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鬼の岩屋





 中国山地のほぼ中央、広島県の東北部に位置する「帝釈峡」は、石灰岩台地を 帝釈川が侵蝕してできた 18kmに及ぶ大渓谷ですが、 「雄橋」,「雌橋」と呼ばれる石灰岩がくりぬかれた天然橋は、 その昔、帝釈天に「橋を造れ」と命じられた、男女の鬼が造ったと伝えられていたり、 「鬼の唐門」,「鬼の岩屋」など、鬼にちなんだ名前の付いた特異なカルスト地形が広がっています。 鬼の岩屋は、多くの心優しい鬼が暮らしていたという伝説が残る鍾乳洞で、 入口を入ると、今でも 赤鬼,青鬼が出迎えてくれます。

付近にある説明板には
鬼 の 岩 屋 (おにのいわや)

 鬼の岩屋は、数億年前、帝釈川の浸食作用によってできた鍾乳洞
です。入口の幅は約2mですが、20〜30m入ると奥行き20m、幅20m
高さ30mの空洞が広がり、その奥には多くの小さな洞窟があります。
 伝説には、「昔この岩屋に多くの鬼が住んでいました。皆心の優
しい鬼で道に落ちた石を取り除いたり、岩屋の広場で踊りをするの
を楽しみに暮らしていました。」とあります。鬼はいつの日にかい
なくなりましたが、現在もこの洞窟には鬼の膳棚・皿・刀掛けと呼
ばれる岩があり、また洞窟の奥の小川は、美しい女が麻の芋をこい
ていたと言うことで“おこぎ川”と名付けられています。


と書かれています。
※SPIRANさんから ご提供頂いた写真を元に作成しました。 サンキュ♪


所   在
  広島県 庄原市 東城町帝釈始終 (旧:比婆郡東城町)
入   洞   自由 (照明はありません)
 ※洞内の通路は整備されていますが、洞口までの道程は厳しいようです。
料   金   無 料
交   通
JR芸備線「東城駅」から 備北交通の 「始終」行バスを利用可。 (日/祝運休)
※「岩屋口」バス停でバスを降りたら、中国自動車道をくぐって約2km。
※バスの時刻表は、 備北交通のHP >>路線バス>>東城廃止代替バス でご覧頂けます。
  東城駅〜始終の路線バスは、土曜減便,休日運休です。
車の場合は、中国自動車道 「東城インター」から 県道23号線を庄原方向へ20分。
駐 車 場
  説明板向かいの退避スペースに数台程度可。 2021年5月現在



 太田さん2022/10/23

 鬼の岩屋の記事を拝見して、かなり入洞が困難になっている現状に驚いています。
写真は、1975(S50).11.03, 1983(S58).09.03と、かなり古いですが。

 当時は洞口への道も分かりやすく、洞内もそれほど荒れていなかった印象で、写真の通り小学生でも楽に入れました。撮影した母も一緒に入ったくらいです。 使用した照明器具は、コールマンランタン(白ガソリン燃料)と、ナショナルの強力ライト(単一6本入り懐中電灯) etc でした。

 入って右奥の階段を上ると道は左へ曲がり、断層による天井の高い部屋を過ぎ、 さらに左へカーブして、そのまま行くと、やがて広い空間に出ます。 気が付くと、そこは洞穴へ入ってすぐの場所、つまり一周して戻って来たのでした。 そう、道はループを描いており、洞内環状線だったんです。

 途中、蝙蝠(おそらくキクガシラコウモリ)の群れがお出迎え、昼寝の邪魔をしてしまったようですね。

 近況報告にはなりませんが、かつての姿を伝えたいと思いメールしました。
 鍾乳洞ブームというのが、40〜50年くらい前に有ったような無かったような... そのあとは管理者がいない鍾乳洞はどんどん廃れていったように思います。 鬼の岩屋もそんな鍾乳洞の一つなのかもしれません。 これまで「行って来たよメール」をくれた皆さんは、皆、途中で引き返してしまわれたようで、 古き良き時代には周遊可能な鍾乳洞だったとはじじいも知りませんでした。
 太田さん2022/10/23

 そうなんです、一周できる鍾乳洞だと知ってほしかったのが、投稿の一番の動機でした。 確かに40〜50年前、静かな鍾乳洞ブームがありましたよね。 観光洞を中心にけっこう人が行っていたような。

