●サターン版DEAD OR ALIVE 当時の雑誌は処分してしまったので、いつごろDOAがサターンに移植されるというアナウンスがあったのか、定かではないのですが、この情報を知ったとき、喜ぶと同時に不安を感じていました。当時、既にサターンは、ポリゴンに弱いので3Dゲームは苦手とか、プログラム開発が難しいとか、色々、噂は出ていましたし、VF2はおぉっと思わされたものの、FVやFMM、ラストブロンクスの移植は、ローレゾリューション(低解像度)にグローシェーディングという仕様で、お世辞にも綺麗な画面とは言えず、仕方ないのだろうけど…と思わされたものです(頑張っていたとは思うけど)。 発売1997年10月。発売日に手に入れてみたサターン版DOAの感想と言えば… 実に素晴らしかったです、はい。確かSegaSaturnMagazineなどで、板垣さん(だったかな?)が自信満々にインタビューに答えていましたが、これなら当然かというものです。グラフィック的に第一世代ポリゴンコンシューマ機としては、今、見てもトップレベルだと思います。実際、私がよく行くゲーム屋さんでは、サターンのデモソフトとして、長い間、使われていましたから、決してファンの欲目ということではなかったと思います。 |
サターン版DEAD OR ALIVE、パッケージとレーベル(?)はこんな感じです。初回限定なので、CDケースの外側に画像上の紙のパッケージが被せてありました。CDのピクチャーレーベルも、確か初回限定の仕様だと思いましたが…(この辺、うろ覚え) 気が付けばDOAシリーズって、出る度に初回限定バージョンだしているような気がします(PS版がどうだったかちょっと記憶が…)。値段も変わらなかったと思うので、ファンサービスなのだとは思いますが、個人的には収納が若干、不便になるので、普通のパッケージでも良かったり(^^;;; パッケージの瞳は上からレイファン、かすみ、ティナになっています。この辺も計算した上で行っているのでしょう。追跡者はアクセルを踏み込んでいかなければいけませんから(いや、もちろん、開発さんの趣味っということかもしれないけど)。 |
タイトル画面とゲームの画面です。サターン版DOAはVF2と同じように、高解像度&1/60秒の描画を行っています(多分)。DreamcastのVGA出力とは異なって、TVの仕様のため、インターレースでの描画となっていると思いますが、この辺もVF2と同じなのでしょう(想像)。 見た目はかなりアーケード版DOAのイメージをサターンに持ってきている感じです。もちろん、MODEL2とサターンとでは、性能に大きな開きがありますが、上手くやっていると思います。背景は一枚絵なのですが、カメラアングルの変化に合わせ、上手く動かしたり、回転縮小を行ったりして、キャラの勝ちポーズなどの際には、なかなか迫力あるアングルに見せてくれます。 リングの形状もアーケード版と同じで、VF、VF2と同じように正方形ですが、中央部の平らな面と、周辺部の格子状の面に分かれており、周辺部はデンジャーゾーン(後述)になっています。 |
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サターンというと3Dは苦手というイメージが付きまといますが、ポリゴン欠けや処理落ちはほとんど発生しません。なんでもリアルタイムでポリゴンの負荷を計算して、ポリゴンが欠けたりしないように、キャラクター表示サイズ(カメラアングル)を調整したりしているそうです。なので、ひらひらがいっぱいついたキャラ(セーラー服のかすみとか)が出る時はキャラクターが小さくなります(少しズームアウトした視点になる)。 ゲーム性に関しては、技の数、モーションや特性、硬化時間の調整などが大幅に変更されていて、アーケード版より早い感じでVF2っぽい雰囲気です。この辺、オフィシャルBBSでも賛否が出たように思うのですが(うろ覚え)。 この変更に関して、Webで公開されていた開発秘話で板垣さんは『業務用DOAは、俺も好きだけど、あれはねぇ・・・。だめなものはどこまでいってもだめなんだよね。だからサターン版でぜんぶ作り直したんだよ』とも語っています。