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Dreamcastのメンテナンス(タイトル)

ヘビーユーザーの間では半ば常識(?)の
ピックアップ部のグリス塗りのお話〜
 

DC、モデムを外した図  え〜、取りあえず分解等は全て自己責任の世界です。壊してしまっても誰も責任は取ってくれませんので、自信がない方は手を出さないことです〜(といってもここでやることは難しいことは全くないけど) あと、うちのDreamcastは初期型なので、物によっては若干、内部構造が違うかもしれないかも〜

 まずは本体上面カバーを外します。本体裏面に4ヶ所ネジ穴があるので、それを緩めればOKなのですが、うち1つはモデムに隠れているので注意です。画像のようにモデムを外せば出てきます。

 なお、本体下面に付いているゴミのような黒い物体は、Dreamcast底面と設置した床面との間をかさ上げために張り付けてあるものです(うちで使っているのは発泡ゴム)。発熱が問題になるマシンでは気のせい以上に効果があると思いますので、個人的にはかさ上げをお薦めします〜
 
 上面カバーを外すとこんな感じです。GD-ROMドライブの下に色々なチップとかが実装されているので、この状態ではスッキリした感じに見えますね〜

 そうそう、PCでのメモリ増設とかでもお約束なのですが、この手の電子機器に触れる際には、くれぐれも静電気を溜めたまま触らないようにしましょう〜(壊れる場合があります)
DC、上面カバーを外した図
 
DC、ドライブの図  問題のGD-ROMドライブのアップです。この作業を行う際には、ピックアップレンズ部が外側にあった状態の方が作業が楽になります。普通にソフトを起動して、そのまま電源を落とせば、この状態になりますので、試してみてください〜
 
 分解ついでにちょっと寄り道。本体前側にあるコントローラポートが載っているサブ基板のアップです。Dreamcastはここも弱いんですよね〜 全てのポートがコントローラを一切認識しなくなる症状がそれで、初期型ではよく有るみたいです。現在は改良されいるみたいですが〜

 中央部に見える丸い物体が本体時計等のバックアップ用充電池で、この電池の供給を意図的に絶つ&ちょっとした操作を行うことによって、海外ソフトが動く…なんていうこともありますが、現在はもっと安全に海外ソフトを動かすソフトもありますので(もちろんセガ非公認)、昔話っという感じですね。US版Dead or Alive2が出たときには、私もこの方法にお世話になりました〜
DC、コントローラポート&サブ基板の図
 
DC、モーター用リード線の図  閑話休題。
さて、GD-ROMドライブを外したい分けですが、その前にGD-ROMドライブのモーターへつながっているリード線(?)がクリップで止められているので、それを外します。外れにくい場合は、下のようにドライブを少し浮かせながらやってみるとかしてみてください〜 左の画像は既に外した状態になっていますね。
 
 さて、GD-ROMドライブを持ち上げましょ〜
っと言っても、何のことはない、GD-ROMドライブは本体にネジ止めされている分けでもなく、単に置かれているだけなんです。なので手でそ〜と持ち上げてあげれば、ご覧のような状態なのです〜 ピックアップ部についているフレキシブルケーブル(?)を傷めないように注意してくださいね。

 なお、ドライブは3つ(かな?)の防振用ゴム足(?)があるので、場合によってはゴム足が軽く本体に張り付いてしまっている場合もあるかも?なのですが(うちも最初に外したときはそうだった)、軽く持ち上げるようにすれば外れるかと思います〜
DC、ドライブを持ち上げるところの図
 
DC、ドライブの裏面の図  問題のドライブ裏面です。
今回の目的はピックアップを駆動しているウォームギア、その反対側のガイドレール(?)の部分に注油してあげることです。これを行うだけで、ピックアップの駆動がかなり軽くなり、ピックアップの作動不良が起き掛かっている状態なら、症状が改善される場合があります〜
 
 これがガイドレール(?)とウォームギアのアップです。
え〜、知らない方も案外、いるっぽいのですが(エアーガンとかで遊んでいた人には常識なのですが〜)、油にはいくつか種類があって、物によってはプラスティックなど石油製品を浸食するものがあります。代表的なところではクレ556とかはプラスティック製品には向かないです〜(鉱物油系) 一見、潤滑してくれていいのですが、プラスティックが脆くなったりします。

