非常口座席と付近の一部の座席からしか見えないと思いますが、離陸、着陸時に着席しているスチュワーデスを見ていると小さな紙に何か記録しています。で、メモ書きが済んだらそれを懐にしまっています。
私は時々スーツの内ポケットに札入れを入れますが、胸のところがモコッと盛り上がって格好良くないのは自覚しています。でも、彼女達はそれにも劣らない分厚いメモホルダーを縦じまスーツ(ANA)の内ポケット…どころかブラウスの胸ポケットにしまっています。彼女達も名刺を持っているのは知ってますし、空港から乗り継ぐ電車の時刻なんかを尋ねるととっさに小さな時刻表を見て教えてくれます。これらはすべて同じホルダーから出てきます。恐るべし万能ホルダー。
「結構分厚いホルダー持ってますよね。何が入っているんですか?」
と尋ねてみました。本当はその全貌を明らかにしたかったのですが、私の質問がエンジン音にかき消されて中途半端に通じたのか、離着陸時のメモ書きの正体を見せてくれました。
全部は覚えられませんでしたが、便名、搭乗口の番号、機長の名前、予約客の数、離着陸の時刻等々を書き込むそうです。ただ、なぜスチュワーデス一人一人が個別にメモを作って持っておくのかよくわかりませんでした。大事な情報は記憶に頼らず、同僚に尋ねることなく常に把握しておきなさいってこと?快適な旅のお手伝いするのは、あくまで彼女達の一側面に過ぎません。保安要員という大役も務めているわけですからね。
ということで、このメモの中には離陸前のブリーフィングよりさらに前に埋めておかなければならない項目もあるとのこと。各自早めに出社して情報を調べて記入するそうです。「離陸の1時間くらい前が定時の出社時間なんですけど、定時出社では遅刻なんです」だって。そう言えば、私が良く利用するANA142便(8:20頃関空発-羽田行)のクルーから6時ごろ空港に入ったと聞いたことがあります。結構大変ですよね。
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