この節では主に音色や音の鳴り方などを変化させて設定するコントロールチェンジをまとめてあります。リアルタイムでも使用されますが、セットアップとして使用されることの方が多いでしょう。
◎バンクセレクト
MSB : CN = 0
LSB : CN = 32
Data = 0 〜 127
バンクセレクトについては前に説明しているのでここでは詳しく述べません。
MSB → LSB → プログラムチェンジの順で正しく送信しないといけません。音源によっては MSBか LSBのどちらか一方でも認識するものもあります。
ポルタメントとは音程を滑らかに移動する効果のことで、モノフォニックシンセでよく使用される機能のことです。
ポルタメントタイムによって先に発音されたノートの音程から次に発音されたノートの音程まで達する速さを決定します。そして、ポルタメントペダルが ONになったときにこの効果がかかります。
また、
レガート ( CN=68 ) もこのポルタメントと同様な機能で、ポルタメントタイムを早めに設定し音のアタックを消して音がつながったようにきかせる効果のことです。
◎パンポット
MSB: CN = 10
( LSB: CN = 47 )
Data = 0 〜 127
パンポットは音像の定位(左右の位置)を変化させます。64 がちょうどセンターで、0 が一番レフト、127が一番ライトになります。
音源によっては実際には127段階もなく値を 1変化させただけでは効果として現れない場合もあります。
ドラムセットの場合はパンポットは無視されるか、全体が変化するかのどちらかで、各楽器ごとにパンポットを変えたい場合は
別の方法が必要です。
パンポットを使ったサンプルを聞く
一般的にはリバーブセンドレベルとして使われ、チャンネルごとのリバーブ(残響)のかかり具合をコントロールします。
0 では全くリバーブがかからない状態で 127ではもっともリバーブがかかった状態になります。
実際のかかり具合は音源によって異なるので注意が必要です。
一般的にはコーラスセンドレベルとして使われ、コーラス(音に広がりや厚みを加えるエフェクト)のかかり具合をコントロールします。
0 では全くコーラスがかからない状態で 127ではもっともコーラスがかかった状態になります。
実際のかかり具合は音源によって異なるので注意が必要です。
このコントロールは以前はセレステとして使われていましたが、最近ではほとんどの音源がディレイなどに使用しています。
値やかかり具合はリバーブやコーラスと同じです。
汎用エフェクトを使ったサンプルを聞く
音色の倍音を変化させるコントロールですが、一般的にはレゾナンスが多いようです。
64 が初期値で値が増すほどプラス方向、減るほどマイナス方向に変化します。後述の
ブライトネスと組み合わせると効果的です。
リリースタイム(ノートオフから実際音が消えるまでの時間)を変化させるコントロールです。
64 を基準に値が増すほど遅く、減るほど早く音が消えるようになります。音色によって効果の度合いは違います。
アタックタイム(音の立ち上がり)を変化させるコントロールです。リリースタイムと同様です。
リリースタイムとアタックタイムを使ったサンプルを聞く
◎ブライトネス
MSB: CN = 74
Data = 0 〜 127
音の明るさを変化させるコントロールで、一般的にはカットオフを変化させていることが多いです。
64 を基準に値が増すほど明るく、減るほど暗い音になります。
ハーモニックコンテントとブライトネスを使ったサンプルを聞く