 なので使う油は必ずプラスティックOKのものにしてください〜 ありがちなところでは、ミニ四駆用のものなどとか… ただ、これも人によって使用感が違うみたいで、イマイチっという方もいますね。

 で、左右の金属の棒の部分に、綿棒等でちょ〜っと&軽〜く&少〜し、だけ塗ってあげれば作業終了です。くれぐれも少しだけにしてください〜 たくさん塗ってしまうと、Dreamcastの内部が油だらけになってしまいまふ…(^^;;;
DC、ピックアップのガイドレール(?)の図  DC、ピックアップのウォームギア(?)の図
 

追記:2001/04/21
ちょっと重要かも?なので、グリスアップする人は見て〜!

 
 最近、Dreamcastの調子が思わしくないような感じがしてきました。時々、ロードが遅いような気がする、けどエラーとかフリーズは発生していないっという感じ。試しにJP版Dead or Alive2を動かしてみたところ…やっぱり遅かったことが判明! ここだけの話ですが(?)JP版Dead or Alive2は、GD-ROMドライブのスピードがちゃんと出ているか、このソフトのオープニングを見ると分かりやすいんですよ〜

 Dreamcastの性能のかなりギリギリのところを引き出しているDOA2、特にオープニングでは、格闘シーンまたは疑似ムービーシーン(どちらもリアルタイムポリゴン表示ですが)を動かしつつ、BGMのデータを随時、ロードしながら、なおかつ、その次にシーンのデータまでを先読みするという仕様で(私の想像ですが〜)、露骨にロードのために待たされるのは、アインとエレナのシーンの手前の画面暗転が長い部分くらいで、異常がなければその他ではほとんどロードを感じさせることはないはずなのです。

 で、異常があった場合ですが、BGMデータは滞りなく再生される仕様のようで、GD-ROMドライブが不調なようだと、各シーンで動きが止まってしまい読み込み待ちが発生したり、暗転が長くなったりするので、最後のかすみの演舞とBGM演奏が合わなくなってきます。正常なら♪じゃんじゃーん、じゃんじゃーん、じゃんじゃーん、じゃんーじゃん、じゃん!♪の最後の『じゃん!』の部分と、かすみが刀を前に突き出すシーンのタイミングがほぼ合致するはずです。

 PSO発売以来、Dreamcastの稼働時間は半端ではないため、モーターがへたって来ている可能性が高いのですが、エラーは発生しないものの、Dead or Alive2が正常に作動していないとなると、私的にとてもショックです。ちょっとGD-ROMドライブを観察してみることにしました。
 
 上のGD-ROMドライブ背面、ウォームギアなどの画像で一番下に見える真鍮っぽい色のネジを外すと、GD-ROMドライブの土台からピックアップ部、ギアなどを外すことが出来ます。で、上が外してみた画像なのですが…

 …下の画像のウォームギアど固定している白いパーツ、ちょっと見難いのですが亀裂が入っているのが分かりますでしょうか? 他に異常は見られないため、モーターのへたった可能性を除くと、これが原因のような気がしてきました。
 
 バラしてよくよく観察してみたのですが、ギア周りのプラスティックっぽいパーツは、材質が同一ではありません。モーターに付いているギアとウォームギアの軸のギアは同じっぽい材質で、ちょっと柔らかそう&つるつるした感じの材質、間に挟まれているギアは固い材質、ギアの固定しているストッパーのような白いパーツは、ギアのものとは違うものの、やはり柔らかくてつるつるした材質です。

 想像ですが、柔らかいパーツは摩擦によって削れにくく、耐摩耗性があるパーツで、それを上手く組み合わせることにより、注油をしなくても焼き付きによる摩耗やフリクションの発生が、起きにくくなるように作られているのではないでしょうか。もしそれだけで潤滑作用(?)が充分なようなら、ギア周りに対する注油は不要だと考えられます。

 油を塗る、グリスを塗るということは、滑りを良くする、抵抗を軽減すると思われがちですが、実は油やグリスの持つ粘性により、抵抗自体は増えます。油ってねっとりしてますよね? そのねっとりしている分だけ、本当は抵抗が増すということなのです。

