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星野洞





 南大東島に立ってまず思うこと。火山由来の島なのに山が無い!  小高い丘陵にぐるりと囲われた窪地が広がるだけの真っ平で不思議な景観の島はどのように生まれたのでしょう。 その起源は、今から約4,800万年前(第三紀)に赤道付近で起こった海底火山の噴火と隆起で誕生した火山島と島のまわりを取り囲む珊瑚礁です。 その後、島がフィリピン海プレートに乗って北上する過程で火山活動が終息すると島は沈下を始めますが、海面に接する部分では珊瑚礁が成長した環礁が作られ続けて堆積していきます。 こうした状態が長く続いた結果、水深2000mの海底から、200mの火山の残骸とその上に1800mのサンゴ礁由来の石灰岩(古大東石灰岩)が立ち上がっています。 その後は、通常の慣わしとして環礁も海中へと沈んで行きましたが、 600万年前にフィリピン海プレートが琉球海溝へと沈んでいく前兆のたわみで隆起が起こり、 海水面から40m以上も顔を出した環礁部分は島を二重に囲みピナクルが点在する高まり(環状丘陵地)に、 その内側のラグーン(礁湖)だった所は、多数のドリーネやドリーネ湖が点在する窪地としてカルスト化が進行する、 穴好き、中でも石灰岩好きにとっては垂涎の、 世界的にも珍しい中央に山の無い「隆起環礁」の島となりました。

 星野洞は、島の北西の海抜40mの高まり(現地では幕「ハグ」と呼ぶ)に開口する広さ6000平米、高低差33mの垂直洞で、 コンクリートのトンネルでホールに入ると、比較的平坦な左側通路と、一気に下って行く右側通路に分かれた見学コースが375mにわたって整備されています。 ハグの標高20m以上は、隆起に転じてから形成された新大東石灰岩(第四紀)が、 島の基盤となる第三紀の古大東石灰岩を不整合で覆っていますので、洞内で景観の違いを確認できるかもしれません。 鍾乳洞自体は今なお成長を続ける生きてる鍾乳洞ですので、豊富な真っ白い鍾乳石を心行くまで堪能することができます。


所   在
  沖縄県南大東村字北64 
営   業   午前 9時〜11時、午後 14時〜16時。(予約必須 09802-2-4333 大東観光商事) 年中無休
料   金   大人 800円, 小人(6〜12才) 350円, 幼児(5才以下) 無料.
交   通
那覇空港からはRAC(琉球エアーコミューター)の小型プロペラ機で1時間10分〜1時間45分。
午前便と曜日によって午後便の1日2便あり、片道25,000円前後(往復32,000円前後)。
南大東空港からは車で25分。
泊港フェリーターミナル(通称「とまりん」)から フェリー「だいとう」が週1〜2便、那覇−北大東島−南大東島を結んでいます。 夕方17:00に出港して15〜17時間後の翌日午前中に到着で、片道5,690円(往復10,820円)。 “名物”とも言われるクレーン乗降が人気ですが、予約無しでは乗船できません。
駐 車 場
  無料 (5台以上駐車可) 2019年7月現在



  ナカオさん2019/12/22

 10月17日から3泊4日で沖縄・南大東島に行ってきました。 昨年 飛行機の機内誌で星野洞の存在を知り、いつの日かと 思っていましたが実現する事が出来ました。 1日目は那覇での前泊としプチ観光をして過ごし、2日目の朝の便で南大東島に入りました。 空港で星野洞の14時〜の予約をし、レンタカーを借り(離島は空港での受渡しが多い)コテージのチェックインまでの間に大東神社へ行ってきました。 そこでビックリしたのが道路の至る所に張り付いている「カエル煎餅」でした。(後に状況が把握できました)
 チェックイン・昼食を済ませ星野洞へ行きました。受付は無人でしたが、数分後に係の方が来られ入洞料を払い案内用のタブレットを借り入洞しました。(タブレットはポイント所で操作すると案内が流れます) 鍾乳石の印象は、形はとにかく細い、つらら石、石筍、石柱、特にストローが細くて長い(1m70p以上で東洋一との事)、色は綺麗な白と土壌を含んだものでその濃さに違いがあるものと色々ありました。 そしてカーテンが横縞模様になっておりとても興味深かったです。 広くもなく狭くもなく適度な空間に密集しており、ほとんど足を停めた状態で撮影に没頭していましたら、2時間を過ぎており急ぎ戻りました。 帰りは電動スロープがあり助かりました。
 夜に居酒屋で役場の方や土木工事に来られている方と同席し、楽しい時間を過ごしました。 その時に明日納涼まつりがあることを知り行ってきました。離島の個人回りしたまつりでしたが相撲大会や花火があり楽しめました。 3日目にバリバリ岩(フィリピン海プレートに乗って切り裂かれた巨大な岩山との事)に行ってきました。 秘境感漂う所で最深部には壁面に鍾乳石が生成されていました。 奥に洞窟らしき穴がありましたが、ライトもなく進むことはできませんでした。 この島は100以上鍾乳洞があると言われていますので、調査すれば立派なものが見れるのでしょう。
 小さな島での3日間 昼は海を眺め、夜は星を見上げて、星野洞以外も楽しめました。 夜に車で移動していると、道路に多数のカエルが出没しています。 避けて通行するのは至難の業、下手すると事故ってしまいます。 10p超の煎餅が点在している理由が分かりました。 4日目 8時間かけて帰宅しました。
 引き裂かれた跡といえば、日本列島が中国大陸から引き裂かれた様子を今に留める佐渡の「尖閣湾」が有名ですが、海の中を自由に歩いて見学できないのが玉に瑕。 こちらの「バリバリ岩」は、そそり立つ岩石の裂け目を通れちゃうんですね。 鍾乳洞だけでなく、こういった地殻変動の痕跡もじじいにとってはワクワク・ドキドキ、心誘われるスポットです。

  東京の野口さん2019/6/25

 ついに 数年前から行きたかった、南大東島の星野洞に行ってきました。(6月19日〜20日) 午前9〜11時と午後14〜16時の営業。入洞料800円  鍾乳洞がとにかく白くてすごい。 圧巻。荘厳、幽玄。 絶海の孤島ですが、是非見ていただきたい鍾乳洞です。


 鍾乳石のたくさんのお写真ありがとうございます。写真からもわかるように鍾乳石にはネームプレートが掲げられていませんので、自分の感性で自由に景観を楽しむことができます。 また写真には写っていませんが、お客さんが少ない割に立派な洞内の通路は、竹下内閣の「ふるさと創生基金」で整備されたそうですので、借金の心配はなさそうですね。




2,3行で構いません。 星野洞への行き方(レンタカー,バイク,自転車)や,情報,写真、
訪れた際の皆さんの感想を E-mailでお寄せ下さい。 このページに掲載させて頂きます。
じじいが出かける際の参考にもさせて頂きますので、よろしくお願いいたします。

  - 2019.7
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