さん2004/11/11

 地図に載っていないので心配でしたが、案の定迷いました。 後で考えると、迷うはずない洞窟なのですが、一度通りすぎてしまい、あちこち探して、帰りに寄ったところが棲龍洞でした。 洞窟の一部が県道のトンネルになっています。 誰が、そんな道路の近くに(というより道路が)鍾乳洞だなんて思うでしょうか。 それと一番目に付く看板が「穴小屋」という名前だったので、ここは棲龍洞とは違うと思いこんでしまったのも運の尽き。 でも、そのおかげですごく切り立った石灰岩の浸食を見ることができました。 秘境中の秘境です。 例によって、私のHPにアップしていますので、よろしければご覧ください。
 羽山の穴小屋と棲龍洞は、別物だと思っていたんですが森脇さんの見解はイコールってことですね。 何しろ、そこら中に鍾乳洞がある土地柄で、十分な情報も得られず難儀していました。 そんな中、説明板や洞内略図のお写真までお送り頂き、感謝感謝です。 穴小屋は、小学3年生くらいなら終点まで行ける鍾乳洞ですので、懐中電灯を忘れたのは不覚でしたね。
 兵庫県 森脇さん2004/11/15

 入口にあった説明板の写真を送ります。 この看板に「棲龍洞(穴小屋)」と書いてあります。 洞内略図によればずっと奥まで続いているようなので、数年後にでも、懐中電灯を持って探検したいと思っています。 その時には、井弥の穴や、宇山洞も探検したいと思います。 あと、井倉洞の南、絹掛の滝の向かいに、地図には鬼女洞というのが載っています。 昨年、絹掛の滝の前を通ったのですが、鬼女洞はわかりませんでした。 次回は、そこも訪ねてみたいと思います。




2,3行で構いません。 穴小屋(棲龍洞)に関する今昔の情報や写真,
訪れた際の皆さんの感想を E-mailでお寄せ下さい。 このページに掲載させて頂きます。
じじいが出かける際の参考にもさせて頂きますので、よろしくお願いいたします。

  - 2004.12
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