 ではなぜ、注油をするのかと言えば、焼き付きや焼き付きによる摩耗、抵抗の増加を防ぐためです。焼き付きというのは、身近なところでは、ドアの蝶番が分かりやすいですね。油が切れたドアの蝶番は、ギギギィっと音が出るとともに、開け閉めがスムーズにいかないですよね? 実はこれが焼き付きで、蝶番のお互いの可動部が擦れ合いながら摩耗し、大きな抵抗を発生しているのです。注油すると焼き付きがなくなるので、大きな抵抗は発生しなくなりますが、油の粘性の分だけ抵抗は増します。ただ、焼き付きによる抵抗に比べると、非常に小さいので、結果的には軽く、スムーズに動くようになるということなのです(多分)

 もし、注油しなくても焼き付きが発生しないのならどうでしょうか? 既にお分かりと思いますが、これが一番軽い力で動かせるはずなのです。ただし、あくまでも焼き付きが発生しないのなら!という条件付きです。Dreamcastのピップアップ周りのギアはそうした考えの基に、異なる材質を用いているのかもしれません。その場合、不必要な注油は逆にモーターに不荷担を掛けてしまう可能性があります。

 では注油は不要なのか?っというと、やっぱりそれは違うような気がします。実際、うちではいかにも焼き付いているような異常な音を発生しつつ、ピップアップがちゃんと動かなくなりましたが、その際には注油を行うことにより、症状が完治しました。怪しそうなのはウォームギアなのでは?と思うのですが、確証は得られません。うーん、どうなんでしょうね。取りあえず、今後、うちではウォームギアのみに注油をすることにし、様子を見ることにします。また、グリスは抵抗が高いので、グリスよりはオイルの方が向いているっぽい気もします。果たして他のギアに注油は必要なのか… 情報をお持ちの方は、お寄せいただけるとうれしいです〜(無理っぽいけど(^^;)
 
 さて、再度、組み立ててみましたが、ご覧の通り、結局、パーツが欠けてしまいました(涙) 原因は色々な油を試したことにより、プラスティックが浸食されてしまったことによるのかもしれません(上でさんざん注意しておきながら、自分は怪しげなオイルとか使っちゃったのだ(^^;)。皆さん、ぐれぐれもオイルの種類には注意しましょう(爆死) 取りあえず、軸を押さえるという機能には問題ないようなので、このまま使うことにしました。

 組み立てていて思ったのですが、このストッパーを固定しているネジ、きつく閉めるとウォームギアが締め付けられ、抵抗が増すみたいです。試しにぐらぐらしない程度の締め付けに留めて、Dead or Alive2を動かしてみると… おぉ、ほぼ正常に動いているじゃありませんか! 最後の『じゃん!』とかすみの刀を突き出す仕草のタイミングが、ほぼ合致します。ただ元々はもっと強く締め付けてあったので、根本的にはモーターがへたっているっぽい気がしますね。うーん、モーターだけ手に入ればなぁ…
 

 
 Dreamcastはバランスの取れた良いマシンだと思うのですが、こと、耐久性に関してはサターンなどよりは落ちるようです。ありがちな故障の例としては…

  • GD-ROMドライブのピックアップ等駆動系の故障
  • 全てのコントローラポートがコントローラ等を認識しなくなる故障
  • 熱による?チップ関係の故障(これはよく知らない)
  • 番外編としてコントローラのLRレバーが折れてしまう
 …があるようで、このうち一つ目と二つ目は私も経験しております(苦笑)。

 GD-ROMドライブに関してはご覧の通り、非常に簡潔な構造になっていますが、サターン、PlayStationなどの旧世代マシン?と比較すると、極めて高速な駆動を強いられていますから、グリスアップによるメンテナンスにより、駆動系の負荷を減らしてあげることは、お手軽&有効だと思います〜

