Kず あさがほ

新品種作成

立田鼻切咲 × 木立

1998年に 立田鼻葉紫切咲(m,pr,MG,DW,DY,sr)の個体 と 木立茶丸咲(M,pr,mg,dw,dy,SR) の個体を交配しました。
1999年のF1世代は 茎は普通に伸び、花色は紫、普通咲き の個体でした。
今年はそのF1個体から採取したタネを栽培し、結果を報告します。

まずはじめに2つの親の持つ遺伝的特徴は

鼻葉、切咲、花色紫
鼻葉は一因子、切れ咲きは一因子劣勢形質、
花色は一因子劣勢、他はいずれも普通

木立、花色茶色
木立は一因子劣勢形質、花色は三因子劣勢、他はいずれも普通

表現型

優勢

劣勢
備考

立田葉、
切咲

M:並

m:切咲
切れ咲きは画像参照 葉は立田葉

花色紫

PR:青

pr:紫
今回の2系統はいずれもこの因子は劣勢(紫)だと思われる

花色紅

MG:青(暗紅)

mg:紅
茶色はこの因子とDY 因子がともに劣勢で発現

木立

DW:並

dw:矮性
一因子の質的な形質のため遺伝を勉強するにはわかりやすい形質

花色渋

DY:並

dy:渋い
mg因子といっしょで茶色、MGだと くすんだ紫

鼻葉

SR:並

sr:鼻葉
鼻葉は画像参照

両親


m,pr,MG,DW,DY,sr

x


M,pr,mg,dw,dy,SR

F1世代

Mm,prpr,MGmg,DWdw,DYdy,SRsr

F1世代の表現型はM,pr,MG,DW,DY,SRであるため普通に伸びる茎(DY)、普通の葉(M,SR)、花色紫(prMGDY)、丸咲

F2世代
花一覧

理論的にはF2世代で木立、切咲き、鼻葉となる割合はそれぞれ25%
花色が茶色になる割合は6%強である

個体
番号

双葉
の形

軸の色

木立
dw

本葉
m:立田葉
sr:鼻葉

花色

第一花
開花日

備考

1

+

+

+
かすれピンク筒抜

7月22日

2

+

濃紫

+

+
紫、筒抜け

6月27日

3

+

+

+
紫 覆輪

7月12日

4

m

+

m
薄いピンクくすみ

7月18日

5

+

dw

sr

7月08日

6

+

dw

+
くすんだ薄い紫

7月13日

7

+

+

sr

7月25日

8

+

濃紫

dw

sr

7月09日

9

m

+

m
薄い紫、くすみ

6月28日

10

+

+

+
灰色 白覆輪

7月21日

11

+

+

+
紫、わずかに白覆輪

6月25日
 

12

+

+

sr
ピンク、くすみ

7月06日

13

+

+

+
紫、少し薄い

6月27日

14

+

+

+
薄紫 筒抜

7月22日

15

+

+

+

7月23日

16

+

+

+

8月09日

17

+

濃紫

+

sr
濃紫複輪

7月25日

18

+

+

+
濃い紫 覆輪

7月05日

19

+

+

sr

8月03日

20

+

+

+
紅色、絞り

6月27日
種子混入か?

21

+

+

+
薄い紫、くすみ

7月03日

22

m

+

sr
ピンク筒抜

7月26日

23

+

+

+
薄いピンク、少しくすみ

7月02日

24

+

+

m
ピンク、くすみ

6月27日

なぜか双葉に立田の表現がなかった。

25

+

+

+
灰ピンク

7月25日

26

+

+

sr
茶ピンク 筒抜

7月27日

27

+

+

+
濃紫

6月27日

28

+

濃紫

+

sr
紫縞ぎみ

8月中旬

29

+

+

+

7月24日

30

+

dw

sr

7月14日

31

+

濃紫

+

sr
紫 くすみ

7月06日

32

+

+

+
茶白覆輪

6月30日

33

m

+

m
ピンク絞りぎみ

7月18日

34

+

+

sr
くすんだ紫

6月25日

35

+

+

sr
くすんだ桃色

6月30日
 

36

+

+

+
紫絞りぎみ 白覆輪

7月22日

37

+

+

sr
薄紫 筒抜

7月22日

38

m

dw

m
 

39

+

+

+
紫 筒抜

7月21日

40

+

+

sr

7月23日

41

+

+

+

6月25日
 

42

+

+

+
ローズ 筒抜

7月22日

43

m

濃紫

+

sr
紫 覆輪

7月09日

44

m

+

m
ピンク

7月03日

45

+

+

sr
ローズ

7月31日

46

m

dw

m
ピンク 筒抜け

7月12日

47

+

dw

+
紫、切咲気味

7月05日

本系統のその後

木立切咲き個体が分離し、
F3世代まで進みましたが、
それら個体から種子は採取できませんでした。
木立切咲き個体以外を廃棄してしまったため系統が途絶えてしまいました。

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