 ナカオさん2018/10/28

 賽の河原洞の次に鬼の岩屋に行きました。 駐車できる退避スペースまでは難なくたどりつけましたが、本当にここから登るのっていう道でした。 まだ登り口あたりは辛うじて道と分かりますが、登るにつれただの山の斜面となりどう登ればいいのか分からなくなるところが何か所もありました。 また、倒木2本が道を遮ってもいました。 入口にたどり着きましたが、何となく不気味で恐怖感もありましたが入ることにしました。 水の流れる階段を上り鬼の出迎える先のぬかるんだ階段を滑る恐怖と暗闇の恐怖とで、早く戻りたいという気持ちが勝っていました。 階段の一番上まで行きましたが、そこからの道が分からず階段を下って戻りました。 まだコウモリがおとなしくしてくれていたので幸いでした。 ここは怖さNo.1です。
 3日目に下帝釈の花面公園が帝釈峡の中でも特に自然が豊かとの事で、予定外でしたが寄ってみました。 探索途中で幻の鍾乳洞への道標がありましたが、封鎖された案内はありませんでした。 帰りに尾道観光をして無事帰宅できました。
 洞口までの道程は、さしづめ、広島の「尾須沢鍾乳洞」といったところでしょうか?  尾須沢は頻繁にロッククライマーが登っているので単に荒れているだけとも言えますので、喪失感ではこちらの勝ち。 青鬼、赤鬼もさぞ寂しがっていることでしょう。

 6300 melvilさん2018/5/27

 帝釈峡の駐車場よりレンタルサイクル(500円)を借りて google mapを見ながら進軍。 道の分枝が結構あり、案内看板は一切なしで google map を見ないとたどり着けないと思います。 帝釈峡の駐車場 から自転車で20分といったところでしょう。
 登り口は鬼の岩屋橋という橋のすぐ横にあり、年季を感じさせる木のベンチがあります。 反対側の道路わきに、車4台ほど停めれるスペースはあります。 登り口よりすぐに急斜面となります。 木の小枝などもありますから、鎌やナタがあれば重宝します。 あと手袋も絶対にあったほうが良いです。 道というより踏み後をたどってジグザグで急斜面を登ります。
 道路から30mほど上に、洞口があります。 洞口前は5-8人ほどが集まれる広場になっており、洞口から冷えた冷気が噴出しています。 入り口の看板は錆びてしまっていて読み取れず。 入ってすぐに階段があり、鉄格子のゲートがあります。 ゲート情報にコンクリート製?の鬼が飾ってありますがペンキが剥げてしまって、赤鬼やら青鬼やら分からなくなっています。
 洞窟に入って10mほど進むと、広い空間になります。 足元には岩が転がっており、鍾乳石などは持ち去られたのかそれらしいものは殆ど残っていません。 大きな空間には、方々に狭い穴が繋がっておりその狭い穴の奥のほうに進むと、若干鍾乳石らしいものが残っていますのでやはり、大きな空間の鍾乳石は人為的に持ち去られたのでしょう。 白雲洞でも、過去鍾乳石が折られて盗まれたという話を聞いたことがあります。 結構奥まで入れる狭い穴があるのですが、危険なので程々で止めました。
 さて大きな空間の右奥には上側に通じる穴があり、そこから大量の黒い泥が洞内に落ちてきています。 おそらくドリーネになっていて、地上に通じているのでしょう。 正面奥に階段があり、少し急な階段で15mほど上に登れます。 登ると大人3人ほどが立てれるステップがあり、更に左側へ数段の階段があります。 それを登ると、一転して下りの洞窟が下方向にむかって通じています。
 さて、このへんには大量のこうもりがおり、ここに到達するころには頭上に乱舞していることでしょう。 ここからは足元に5センチほどの柔らかい土が堆積しており長靴推奨です。 子供たちの靴が運動靴でしたので、ここで引き返しましたが、出来ればヘルメット、手袋、長靴、杖、ヘッドライド、手に持つライトなど装備を整えてから来られたほうが良い鍾乳洞だと思います。
 私が洞内にいた時間は20分程度だと思います。 洞内が広いので、ライトは相当に明るい製品が必要です(遠方が照らせない)
 森脇さんの写真から12年! 赤鬼,青鬼のペンキは剥げてしまったようですが、入口へのアプローチの分かり難さは昔と変わらないんですね。 12年の間に通路の整備が行われると良かったんですが、荒れ果てているからと言って鎌やナタを振り回しながら歩いていると「通報」されそうで要注意ですYo。 「足元に5センチほどの柔らかい土が堆積」は、「このへんには大量のこうもりがおり」から推測するに、グアノと呼ばれるコウモリの糞が長期間に渡って堆積したものかと思います。 最高級の肥料ではありますが心象的には引き返して正解かな。

 SPIRANさん2006/11/18

 一年ぶりに行ってきました、今度は懐中電灯完備でリトライです。 洞口への道は、いっそう荒れ果ててほとんどただの急斜面です、去年間違えた道も跡形も無く消え去っていました、洞口までに2回滑りこけました、少し危険です。 入口を入ると赤鬼青鬼がお出迎えです、知らないで入ったらかなりびっくりしたでしょうね。

 赤鬼の左側から奥に入って行くと、けっこう広い空間です、2次生成物は入口付近以外はあまり無いようですが、短い穴や複雑な侵蝕が多くあります、ここまでは懐中電灯があれば、おきらく洞窟探検です。 さらに右奥に上り階段があり、そこを上ると地面はどろどろ、おまけに足の踏み場もないほどに大量の跳ねる虫や長い虫がお出迎えです、そこから先には下り坂の穴や下り階段のある狭い穴があったのですが即刻リタイア決定、退散しました。