 最終的にはモーターが逝ってしまってご臨終となるようです。うちの場合、注油により、ピックアップの作動不良は解消したのですが、最終的にGD-ROMを回転させる方のモーターが壊れてしまい、メーカー修理に出すことになりました〜 ちなみに中にはモーターをバラしてクリーニングするっという強者の方もいらっしゃるようです〜(すごい!) メーカー修理に出した場合ですが、GD-ROMユニット交換っということで、送料別で5000円程度〜というのが相場のようです(うちもそうでした)。

 コントローラポートが認識しなくなる現象については、『基板に電気がたまってしまったため』という話や『ヒューズの役割をするチップが逝ってしまったため』という話があり、どちらが正解なのかよく分かりませんが、いずれにしても初期型(湯川箱)のDreamcastではありがちな故障のようです。ちなみに雑誌ではサブ基板を引っこ抜いて、しばらく放置することにより、症状が治るとありましたが、私は未確認です〜 いずれにしてもコントローラが壊れると、本体のサブ基板を壊す場合がありますので、故障した際、使っていたコントローラは一緒に修理に出す、買い換えをした場合は故障している疑いがあるコントローラを転用しないなど注意してください〜

 熱に関しては、絨毯などの上に本体を置かないとか、あまりに長時間のプレイは避けるとかが、対策としてあるかと思いますが、私はやはり本体底面のかさ上げをお薦めします。Dreamcastの場合、底面などにあるスリットから空気を入れて、本体横のファンから放熱しますが、作動中、床はかなり暖かくなりますから、その熱の影響も受けるかと思いますので。なお怪しい系アイテムの中には外付けのクーリングファンなんてものもありますね〜 まあ作動にACアダプターが必要なので、あまり流行っていないような気がしますが。

 コントローラのLRトリガー破損に関しては、初期型コントローラのLRトリガーは、トリガーの支点の部分が構造的に壊れやすくなっていますので、手荒く扱うと割と簡単に壊れるようです(うちでは壊れたことはないけど)。その後、一応、改良されているとのことですが、人によってはいくつも破損している〜という話もあるみたいですので、根本的には手荒に扱わないことしかないのかも。ちなみに改良型は十字キーの背が高くなっているらしいので、そこで区別が付くかとおもいます。初期型コントローラが出回っていたのはかなり前の話ですので、今、出回っている分は、全て改良型でしょう〜(型番自体は変更なかったように記憶しています)

 あと、Dreamcastの限らないのですが、ゲーム機のメンテナンスに個人的に是非ともお薦めしたいのが、接点復活剤の利用です。サターンのカートリッジスロットが接触不良を起こすのは有名なのですが、接点復活剤を利用すると改善する場合が多々あります(うちは復活しました)。この場合、ポイントはカートリッジ側だけでなく本体側へも使うことです(カートリッジ側だけではダメな場合がある)。昔、ファミコン用に厚紙っぽい繊維質のものにアルコールを染みこませて掃除する〜なんてものもありましたが、アルコールでは汚れは取れても、端子が酸化している場合には効果が期待できませんので、やぱり接点復活剤かな〜と。コントローラの接続不良などが発生した場合でも、効果が期待できますよ〜

 Dreamcastは製造中止になってしまいますが、末永く可愛がってあげてくださいね。お願い〜(涙)
 

 
追記:これはスゴイHomePageだ!

 しばらく前になりますが、Game機本体に関してスゴイサイトに巡り会いました〜

にがのHPへリンク←にがのHPへリンク

 とにかく濃い内容です。ハードウェアの修理、改造などがメインで、Dreamcastだけではなく、PlayStationやPlayStation2についても触れられており、ジャンクと化したGame機を蘇らしてしまうリポートは痛快。圧巻はDreamcastに外付けモデム!でしょう(驚) またDreamcastの故障の問題にも詳しく解説されており、程度の差はあれ、Dreamcastのモーターは構造的に使えばいつか壊れるものであることが分かると思います。あとピックアップレンズを拭くには、普通のアルコールではなくイソプロピルアルコールでないとダメ〜っというのは、私はここで初めて知りました〜

 とにかくGame機のハードウェアに関して興味がある方は、覗いておいて損はないです。是非一度、行ってみてください〜

付録(?)のPage.2へ

2001/02/27
2001/03/01一部追記
2001/04/17コントローラの記述追記
2001/04/21記事の追記、修正
2001/07/17リンク追加


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