え〜、実は私、カメラは好きなんです。『こいつがさらさら〜』には書いてありませんでしたが(後で書き足しておこう)、何を隠そう高校時代は写真部の幽霊部長をしておりました。ちなみに幽霊部長というのは文字通り、幽霊部員が部長になってしまった状態を指し(笑)、部長であるにも関わらず、部活はせずにとっとと帰宅したりという… 高校時代、自分で引き延ばしをしたプリントは確か5〜6枚だったかなぁ。通常、部長になる人というのは、熱心だったり人望が厚い人だったりしますが、私が高校3年になった時、3年生の部員が私1人だったんですね〜(爆) 顧問の先生もホント、仕方なく部長を任せたのでした。で、唐突ですが今回は愛用しているカメラ、Nikon
F3についてのお話です〜 |
・カメラとの出会い(?) 私がカメラに興味を持ったのは、確か中学2年くらいだったでしょうか。当時、NHK教育TVで『カメラ技法入門』(タイトルうろ覚えです。写真技法入門かも。水沢あきが出ていました)という番組があり、何気なく見ているうちに、段々と一眼レフの緻密なメカニズムに惹かれていったのだと思います。 私、昔から機械が好きなんですよ。物心付く前から待ち行く車の名前を覚えたり(母に聞いたところに依る。私自身の記憶にはないです〜)、中学の授業でも技術だけは勉強しなくても、いつもいい点を取ったりとか。自分の将来も何らかのメカニカルなお仕事のプロになるつもりでいたのですが… これは身体上の都合により叶いませんでした。 閑話休題。カメラ技法入門を見ていた頃のカメラというと、確かキャノン(ホントはキヤノンと書くらしい)のAE-1PやミノルタのX-700が人気のカメラだったような記憶があります。確か連写一眼というのがキャッチコピーだったAE-1Pは、モータードライブ(高速な自動巻き上げ装置)が付けられる、シャッタースピード優先AEとプログラムAEが選べ、X-700はモータードライブが付けられ、露出は絞り優先AEとやや高速側に振られたプログラムAEで、どちらも私のメカニカルな心をググッと捉えて離しませんでした〜 中学生にとって一眼レフはとても高価な物でしたので、当然ながら私には高嶺の花。ひたすらカメラ屋さんに行って数台陳列されている試用機をいじったりとか、カタログを集めて集めて、集めすぎて母に捨てられてしまったり(笑) カメラそのものは買えませんから、雑誌を買ったり本を読んだりして、憧れの一眼レフへ思いを馳せておりました〜。 |
・ニコンの神話 上にも書いたようにカメラ技法入門を見ていた頃、好きだったメーカーはキャノンとミノルタで、やや遅れてペンタックスとオリンパス、ニコンに関しては中級機種のFEの古めかしい感じがする外観が、今ひとつ好きになれず、個人的にはかなり低い位置おメーカーでした。 それが一変したのは図書館で借りたある本を読んだことがきっかけです。タイトルは確か『明るい暗箱』というようなもので、日本のカメラ産業の生い立ちから戦後復興、どのようにして発展して行ったのかなどなど、詳細に書かれていた本です。もう一度、読んでみたいのですが、古い本ですからちょっと難しいでしょうね… もともとニコン→日本光学工業というのは、潜望鏡などを国産化するために設立された企業であること、キャノンにレンズを販売していたこと(?キャノン用レンズを販売なのかも)、キャノンは元々『カンノン』(観音なのかな?)からネーミングされたこと、対するニコンは『ニッコウ』としたかったものの商標の関係でニッコウが使えず、ニコンとしたこと、戦後復興時のカメラブームとニコンの躍進、最強のレンジファインダー式カメラを目指した『SP』とその血を受け継ぐ一眼レフ『F』のこと等々、この本を読んで一発でニコンに洗脳されてしまいました(笑) ブランドがブランドたるためには、『神話』や『伝説』が必要な気がします。ニコンの神話についてはニコンのサイトにちょろっと触れられています→ニコンのサイトへリンク また、朝鮮戦争時、極寒の中、オイル抜きされたニコンのカメラだけ唯一作動した話、報道カメラマンの『ぶつけても壊れない』信頼性、NASAの宇宙カメラとして代々、Fシリーズが採用され続けたこと等々、ニコンには数々の神話があって、それがあればこそ、ブランドとして認められているのでしょう。ファッションドールにおいて、一時はブームを巻き起こしたジェニーが、現在、今ひとつ、世間に認知されていないのは、バービーやリカちゃんほどの『伝説』がないからのような気がしてなりません。 |
