流 星

もえるー、もえるー、はあああああっ



 流星は、宇宙空間に漂う微細な塵が地球にぶつかって、大気との摩擦で光りながら流れる大気圏内での現象です。
 それには、主として2つのタイプがあります。
 1つは、普通に目にする流れ星で、思い思いの方角へ流れることから、散在流星と呼ばれています。 1時間に1〜2個見られればまずまずといった程度の出現数で、どちらかといえば宵のうちよりも明け方に多く見られます。
 2つめは、毎年決まった頃、決まった星座の方向、つまり放射点から流れ星が四方に飛び出してくるもので、流星群と呼ばれています。

 流星群の素となる塵は、彗星ととても深い関係にあります。 彗星の軌道上には彗星が通過していったときに残していった塵がたくさんばらまかれています。 この彗星の軌道と地球の軌道が交差していれば、地球が毎年同じ時期に、そこを通る度にたくさんの流星が見られることになります。 そのとき塵は地球大気に平行に突入しているのですが、これを地球から眺めると、星空のある一点から四方八方に放射状に流れているように見えるのです。 これは、平行に走る線路が、遠方で一点に収束して見えるのと同じ理由です。この点のことを「放射点」と呼んでいます。 この位置は毎年ほとんど変わりません。それで放射点がある星座の名前を頭につけて「〜流星群」というふうに呼んでいるのです。
 また、流星群の活動期間には幅があって、ピークになる日を「極大日」といいます。 たくさんみたいなら、この極大日に空を見上げてみて下さい。 見る方向はどこでもいいのですが、放射点の方向がやはりたくさん見られます。

 余談。
 夜空を見上げていると、たまーにものすごく明るい流星が見られることがあります。 そういった流星を「火球」といいます。はっきりした明るさの規定はないのですが、一般的に、金星よりも明るいもの、つまりマイナス4等以上の明るさの流星火球と呼んでいます。
 飛び抜けて明るいもの(大火球)はマイナス10等級に達し、一瞬地表を明るく照らしたり、隕石として落下するものもあります。
 以前は、火球もほかの流星と同じように大きな塵が大気に突入した結果だと考えられてきましたが、1959年4月7日、チェコスロバキアでマイナス19等の火球が撮影されたことがきっかけとなって調査が進み、火球の軌道が確定されるようになりました。 その結果、火球の素には2種類あることがわかりました。
 1つは、超小型の小惑星か小惑星の破片です。 これは、火球となって落下した隕石の空間軌道が楕円軌道で、その遠日点が小惑星帯の中にあることからわかりました。
 2つめは、超小型の彗星か彗星の破片だと考えられています。理由は、前者のように隕石を伴わないためです。彗星ならば、その核は雪だるまなので、大気との摩擦で溶けてしまうというわけです。

[参考:「スカイウォッチング事典 朝日コスモス1995−2000」朝日新聞社/1994年8月10日発行
「SKY WATCHER」1996年3月号、立風書房/1996年3月5日発行、第14巻第3号通巻152号]



1998年に見られる流星群

 1月 4日 しぶんき座流星群が極大

 4月15日 おとめ座流星群が極大
 4月22日 こと座流星群が極大
 7月29日 みずがめ座流星群の南群が極大
 8月11日 みずがめ座流星群の北群が極大
 8月13日 ペルセウス座流星群が極大
10月 1日 りゅう座流星群が極大
10月21日 オリオン座流星群が極大
11月12日 おうし座流星群の北群が極大
11月18日 しし座流星群が極大(要チェック! 流星雨が見えるかも
12月14日 ふたご座流星群が極大



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