- SONY Play Station2 SCPH-10000修復 - |
ご注意!
始めにこのページを参考にご自分で修理されるのはかまいません。が、
プレステ2背面のシール状の封印を剥がすと有償無償とわず、
ソニーからの修理が一切受けられなくなります。
分解するにはそのシールを剥がさなければなりません。(封印はSCPH-18000番からです。)
そのことをよく考えておこなってください。
通常ソニーに修理をお願いするとPS2が起動しない場合、エモーションエンジン交換で¥15750、
ディスクが読み込めない場合、光デバイス交換で¥9450かかります。
作業される場合、金属の物を両手で触り静電気を抜いてください。
SCPH-10000〜18000番まで構造はほとんど同じです。
2004.10.20
友達にプレステ2の修理を頼まれました。
今回は初期型のSCPH10000番です。
DVDの読み込みが出来ないので、友達自身がピックアップをクリーニングしていたらしいのですが、
組み立てる際、「パチッ」と音がして起動できなくなったそうです。
症状を確認すると電源ランプは光りますが、起動せずファンも回りません。
っていうか、トレイ半開きで持ってくんな!ちゅーかきたねーぞ!(爆)
がびーん。まじですか。。どこまでも汚いです。。(泣)
詰まってる。。(泣)
気を取り直して、、簡単に外装を拭いておきます。
まずはDVDドライブの修理から。。
まずPS2を裏側からビス10本外していきます。
隠しネジになってますが簡単に取れます。
長さが2本だけ違うので注意です。
場所を憶えておきましょう。
パカッ!
これでボトムケースが外せました。
銀色のシールドが見えます。
DVDのドライブのケーブルを外すため、一度シールドを外します。
外周にそってビス止めしてあるので場所を憶えながら外しましょう。
シールドを外しました。
PS2の背面側にDVDドライブのフラットケーブルがきています。
これを抜くとドライブを分離できます。
それでは「すぽっ!」と抜いてはいけません。。
抜くときは、黒いラッチ部分を写真のように起こしてください。
そのまま無理矢理抜くと、フラットケーブルの先端を破損したり切断してしまいます。
必ずラッチを起こします!
逆に取り付けるときは、フラットケーブルを差し込んでからラッチを倒してロックします。
DVDドライブのフラットケーブルを抜いたら、PS2を起こしてトップケースを外します。
ドライブは左右にネジ2本で固定されてます。
ドライブを取り外したところ。
友達は「レンズクリーニングはした!」と言ってましたが念のためもう一度。
レンズクリーニングするためカバーを外します。
細い+ネジ4本で固定されています。
ネジは小さいのでなくさないように!
ドライブのカバーを外したところ。
ピックアップ本体が見えます。
ピックアップにSONYと書かれたプラのカバーがあります。
こっちも外します。
アルコールをしみこませ軽く拭いていきます。
レンズは裏表あるので、裏側は慎重に。。
コイルを切ったり伸ばしたりするとフォーカスができなくなるので自信のない方は表側だけにしましょう。
最後に新品の綿棒で乾拭きします。
EVOは読み込みが悪いと相談された場合、必ず「レンズのクリーニングをしてみてください。」と言います。
読み込まないPS2の半分はレンズ汚れだからです。
レンズのクリーナーが乾式、湿式と販売されていますが、あのレンズクリーナーは読み込まなくなってから使っても遅いのです。
あれは定期的なクリーニングで効果を発揮するのであって、読み込まないくらい汚れたピックアップは物理的に拭いてあげないと汚れは落ちません。
次に可動部分をグリスアップしておきます。
EVOはタミヤのセラミックグリスを使っています。
古いグリスをふき取ってから写真のように新しいグリスを綿棒で薄く伸ばしていきます。
この作業が終わったらDVDのカバーを取り付けておきます。
DVDドライブの背面です。
こちら側にピックアップの出力調整のボリュームがあります。
真ん中のフラットケーブルは、ディスクを回転させるスピンドルモーターのケーブルです。
ピックアップを調整する場合、どちらのメディアが読めないのかソフトのパッケージなどで確認してください。
パッケージ裏に必ず記載されています。
ボリュームを調整される場合、初期値が分からなくならないようペンなどで印をつけてください。
この半固定のボリュームはどこまでも回るので必ず印をつけましょう。
今回はDVDソフトが読めないのでDVD側の調整ボリュームを動かします。
レーザーは時計回りで出力をあげることができます。下げるときは反時計回りです。
動かす範囲は、最初の位置から1〜2ミリ程度です。
これで動かしてみてだめな場合、もう一度調整を繰り返します。
あまり大きく動かすと、ピックアップが破損してしまうので注意が必要です。
(個体差もありますが、初期位置から15度くらいが出力を上げられる目安としてください)
今回、EVOはいつものようにカッターの刃で動かしました。(笑)
絶縁された高周波ドライバーをお持ちならそちらを使ってください。
外装も綺麗に拭いて完成です。
ピックアップの調整、クリーニングの方はこれにて作業終了です。
元通り組み直して完了となります。
実はEVOはメインボードの修理を先にやりました。
メインボードの修理だと余分な部分を分解しないといけないので、今回は作業を前後して構成しています。
さてここからは起動しなくなったメインボードの修理です。
基盤を外すためケーブルを外していきます。
まずは電源のケーブルから。
これは刺さっているだけなのでそのまま抜きます。スポッ!
