- SONY Play Station2 SCPH-50000修復 -

SONY PlayStation2

ご注意!

始めにこのページを参考にご自分で修理されるのはかまいません。が、

プレステ2背面のシール状の封印を剥がすと有償無償とわず、

ソニーからの修理が一切受けられなくなります。

分解するにはそのシールを剥がさなければなりません。(封印はSCPH-18000番からです。)

そのことをよく考えておこなってください。

通常ソニーに修理をお願いするとPS2が起動しない場合、エモーションエンジン交換で¥15750、

ディスクが読み込めない場合、光デバイス交換で¥9450かかります。

作業される場合、金属の物を両手で触り静電気を抜いてください。

SCPH-50000〜55000番まで多少の違いはありますが構造はほとんど同じです。

 

2005.9.2

DVDの読み込みが安定しない機体の修理をしました。

今回はSCPH-50000番です。この形のPS2ではほぼ最終モデルになる機体だと思います。

症状を確認すると、読み込みは出来ますが「カツンカツン」と読まなくなることがあります。

なのでピックアップのクリーニングと調整を行うことにします。

 

従来モデルとの違いは、iLINKの端子が無くなったこと。(実際はある)起動時のファンの騒音が軽減されたこと。

そしてリモコンの受光部分が新設されコントローラー端子を一個占領しなくなったことでしょうか。

 

それでは分解します。いつものように封印に切れ目を入れておきます。(笑)

長いビス4本、リセット、イジェクト部分のネジが他と違うので注意です。

これでトップケースが外せます。電源のフラットケーブルを切らないように慎重に持ち上げます。

 

スイッチ部分の中央に新設されたリモコンの受光部分。

 

コントローラー端子の両脇に、+ネジ2本で固定されています。

さらに背面側のファンの部分のネジを3つ外します。

すべて外すとボトムケースが取り外せます。

 

パカッ!

これでボトムケースが外せました。

従来型とそれほど構成は変わっていません。

 

こちらは裏側。電源部分とハードディスクベイが見えます。

この時、電源ケーブルを差すと感電するので注意です。

 

電源ボードの4本ネジを外しボード自体を引き抜きます。

ハードディスクのベイも小さいネジ2本で固定されています。

 

ハードディスクベイを外しました。

この機体は、この状態で調整ができます。

ドライブを分離しなくても調整できて便利になりました。

ピックアップを調整する場合、どちらのメディアが読めないのかソフトのパッケージなどで確認してください。

パッケージ裏に必ず記載されています。

ボリュームを調整される場合、初期値が分からなくならないようペンなどで印をつけてください。

この半固定のボリュームはどこまでも回るので必ず印をつけましょう。

高周波ドライバーをお持ちだと簡単に調整出来ます。

初期の位置を憶えてから回すこと!

時計回りで出力アップです。

 

今回はDVDソフトが読めないのでDVD側の調整ボリュームを動かします。

レーザーは時計回りで出力をあげることができます。下げるときは反時計回りです。

動かす範囲は、最初の位置から1〜2ミリ程度です。

これで動かしてみてだめな場合、もう一度調整を繰り返します。

あまり大きく動かすと、ピックアップが破損してしまうので注意が必要です。

(個体差もありますが、初期位置から15度くらいが出力を上げられる目安としてください)

丁度いいドライバーをお持ちでないときは、その下のシールド板も外します。

小さいネジが多いので、なくさないように注意です。

これだと丁度いいドライバーがなくてもなんとかカッターの刃でも回せます(笑)

写真は DVD側のボリュームを調整しているところ。

 

メインボードの電源接続部分。

4本でてますが2本はダミー。2本ずつ同じ回路に回されてます。

 

フラットケーブルは手前から、イジェクトモーター用、電源イジェクトボタン用、スピンドルモーター用。

切れやすいので慎重に。フラットケーブルは差し込まれているだけです。

引き抜くと、「すぽっ!」と抜けます

 

オレンジのフラットケーブルは、ピックアップを上下に移動させるトラバースメカ用と、

中央のピックアップ用フラットケーブル。

 

どうしてもドライブを分離する場合、ピックアップ用フラットケーブルを外します。

写真のようにラッチ部分を起こします。

もとに戻すときは、フラットケーブルをきちんと差し込んでロックします。

このラッチは京セラ製。

 

こちらは本体正面側。

ドライブはこの爪でメインボードにひっかけてあります。

取り外すときは落っことさないように注意です。

 

取り外したドライブ。

PSマークの上の方は隙間が開いています。

 

取り外したDVDドライブ。

ドライブ背面はこんな感じになっています。

 

ドライブカバーを取り外します。

ドライブ上面の左右2本の小さなネジを外します。

 

あとは爪でひっかけてあります。爪を折らないように注意です。

これでドライブのカバーを外せます。

 

ドライブのカバーを外しました。

このドライブのピックアップはHD-7というピックアップが搭載されてました。

 

EVOは読み込みが悪いと相談された場合、必ず「レンズのクリーニングをしてみてください。」と言います。

読み込まないPS2の半分はレンズ汚れだからです。

レンズのクリーナーが乾式、湿式と販売されていますが、あのレンズクリーナーは読み込まなくなってから使っても遅いのです。

あれは定期的なクリーニングで効果を発揮するのであって、読み込まないくらい汚れたピックアップは物理的に拭いてあげないと汚れは落ちません。

綿棒にアルコールをしみこませ軽く拭いていきます。

レンズは裏表あるので すが、このピックアップはHD-7と書いてあるプラカバーが取り外すと割れそうだったので今回は表側だけにしました。

最後に新品の綿棒で乾拭きします。

 

ピックアップ背面。SCPH-50000番はピックアップが時期によりボリュームの位置が異なるそうです。

このピックアップは、従来通り背面に2個付いていました。

ピックアップの横にボリュームがついている物もあるそうです。

レーザーは時計回りで出力をあげることができます。下げるときは反時計回りです。

動かす範囲は、最初の位置から1〜2ミリ程度です。

これで動かしてみてだめな場合、もう一度調整を繰り返します。

あまり大きく動かすと、ピックアップが破損してしまうので注意が必要です。

(個体差もありますが、初期位置から15度くらいが出力を上げられる目安としてください)

 

なんと分解すると50000番では廃止されたはずのI-link S-400端子がしっかりあります。

おそらく動作すると思いますが、確認はしていません。

もし使えるようであればカバーに四角い穴をあけてやれば使えそうです。

ですが使えたとしても対応してるソフトはあったかな。。

 

おまけ!

このドライブは高さ調整ダイアルが左右独立して調整できるようになってました。

なので二つあります(笑)

もしディスクに傷がつくようならこのダイアルを調整してみてください。

 

Play Station2 SCPH-10000〜18000の修理はこちら。

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