Kず あさがほ

新品種育成

薄黄 × 薄黄


上の写真は画像処理したニセものです。)

九州大学よりいただいた有名な薄黄系統「右近」と
YAMANAKA氏育成の吹掛絞り由来ではない薄黄系統の交配です。

異なる2つの因子が集まることで
黄色が強く出ることを期待したものです。
(残念ながらその可能性は低いと思います)

表現型

優勢

劣勢
備考

薄黄花1

SPD:有色花

spd:薄黄花
「右近」など吹掛絞由来の薄黄系統が持つ因子。Kずは吹掛絞の対立遺伝子と考えている。

薄黄花2

X1:有色花

x1:薄黄花
YMNK氏育成系統の薄黄因子。吹掛絞り由来ではなく、縞系統から出現したとのこと。黄色の程度は「右近」より薄い。

極淡色花

X2:有色花

x2:極淡色花
「右近」が持つ、詳細不明な因子。薄黄因子と同様、幼軸が緑で、花色は白から極淡い青もしくはピンク。spdホモ条件化では表現に現れず。
詳細は、こちらで解説中。

両親(上)とF1(下)の花

F1世代は、期待どおり有色花となりました。
これにより「右近」とYMNK系統が異なる因子によって
薄黄となっていたことが判りました。

F2世代

予想

「右近」由来の2因子+YMNK系由来の1因子によって
64分の27が有色軸、37が緑軸になると予想。

花色については、緑軸のうち9株が極薄花、残りは薄黄、
できればそのうち4株(spdとx1が劣勢ホモ)は鮮黄と期待。

実際

胚軸・子葉の分離

32粒播種。32株とも発芽。
有色軸は10、緑軸は22。
緑軸の出割りは理論値より高い。(64株換算で44)
これは、偶然、高かったのか、
未知の因子が関与しているのか現時点では不明。
(右近同様、YMNK系も2因子持っている?)

緑軸の22株を栽培。

開花

画像では判りにくいのですが、
簡単に言ってしまえば、
今回の2つの異なる因子を重ねたところで、
黄色は濃くなりませんでした。

「右近」より若干濃いと思われる個体もありましたが、
ひとつの個体でも咲く花によって色幅があり、
その幅の範疇でしかないようでした。

右近の因子とYMNK因子が同一染色体上にあり、
連鎖によって二重劣勢が現われなかった可能性もありますが、
残念ながら濃い黄色の夢は
別の方法を探らなければいけないようです。


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