実に思い出深い逸品です、うんうん。これは私が初めて買ったPC(PC9801VM2)に初めて増設した、記念すべき拡張ボードなんです〜 すごく昔の話なので、このパッケージの画像とAMD-98という名前だけでは、ほとんどの人は何のことやら分からないと思います(笑) このAMD-98というのは、システムサコムという会社がPC9801用に作ったサウンドボードです。CPUで有名なAMD(Advanced Micro Devices, Inc)とは、全くの無関係です〜 よく分かりませんが、AmuseMent boarDの略なのではないかと…(想像) |
AMUSEMENT BOARDの名が示すように、このボードは主にGame向けで、パッケージ裏面に対応ソフトの一部(っというか、これがほとんどかも?)も掲載されています。対応ソフトは主にシステムサコムの出していたGameでしたが、他社の対応ソフトも少しありました。 いつ頃のものなのか、確かな記憶がないのですが、パッケージに『昭和61年1月末現在』との表記がありますから、1986年頃のものなのでしょう。 私の記憶では、このボードが出た当時は、まだNECからはGame用の安価なPC9801用サウンドボードが発売されておらず、それ故に、他社からも対応ソフトが出たのでは?っと思います。 |
価格は29,800円。今、PC用サウンドカードというと、バルクなら、これの1/10くらいで買えちゃいそうですね(^^; 時代だなぁ…(しみじみ) |
基板面はこんな感じです。ICがいっぱい並んでいるものの、すごく単純な作りのように見えますね(素人的感想)。そうそう、既に世の中にはPC9801も専用拡張ボードも、触ったことがないっという方、たくさんいらっしゃるんですよね〜 PC9801系拡張スロット(なぜかCバスという)は、IBM PC/AT互換機のものと違って、拡張ボードを挿すのが簡単でした。本体背面のスロットカバーを外し、レールに沿ってボードを差し込み、ボードをネジ止めするだけでOK。本体カバーを外す必要はありません。 AT互換機に乗り換えた時、面食らったのは、FDDとHDDのドライブ名の仕様と、この拡張スロットの差でした。PC9801の方がずっとスマートで使いやすいと思ったのは私だけじゃないはずです。 |
ボードの前面はこんな感じで、左からMSX互換ジョイスティックポート×2、ボリューム、サウンド出力(ステレオミニプラグ)という具合になっています。もちろん、マイクやラインインなど、入力用端子なんてありません。出力専用ボードなんです。 そうそう、このボード、前面がカバーされる仕様になっていなかったため、本体に挿した後、埃が入りまくりになってしまうんですよね。うちのAMD-98もちょっと埃、被ってます(^^; |
このボードを見て、懐かしい〜とか思っている方、ひょっとして同世代かも(笑) Googleで検索してみたところ11件だけ引っかかりましたけど、ちゃんとAMD-98で引っかかったのは、半分くらいでした。それでも5件も引っかかるなんてスゴイ!っと思ってしまいます(PCの話としては、それくらい昔の話なのだ) 上にも書きましたが、このボードは私が初めて買ったパソコン、NEC PC9801VM2用に、初めて買った拡張ボードでした。ちなみに初めてのメモリ増設はこのボードを買ってから、まだ後のことで、メインメモリ用256KBだったと思います(VM2のRAMは確か384KBだったので、384+256=640KBになった)。専用の16色ボードと一緒に増設した記憶があります〜(VM2の640×400、4096色中8色というグラフィック仕様を4096色中16色に引き上げるボード) これらはCバス用ではなく、本体カバーを外し、専用スロットに挿す必要がありました。 閑話休題。拡張ボードなるものを触ったのは、このAMD-98が初めてだったし、何やら設定用のディップスイッチがあったりと、結構、緊張して取り付けしたのですが、どうにもこうにも動かなくて、取り寄せてもらったパソコン屋さんに泣きついた記憶があります。