エピソード42 

近くで待つと早く取れますか?

 飛行機に乗るとき、国内線では荷物を預けない人も沢山いるでしょうが、旅行先で比較的長く滞在する海外渡航の際は殆どの人がスーツケースを預けますよね。そして手荷物受取…。最近はその辺の老夫婦やOL達もプロ級のトラベラーだと思うのですが、どうも頂けない。何がかというと、ベルトコンベアに乗ってくる荷物の待ち方です。

 以下のことを整理して、考えて見ましょう。

・早く家に帰りたいと早足で移動する乗客に比べて、荷物は積み下ろし作業を経てゆっくり届きます。早くから待っていても、何も乗っていないベルトコンベア(またはターンテーブル)を眺める時間が増えるだけ。
・荷物が出てくる順序はファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミーでも「priority」シールを貼られたお得意様(ANAの場合はプレミアムエコノミー席に座っていたりします)、で最後が普通のエコノミー客。
・荷物を待つとき、自分の斜め前に邪魔な人たちが居ない限り、コンベアは遠巻きに眺めた方が遠くからやってくる自分の荷物を早く見つけられる。
・カートを割り込ませれば人間3〜4人分のスペースを占有する。
・多くのスーツケースにはキャスターがついている。

 このことを踏まえて、まずは…

 

(悪い例)

 どばっと押し寄せたエコノミーの団体客。最初は互いをけん制しつつゆっくりコンベアに近づくが、誰かが少し前に進み出ると、競争の様にどんどんコンベアに迫る。最後は「自分がコンベアに乗りたいんじゃないのか?」というくらい迫る。中にはカートで乗り付けている人あり。さらに疲れた子供を座らせたカートを脇に停めている。
 やっとコンベアが動き出すも、自分の荷物はなかなか出てこない。上品そうな客達が荷物をどんどん取っていくものだからやたらイライラする。
 そしていよいよ自分の荷物が出てきた。でも、皆が詰めているものだから「あっ」と気づいたのは目の前に来てから…。あわてて、コンベアに沿って歩きながら取ろうとすると自分が止めていたカートに阻まれた。荷物は悠然と去っていく。焦る…なんとかお隠れになる前に捕まえた。↑強調して書いているようですが、正直いつも見る光景です。

 

(良い例)

 コンベアから1mくらい離れて待つ(ラインが引いてある空港もある)。自分の荷物はどうせすぐには出てこない。口笛を吹いて待つ。カートは少し後ろに停めておく。高級そうなスーツケースが一通り出た後、遠くから自分のスーツケースがくるのが早々と分かった。見つけた客だけが数歩進み出て余裕をもってスーツケースをゲット。後ろのカートに載せて悠然と去る。


 ほら、皆で余裕をもって構えればみんな快適というわけ。バーゲンと違うんですから、コンベア脇まで押しかけて近くで待ったからって、早くいい物がゲットできるわけではありません。

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