なかなか興味深いかも。確かオフィシャルBBSでアーケード版DOAのどこがダメだったのか、上手く説明してくれたプレイヤーの方がいたと思ったのですが、あいにく内容を忘れてしまいました。 個人的にはかすみ、ハヤブサの登場、退場(?)シーンのくるくる回る姿が、アーケード版のそれと変更されたのが、ちょっと嫌だったかも。アーケード版は割と普通にくるくる回っていて、そっちの方が何となく忍者っぽい気がしたものでして…(それくらいしか、私には語れないのだ(^^;) そうそう、CPUの思考も変更されていて、アーケードの反応型から思考型になっているそうです。アーケード版のゲンフーでは苦労したもんなぁ〜などというのは甘かった(^^; CPUはかなり賢く、的確な戦い方をしてくるので、私のレベルではかなり苦労しました。せめてEasyはもっとCPUをおバカに設定して欲しかったです。これではゲーマー以外はストレスたまりまくりだと思うのですが… |
デンジャーゾーンはDOA1の特徴で、リングアウトがなくなったプレステ版、アーケードの++でも引き継がれました。デンジャーゾーンでダウンすると、地面が爆発し(?)、キャラクターはダメージを受けるとともに、空中に飛ばされ、更に相手から追撃を受けるハメになってしまいます。地面に落ちる瞬間にボタン3つの同時押しで、爆発&バウンドを回避できます。また、相手の体力が0になってからデンジャーが発生すると、通常のデンジャーバウンド(?)の数倍の高さまで、飛んでいきます(画像下)。 デンジャーゾーンが面白かったのは、デンジャーゾーンに追いつめられた時に感じる、、危険な感じのドキドキ感だったと思います。攻守がアッという間に変わってしまうゲーム性も相まって、追いつめていた側が、一瞬にしてデンジャーゾーンでドキドキドキとか。コンシューマ版DOA2では復活して欲しかったのですが〜ちょっと残念。 |
こちらのしょぼしょぼなアニメーションGIFは(サイズを抑えたので、こんなんなってしまった)、ティナ(左)の立ちパンチをかすみ(右)がディフェンシブホールドで取っているところです。 タイミング良くホールドボタンを押すだけで、打撃を取る、あるいは受け流してしまいます。打撃-投げ-ホールドが三竦みになっているので、打撃で押せ押せなプレイは通用しません。 |
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ホールドにはオフェンシブホールドというものもあって、こちらは見た目や感じがかなり投げと近いです。が、打撃の出掛かりを掴むことが出来るというのがポイントで、濃い対戦をしているプレイヤーからは支持があったみたい。私自身は投げの一種としてしか、使っていませんでした(^^; だって対戦する環境がありませんでしたから… |
本当は全キャラクターの勝ちポーズを載せたかったのですが、画像容量の都合があるので、女性陣だけに留めます。上からレイファン、かすみ(主人公)、ティナです。個人的にはかすみが『ごめんなさい、大丈夫?』といって、ぺたんと座り込んでしまう、この勝ちポーズが好きでしたね〜 なぜかティナはアーケード版の勝ちポーズで、片膝をついて、両手を広げるやつが入っていないのですが、どうしてなのでしょうか〜 これだけは未だに謎です。 ちなみに勝ちポーズに関しては開発秘話の中で『SS版は、勝ちポーズカメラのデータをボス自ら作ってたしぃ。(笑)』と書かれていたので、勝ちポーズのうちいくつかは『ボス』(板垣さん?)が手掛けていたみたいです〜 DOAというと女性キャラの胸の揺れが売りの1つなのですが、これもぼよよ〜んと大変なことになっています(^^;;; 普段、ゲームをやらない友達が家に来た際、DOAを薦めてみたのですが、予想通り、すごい拒否反応を示しました(涙) オプションで揺れを止めて、キャラはゲン・フーを使わせたら、結構、楽しいと言っていましたけど… |