こちらがコントローラーのフラットケーブル。
このケーブルを痛めると、コントローラーが動かなくなったり、メモリーカードを認識しなくなります。
こちらもラッチを起こしてから抜いてください。
写真中央にある白いコネクタが冷却ファン用のケーブルです。
ケーブルが細いので慎重に抜きます。
スポッ!
メイン基盤を固定されているネジを外します。
あとは電源ボードに刺さっているのでグッと抜きます。
これが取り外した状態。
初期型のヒートシンクはかなりデカイです。
友達が「パチッ」と音がして起動出来なくなったのは、通電させたまま組立て作業中にショートさせた可能性があります。
なので原因を探るため、テスターでヒューズのチェックをしたらやはり一個切れてました。
写真中央の30と書かれた四角い物、これがチップヒューズになります。
替えのヒューズがないので、最初のプレステ(灰色のPS)のジャンクから50のヒューズを取りました。
同じ30のヒューズは残念ながらありませんでしたが、とりあえずこれで代用しておきます。
交換後の写真。
今回交換したのが、基盤中央付近のPS413という部分です。
50のチップヒューズを取り付けてあります。
やりました!
とりあえず仮組して起動させてみると、お馴染みの起動画面が表示されファンが回りました。
これにて修理完了です。あとは汚れがひどいのでクリーニングしながら組み直していきます。
ついでに基盤も汚れていたので、エアダスターで埃を飛ばしておきます。
ちなみに写真はエモーションエンジンとグラフィックシンセサイザー。
PS2の主要カスタムチップです。
これが壊れた場合は基盤交換修理となるので修理代が高額になります。
電源基盤もクリーニングしておきます。綺麗になりました。
こちらはファン部分と、コントローラーのコネクタ部分です。
ファンも分解して綺麗に拭いておきました。コントローラー端子も同様に。
メイン電源のスイッチ類や外装の汚れも拭き取っておきます。
しぼったタオルで丁寧に拭いていきます。
それでは元通り組んでいきます。
電源と冷却ファン、メインボードを取り付けます。
続いてコントローラー端子も取り付けます。
先ほど調整したDVDドライブも取り付けます。
トップケース取り付けます。
電源スイッチのケーブルを挟まないように!
DVDドライブ、コントローラー端子、電源スイッチ、冷却ファンのケーブルが正しく差し込まれているか確認します。
確認できたらシールドを取り付けます。
シールドでショートさせることがあるので、ボトムケースを取り付けるまで電源を入れないようにします。
最後にボトムケース。
長いネジが2本あるので注意します。
最後に外装全体もクリーニングしておきます。
EVOはトルサーというケミカル剤をいつも使っています。
これは名前はベタだがすごく落ちます!
お肌にもやさしい!(笑)
丁寧に拭いていきます。
最後に乾拭きしてアーマーオールで仕上げておきます。
ピカピカ!
ついでにコントローラーも綺麗にしておきました。
コントローラーは本体より汚かった!(泣)
完成!すごく綺麗になりました。
読み込めなかったPS2ソフト、鬼武者でテスト。
無事読み込めました!めでたい!
このソフトには特典映像?なのか、音楽を担当した布袋さんのPVが納められていました。
ロシアンルーレットだったかな。。
確かコントローラーのどこか押しながら起動させると見れたはずです。
Play Station2 SCPH-30000〜35000の修理はこちら。
Play Station2 SCPH-37000〜39000の修理はこちら。
Play Station2 SCPH-50000〜55000の修理はこちら。
- Back -