1999/9/28(火)
  
□■□ サンマロの海、モンサンミッシェル □■□

 7:30起床。カフェでパンケーキを注文したらクレープだった。バター味のクレープもとってもおいしかった。バス停まで行ってみて場所を確認してから海岸へ行ってみたらびっくり(その2)!!な、なにっ?!ちょっと、ちょっと、凄過ぎる!!それはもう驚きの光景だった。昨日の夜見た砂浜がなくなってしまっただけで終わった満ち潮ではなかった。砂浜の横の道路にザッバーーーン!と波しぶきがたっている。歩道はそのために歩けないし、道路を走る車に海水がかかっちゃったりしている。昨日、あの辺りに立っていたのに…そう思うととっても怖くなった。自然の力ってすごい。この潮の干満を見ることが出来ただけでもサンマロに来たかいがあったと思った。 
 


昨日の写真。右側の建物が…

今日の写真。すっかり島になってしまった。

今日の写真。砂浜の影も形もない。
  
昨日の写真。 
木のところに私がいるのわかります? 
この木の2/3が海の中…
 

道路まで水浸し。
 

     昨日の風景が嘘のよう。
  
 10:00発のモン・サン・ミッシェル行きのバスに乗り、お金を払うときにホニャホニャなんか聞かれたけどよく分からない。気が付くと110F払っていた。ん?高くないか?と思ったら、それは往復の切符だった。次の停留所で「私たちは片道切符が欲しかった」と言ったらナンジャカンジャ言ってお金を返してくれない。とにかくモン・サン・ミッシェルへ向うと言うのでブーーーッとふくれっつらで席に戻った。絶対に片道分返してもらうんだからーっ(`ε´)とセリフを考えていた(セリフを考えているところが小心者の証拠…)。しばらく走ると遠くの方に米粒大くらいのモン・サン・ミッシェルが見えてきた。途中、バス会社のオフィスに立ち寄って運転手のお兄さんは55F返してくれた。…もしかして、さっきホニャホニャ言ってたのはこういうこと?スミマセンデシタ…。 
  
 モン・サン・ミッシェルに着いて、お土産屋さんとレストランがひしめきあっている細い道を上っていった。途中のお店でガレットを購入。分厚いさっくりしたクッキーでおいしい。修道院内部を見学したけど何がなんだかよく分からない。こういうところはガイドさんがいた方が断然楽しい。きっとガイド付きのツアーで来ていたら、思い出に残ったひとつになっていただろう。でもとっても期待していたのになんにも分からないということでがっかり度が増す一方だった。ただ、この付近は潮の干満の差が激しく、かつては引き潮のときに砂浜を歩いていた信者が満ち潮時に逃げられなくて亡くなったというのはとっても心が痛んだ。満ち潮のときの様子をレポートしているビデオが流れていて、男のひとが走っても抜かされるくらいのスピードで潮が満ちていっていた。それにこの辺りの砂は海水があるときは底なし沼のようになってしまって、もがけばもがくほど体が砂にのまれてしまう。レポーターはヘリコプターに乗って逃げて行った。(←の写真はモン・サン・ミッシェル付近で大きな船が砂に埋もれてしまっている絵。これはかなり大袈裟。)モン・サン・ミッシェル自体はイマイチだったけど、このことはとっても印象に残った。 
  
  
   島内を一通り見終わって、時計を見ると12:30だった。13:30初のレンヌ行きのバスがあるのでそれに乗ることにした。それを逃すと次は16:00になってしまう。いくらなんでもそんなには見るところがない。有名なオムレツ屋さんの前を通りかかったら、卵をスポンジケーキを作るときくらい泡立てていた(右下の写真)。あれをオムレツにしておいしいのかなぁ…今度家でやってみよう。 
  
→の写真は案内所のところにあった看板。日本語はあとで付け加えられたのね。「あんないじょ、りょうがえ」とひらがなで書いてあった。
 
  
  行きにバスを降りたところで待っていたけどバスが来ない。私たちの他にも3人組みの女の子とひとりの日本人が待っていた。私たちだけではないというのが心強い。フランス人のおばあさんも待っていて、ひとりの日本人女性が「バス乗り場はここでいいのか?」と聞いたら「ここよ」と答えた。しばらくして、やっとレンヌ行きのバスが来た、と思ったら通りすぎて島のすぐ下まで行ってしまった。ここはバス乗り場じゃないんだ!おばあさんは「ここにも止まるわよ」と言って私たちがバスの方へ行こうとしても「大丈夫」と繰り返していた。そうこうしているうちにバスは発車して私たちのほうへ走ってきた。「to Renne?」と聞いたら「おー!私は14:00発の▲●■行きよ!」なんておばあさんはのたまった。私たち日本人女性は全員で慌ててバスに向って手を振ってバスに止まってもらった。危なかった…。 
  
 レンヌに着いてTGVの切符を買うとき、販売員のおばさんはなるを見て「彼女は学生か?違う?じゃ25歳以下か?」と聞いてきた。私が「over」と答えると笑っていた。私は25歳以上に見えたのね…。私たちの車両は変わった配置になっていた(右図参照)。私の隣の席の黒人の男性がご機嫌で私にガムをくれた。 
 
 モンパルナス駅に着いてクレープ屋さんを探した。このあたりはクレープ屋さんがたくさんあるはずなんだけど…。私が持っているガイドブックにいろいろと書いてあったけど今日は持ってないし、ちょっと探しても見つからない。やっと2件見つけて、ひとつはお客さんが結構入っているけどおじさんが怖そうな顔しているお店と、お客さんがひとりしか入ってないけど若い女性がやっているお店だった。なんとなくそのお姉さんに引かれて入ってみた。
ここでは食事になるクレープが食べたかったので、きのことチキンのクレープを注文したらバターがたーーーっぷり入っていておいしいけど胸焼けしそうだった。今日はろくに食事をしていなくてすごくおなかがすいていたのでそれでは足りず、お持ち帰りにしてクレーム・ド・マロンを歩きながら食べた。これがまたマロンクリームどっぷりで気持ち悪くなってしまった。 
  
 アパルトマンまで戻ってきて、部屋に戻る前にいつも気になっていた隣にあるHabitという雑貨屋さんみたいなところへ入ってみた。とにかくステキでこういう部屋で暮らしたい…。アパルトマンの事務所へ預けていた荷物と鍵を取りに行ったら、初日に荷物を運んでくれたお姉さんが鍵だけを渡してくれて、荷物は部屋に運んであると身振りで教えてくれた。「メルシー!」と言うと「ネー、ネー」と言っていた。 
  
 部屋でちょっと休んでからスーパーへ行き、お土産のアクアフレッシュを買って、近くのカフェでお持ち帰りのサンドウィッチを買って帰った。なると「会社で制服来てエルメスのスカーフ巻いて、ベレー帽もかぶって、ボルビックのレモン味(スーパーで売っていた)を飲みながら仕事して、上司に呼ばれたら"oui"とか言っちゃえばぁ」なんて話しをしていた。