・Super Nikon F3 っと、すっかりニコンのファンになってしまった私なのですが、当時の中級機種であるFEやFMはその形が好きになれず(今、見るといい感じなんですけど)、普及機種のEMは形こそ好みではあるものの、マニュアル露出が出来ないのは大きなマイナス… すると残るのは最高機種のF3しかないんですよ〜 ボディに標準レンズの50mmF1.4と革のソフトケースを付けると、忘れもしないその定価181,000円。もう、中学生からすればただため息しか出ない価格です〜 そりゃ〜そうですよね。F一桁シリーズはハイアマチュアからプロ用のカメラなんですから、中学生なんかお呼びじゃない分けです。 F3が格好悪ければ諦めもつくのですが、F3はめっちゃ格好いいんですよ〜(これは今、見てもそう思う。格好いいというか美しいというか) カタログによればボディデザインは車で有名なジウジアーロとのことですし、ファインダー視野率が約100%(フィルムに写る範囲がそのまま見える)、交換できるファインダー、特殊なアクセサリーシュー(ストロボ取り付けるところが普通の位置ではないのです)、そして何より神話に一番近いカメラであるF一桁のカメラであること。『Super Nikon』とは当時のカタログ表紙に記載されていたコピーですが、私にとってはまさしくスーパーな存在でした〜 で、どうしてもF3が欲しかった私は、志望の高校に受かったらF3を買ってもらう…という約束を親と強引に取り付けることに何とか成功し、その後、F3を手に入れる(何とか合格した)ことが出来た分けです。当時はかなりバカでしたので(今もですが)、レベルが低〜い志望校であったとしても、目の前にニンジンをぶら下げないと、受かるかどうか分からなかったですから、仕方なく了承してくれたのかもしれません。はたまた、これ以上、カタログ集めを続けられたら、うっとうしくて仕方ないと思ったのかも(笑) うーん、感激しましたね〜 ひんやりとする金属ボディの感触、重量感、巻き上げの感触、カメラ屋さんに置いてある試用機はせいぜい、中級機種まででしたから(ニコンのはEMしか置いてなかったし)、手に入れて初めてF3に触れた分けです。初めて手に入れたパソコンに電源を入れたときにもえらく感動したものですが、F3の時に比べてしまうと、やはり色褪せて見えてしまいます〜 あれから10数年、今まで現行機種であったこと自体、ある意味、驚きでもあるのですが(F3の後継機種であるF4は、F4の後続機種であるF5発売に伴い、既に販売終了済み)、ついに今年の10月、F3(厳密にはF3HP)がラインナップから消えることになりました。ここまで頑張った(?)のだから、2000年記念モデルとか出てから引退して欲しいな〜とか思っていたのですが… 販売終了となった背景にはICやコンデンサ、ダイオードなどの電子パーツの入手困難があったようです。これからはnew FM2のような機械式カメラ(っと言ってもnew FM2にも露出計関係で電子パーツは入っていますが)など特殊な例を除いて、パーツ入手の困難から、益々、ロングセラーモデルは出てこない、出せない状況になるんでしょうね。F3製造終了も寂しいですが、こういうことも何だか寂しい気がします〜 F一桁シリーズ最後のロングセラー機、F3。例え壊れてもずっと宝物です〜 |
長々お付き合い、ありがとうございました〜 ここまで読んでくださった方は、きっとネット友達さんだけだと思いますが(笑)、次のPageからはもっと退屈な、F3本体の画像が続きますので、予めご了承ください〜(爆) っと次のPageに移る前に、カメラ関係で個人的にお気に入り&お薦めなHomePageのご紹介をさせていただきます〜 オリーブ園の訪問者層からすると、カメラ好きの方は少ないかも?っと思いますが、興味が湧きましたら、ぜひぜひ、訪れてみてください〜
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