コンシューマ版DOAの1つの売りが、趣味走ったコスチュームの数々だったことは否定できないでしょう。かすみのセーラー服やうさぎのきぐるみ、レイファンのウェイトレスや水着、ティナのネコ耳(?)、などなど。 ですが、個人的に特筆したいのは、やっぱりザックのこれでしょう(笑) 攻略本にあった設定原画では『次ハ、チキュウ!』なんて書いてあります〜 DOA2ではデフォルトの3Pカラーに格上げされましたから、やっぱり評判良かったのかな〜 DOA3でも当然、デフォルトカラーに残ることを希望します〜 |
Dreamcastが面白いというのもあるのですが、そろそろサターンを動かす機会が減ってきました。ただ、未だに押入にしまうことが出来ないのは、このサターン版DOAを時々、引っ張り出して遊びたいからだったりします。ゲーム性は完全にリニューアルされていますが、サターン版DOAを遊ぶと、アーケード版DOAを思い出すんですよね。昔、聞いた、懐かしい音楽をCDで聴くように、昔、ゲーセンで遊んだ懐かしいゲームのイメージをサターン版のそれにダブらせているのです。ゲーム自体の思い出、ゲーム自体の印象というのは、私の場合、対戦で盛り上がったゲームより、1人で遊んだゲームの方が強く残るみたいです。でも、Xboxが出たらさすがに置き場所に困ることになるので、片づけることになるのかな。Xboxでかいしなぁ〜 Xboxで元祖DOAが出たらいいのになぁ(無理)。 賛否はあるとは思うけど、サターンの3D格闘ゲームで最強なのはDEAD OR ALIVEだと思います。もし、専用アクセラレーターボードなどを付けたVF3が出ていれば、こっちが最強になったのかもしれませんが、結局、開発中止になっちゃいましたしね〜(苦笑) サターン版VF2を唯一越えたのも、多分、DEAD OR ALIVEだけです。 サターン版の1キャラは550ポリゴン程度(最大?。キャラによって違うと思うので)で構成されているそうです。DOAのシステムで普通にやると300ちょっとしか出ないため、ハードウェアを直接叩き、圧縮されたモーションデータの伸長をDSPにさせて、何とか550ポリゴンを達成したとのことです(でも、あと48ポリゴン出せる方法をゲームを仕上げてから気が付いたそうです〜)。単純にポリゴン数だけで行くと、一体成形モデルで作られたPS版DOAよりも多いそうです。 開発秘話(?)で板垣さんが『・・・あれ作ったときはね、家庭用で最高のポリ格を作る事に燃えたのさ。サターンだけじゃなくPSとか他のとかぜんぶ合わせた上でね。』と語っていましたが、確かに最高だったと、私は思います。 サターン版DOAが出た1997年10月といえば、サターンの市場がかなり冷え込んできた頃でした。それから約半年後、Dreamcastの発表&サターン敗北宣言。私にとってはサターン版DOAは、サターン最後の輝きだったような気もしないでもないです。でも、サターンでこれだけのことを成し遂げたTeam NINJA、私の注目度は俄然高く、またブランドに対する信頼は、絶大なものになりました。 ★追記★ Mainichi INTERACTIVEのGame Questにも、感想(というか説明に近い)を送りました。Oliveraie 〜オリーブ園〜内に、Game Questに送った感想一覧ページを作りましたので、お暇な方は更なるテキスト地獄におつき合いください(笑) テキストだけで説明するのはとっても大変〜(あと、かしこまった書き方も、またまた大変〜) 本サイト及びこのページで使用しているDEAD OR ALIVEシリーズに関わる画像は、事前にテクモ株式会社の許可を得た上でWebで公開したものであり、これらに関わる全ての権利は、テクモ株式会社に所属します。またこれら画像を許可なく複製、配布、販売などを行うことも禁じられていますのでご注意下さい。 |
●隠し要素について〜 えっと、以前はオフィシャルサイトの方で、隠し要素とかの情報が公開されていたのですが、現在はなくなってしまっているみたいなので、参考までにサターン版DEAD OR ALIVEの隠し要素情報を書いておきます。間違いがあったら教えてください〜
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2001/05/14 作成
2001/05/15 隠し要素について追記
2001/11/12 Game Questのことを追記
2002/06/11 隠し要素について追記