Kず あさがほ

新品種育成

林風葉団十郎

2003年に入手した「団十郎」が実は交雑していたようで林風葉紅中輪の個体でした。
2004年には後代(F2)を栽培し、交雑の確認をするとともに団十郎カラーの林風系統の作出を目指します。


04年9月2日
残念ながら林風葉ではない。

両親

♀親

♂親

x

黄蝉葉栗皮茶丸咲大輪

青林風白(牡丹)

黄葉、蝉葉(大輪)、茶色
y, re, b, PR, mg, dy, C, DP

林風(優勢)、白(mgあり)
Y, RE, B, PR, mg, DY, c, dp(ヘテロ)

表現型

優勢

劣勢
備考

黄葉

Y:緑葉

y:黄葉
 

蝉葉

RE:並葉

re:州浜葉
蝉葉には、州浜(re)、蜻蛉(dg)、肌脱(bv)が関与するようであるが、わかりにくいので州浜のみ考慮する。

林風葉

B:林風葉

b:並葉
林風は不完全ながら並葉に対して優勢

花色茶

PR:青(暗紅)

pr:紫(赤)
団十郎はPR。花粉親は不明

MG:青(紫)

mg:暗紅(赤)
団十郎はmg。F1が暗紅だったことから花粉親もmgと推察。

DY:

dy:柿
基本花色を渋くする因子
団十郎カラーは、ほかに濃色(i)が関与しているか?

花色白

C:有色

c:白
軸、茎は有色。花は純白。

牡丹

DP:一重

dp:八重
 

F1世代


青林風葉暗紅丸咲中輪

F1世代の遺伝子型はYy, REre, Bb, PRPR, mgmg, DYdy, Cc, DPdpと推察される。

F2世代

葉色、葉型の分離

林風形質は子葉時にはわかりにくく、判定できなかった。
本葉で確認できた。林風20:並13
黄葉は33個体中6個体(21%)
州浜葉は7個体(21%)
胚軸が濃い紅と薄い紅が出現。薄い紅はすべて黄葉であった。
黄葉と薄い胚軸のものは連鎖していると考えられた。
(遺伝子地図で確認したところyとdyは極めて近くに存在する)

結果として黄葉、州浜性ともにほぼ理論値どおりであった。

白牡丹が出現

林風親が白(c)で牡丹をヘテロに持つものだったのか?
当初不明であった花粉親が判明。
青林風鍬形爪竜葉白総管弁流星獅子咲牡丹の獅子因子が抜けたものでした。
林風、牡丹および花色の白(c)が導入されました。

花色の分離

開花した33株中交雑1株を抜いた32株の花色の分離は以下のとおり

花色

遺伝子型

出現数

理論値

暗紅

C PR mg DY

22

18

C PR mg dy

4

6

c PR mg DY
c PR mg dy

6

8

理論値より茶および白の出現数が少なく、暗紅が多くなったが、
ほぼ理論どおりの結果となった。
(暗紅、茶はいずれも色幅がある。
濃色iなどほかの因子が関与していると推察される。

牡丹の分離

一重 22 : 牡丹 10

理論上の牡丹の出現数は8。ほぼ理論どおりの結果。

F2世代 花一覧

個体
番号

葉色

葉型
子葉

葉型
本葉

軸色

花色

備考

1

re
暗紅筒抜

2

B
暗紅筒抜 筒少し着色

3

B
暗紅筒抜

4

y

re

B

茶筒抜 筒少し着色

5
子葉小型、牡丹

6

B
暗紅筒着色

7

B
暗紅 牡丹

8

B
青筒抜 交雑か?

9
暗紅筒抜 牡丹

10
- 子葉小型、途中で枯死

11

re

B
暗紅筒着色

12
暗紅筒着色

13
暗紅筒抜 筒少し着色

14
暗紅筒着色

15

re

B
暗紅 牡丹

16
未発芽

17

y

re

B

少し薄い

18

B
暗紅筒抜 筒少し着色

19

B
暗紅筒着色

20
暗紅筒抜 筒少し着色、青み弱い

21

B
暗紅筒抜

22

re
暗紅 牡丹

23

24

B
牡丹

25

B
暗紅筒抜

26
牡丹

27

y

B

極薄茶

28

B
暗紅筒抜 筒少し着色

29

y

B

牡丹

30
暗紅筒抜

31

B
暗紅筒抜 筒少し着色

32

y

B

分譲可

33

B
暗紅筒抜 牡丹

34

y

re

薄茶 牡丹

35
分譲可

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