ANGELNOTE EXTRA



天使や死神に求められるのは文武両道である。


この場合「文」とは純粋に知識を指し、「武」とは法術と剣術・体術を指す。

法術は精神力を術力へと転換するものであり、剣術や体術はそのまま 心身の鍛練による。

天使や死神となる為にはその両方を納めなくてはならないが、当然それには 個人差というものがあり。
法術に長けた者、知識豊富な者(これは法術系に多い)、剣術・体術に長けた者、 という風に系統が分かれてくるのだ。


一般に、天使と死神が対となる場合に考慮されるのがこの点である。


精神力に長けた者には、体術に長けた者。

何者かと戦闘に陥るという事態が滅多にあるわけではないが、力の均衡という 点においてそういった組み合せ方が取られるようになったのは、自然な流れだった。


ちなみに、死神デュオ・マックスウェルの能力登録としては法術系にランクSが 割り当てられている。

知識系がAA・剣術系がAなので、まあ、幸か不幸かなまなかの剣術系の天使では パートナー登録されることがないのだ。

塔の神官たちにGOサインを出されるのは、少なくとも剣術系がランクAA以上。
知識系、法術系においてもランクAを弾き出すことの出来る人物のみなのである。


現在の候補は、4人。
剣術系ランクS、知識系ランクAA、法術系ランクAのヒイロ・ユイ。
剣術系ランクAA、知識系ランクS、法術系ランクAのトロワ・バートン。
剣術系ランクAA、知識系ランクAA、法術系ランクAAのカトル・ラバーバ・ウィナー。
剣術系ランクS、知識系ランクAA、法術系ランクAの張五飛。


優秀な人物が集められるという塔と言えど、同時期にこれだけ優秀な人材が 揃うことも珍しい。

しかも、どうやら類は友を呼ぶらしい。

彼ら5人が非常に仲の良いことは、塔に住まう者たちにとっては結構有名な話。

そうして同時に、彼らがデュオのパートナー権取得の為に先を争って正天使への 昇格を狙っているのもまた有名な話。

さらに言うと、デュオのパートナーになりそこねると同レベルの死神がいないので 現在のデュオのごとくパートナー待ちを言い渡されることになるのだが、生憎と 現在は候補すら存在しないという状況なわけだ。

故に、これは現実問題としても必死の競争。

「あぶれてなるものか!!」というのは、4人共通の叫びだったりする。
――――知らぬはデュオばかりなり。



ときに、この5人は最初から友達同士だったわけではない。

塔に入る以前から会ったことはなかったものの接点のあったヒイロとデュオは ともかく、あとの3人は全くの他人だったわけで。

塔に入る年齢が7歳、現在が15歳。
これから語るのは、その8年間にあったそれぞれの出会いである。



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◆◆◆ 3:Chang Wufei  [ 5 years ago ]




2000.8.13.
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