が、パソコン屋さんでも動かなくて、結局、初期不良だったんです〜 私にとっての初の拡張ボードは、初の初期不良体験でもあった分けです(苦笑) そもそもPC9801シリーズというのは、どちらかというとビジネス向けという色合いが強く、ホビー&ゲームは8bitのPC88系統が担っていました。なので、PC9801シリーズは長いこと、音源を搭載していなかったのです(確かDA、DS、DXなどPC9801Dxシリーズからだったような)。 故にGameでのPC9801サウンドというと、日本ファルコムのザナドゥでも、PC9801版は効果音、BGMとも、ビープ音で再現されていましたし、確かスクウェアが出していたと思いますが、サンライズが関わっていて変形ロボットがアニメーションするのが売りのGame、ブラスティーでも、PC9801版はBGMがなくて、代わりに(?)、ソノシートが添付されていたのです(笑) そういう状況だったから、AMD-98が出てきたのでしょう。当初こそ、ポツポツ、対応ソフトも出たみたいですが、結局、NECからFM音源ボード、PC-9801-26Kが発売、対応ソフトが増えるに連れて、AMD-98は忘れ去れてた存在となっていったのでした〜(涙) 私がこのボードを欲しかったのは、システムサコムから発売されていた『メルヘンヴェールI』というGameの音がどうしても聞きたかったからだったりします。640×400の高解像度(当時としては)で描画された美しい画面、アクションゲーですが可愛らしいキャラクターと神話っぽいお話、当時、愛読していたBeep!でも好評でした。ソフトを手に入れてから、音がない画面でしばらく遊んでいたんですが、どんな音なんだろう…すごく気になってしまって、思い切ってAMD-98を買うことに決めたんです。 しかし、PCの拡張ボードも良い時代になりましたね〜 価格もめっちゃ安いですし、今やPlug&Playなんて当たり前ですしね。Windows95が出るまでは、PCの拡張ボードはディップスイッチやジャンパーで、IRQ(PC9801だとINTと言った方が良いのかな?)、DMAやI/Oアドレスなど、ハードウェア側の設定をした上で、MSDOSの場合だと、CONFIG.SYSにドライバを記述したりと、面倒なことをやっていたんですよね、うんうん(しみじみ)。 我が愛機、PC9801VM2は、買ってから10年ほどした後、5インチFDDが2機とも死んでしまい、やむなく廃棄と相成ってしまいました。相棒であったAMD-98も本来はお役ご免となるはずだったのですが、何か記念っぽい感じで、未だに手元に置いてあります。こいつは多分、捨てることはないんだろうな。もう、二度と日の目を見ないのかもしれませんが、何か私にとっては宝なんですね。 っと、最後にHomePageのご紹介です。GoogleでAMD-98を検索して引っかかったサイトの1つなのですが、リンクフリーとのことなので、勝手にリンクしちゃいます(後でMail、送っておこう)。 風の行方 へリンク レビューの中のPC-9801のところに、AMD-98のことや、初期のPC9801Gameの話が掲載されいて、個人的に懐かしくて涙ちょちょ切れでした〜 メルヘンヴェールl、ZONE、カーマイン、大戦略II、ギャプラス、レリクス辺りは私もプレイしたものですし、ギガンテスっというのは、私が夢見つつ、結局、手に入れ損ねてしまったシューティングの傑作(らしい)です。一度だけ、売っているのを見掛けたのですが、何とメディアが8インチFDだったんです〜(泣) VM2なので5インチだったら2DDでも2HDでも読めたのに〜 でもV30だと画面にゴミが残る仕様だったとは… 買えなかったのは運命だったのかも。 あと、PlayStationのレビューの中に、ボトムズが入っていたり(私も買ったのだ)、メガドラやメガCD、32Xとかのレビューもあったりとか、何かゲーマーとして、近いものを感じるところがあったりします。まあ、うちを訪れるオールドゲーマーな方は、あまりいらっしゃらないと思いますが、個人的には超お薦めなので、良かったら覗いてみてください〜 2001/08/30 |