 ちなみに近くの岸壁にあった穴は今回は見つかりませんでした、場所の記憶違いか、もしくは土砂崩れとかで埋まっちゃったのでしょうか。
 鬼の岩屋に限らず今年はあちこちで大雨があり、山道の中にはかなり荒廃してしまったところもあるようです。 また、年々山の保水力が低下しているとかで、雨の影響がすぐに洞窟内に現れて、水はけが悪いとどろどろ状態が解消されないんでしょうね。 けど、どろどろの洞内は、汚れる覚悟があればなんとかなりますが、足が沢山ある虫や長い虫が、それも大量となると、私もSPIRANさんと同じで、即探検中止かな。 子供の頃は、こういった虫たちと素手で戯れることが出来たんですが、廻りをコンクリートに囲まれて生きていると、全く苦手になってしまうもんですね。 鬼の岩屋を攻めるには、空気が乾いて、虫たちも少なそうな真冬が狙い目なのかも知れませんね。

 兵庫県 森脇さん2006/8/28

 ちょっと迷いましたが、なんとか行き着くことができました。 私の悪い癖で、懐中電灯を車の中に置いたまま上り、入口まで来て気が付きました。 取りに戻っても良かったのですが、ちょっと疲れていたので、そのまま入りました。 入口は、カギはかかっていません。 入口左手に青鬼、中には赤鬼が作られており、かつては観光洞だったことが伺えます。 そんなに奥行きは深くありませんが、説明書きでは奥行きが20メートルほど、上が60メートルほどあるそうです。 さらに小さい洞窟がいくつか伸びているそうです。 このあたりには、帝釈峡馬渡遺跡などの古代遺跡もあり、いろんな石灰岩の浸食も見られます。

 不思議ですねー。 このHPにメールをくれる方の多くが、照明の無い鍾乳洞を訪ねる際に懐中電灯をお忘れになっています。 自宅に忘れる人,車に忘れる人と様々ですが、皆さんよほど穴を目指して急いておられるんでしょうね。 森脇さんの場合、カメラまでは忘れなかったようで、噂の赤鬼,青鬼のお写真をお寄せいただきました。 大きさはそれ程でもなさそうですが、結構リアルなんですね。 森脇さんのHP(帝釈峡探検記)はこちら

 SPIRANさん2005/11/1

 2005/10/30に白雲洞、鬼の岩屋へ行ってきました。 白雲洞は、みなさんのレポートがあるので、鬼の岩屋の情報を少し書かせてもらいます、でも中には入ってませんけど。

 今回は下調べなしで行ったので、賽の河原洞は素通りしてしまいました、駐車場でもらったパンフレットには賽の河原としか書いていなかったので洞窟とは思わず、とっとと帰途に、帰ってからこのHPをよく見ると賽の河原洞とか書いてあるし・・・でも鬼の岩屋へは、たまたま運良く行けました。

 上帝釈から東城インターへ向かう途中に大きな紅葉の木があったので、車を止めて写真を撮っていると目の前に鬼の岩屋←2.0kmの道標が、これって鍾乳洞?ということで行ってみることに。

 途中の分岐には案内がないけど、とにかく直進し川沿いの細い道をしばらく行ってみると岸壁に縦150cm横40cmぐらいの穴を発見、看板もなにも無いけど、これだろうということで、車を停めるために少し行くと、けっこう広い駐車スペースがあり、道の反対側に立派な案内板が。


 でも、さっきの穴とはあきらかに違う方向に道標が向いている、0.12km?近いな〜と道標の方向に行くが無い、もしやと思い、わずかに道らしいもののある急斜面を登ると洞口が!道標は真上に向けとくべきです。

 洞口は高さ2m幅1mぐらいで、照明は無く真っ暗、1mほどの苔むした石段があり、その上には鉄扉、扉は開いているが開けてあるのか壊れて開いているのかわからない、看板が立っているが色あせて無地となっているので立入禁止かどうかわからないといった雰囲気満点の洞窟です。

 伝票綴りのような物が入ったビニール袋が岩壁に吊り下げられているので連絡先を書いて入洞すればいいのかもしれませんが、とても一人で入る気にはなりませんでした、手前の穴も未確認なので、また行ってみたいです。
 入口までとは言え貴重な情報ありがとうございます。 私の情報が古いのかも知れませんが鬼の岩屋は入洞禁止にはなっていないはずです。 観光洞ではありませんので、 再度チャレンジする場合は気をつけて。 ちなみに、賽の河原洞も自由に見学できますが、幻の鍾乳洞は予約制です。




2,3行で構いません。 鬼の岩屋に関する情報や写真,
訪れた際の皆さんの感想を E-mailでお寄せ下さい。 このページに掲載させて頂きます。
じじいが出かける際の参考にもさせて頂きますので、よろしくお願いいたします。

  - 2006.1
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