第10話  GWは温泉三昧−熱川温泉


いよいよ待望のGWがやってまいりました。今年は夫婦揃って4/30(金)に休みを取ったので、
行楽客が本格的に動き始める前の4/29(木)から出発する予定でいろいろと検討をしました。
しかし、多少は時期をずらしたと言ってもGW期間中。どこも高いです。
結局は、近場の伊豆熱川温泉2泊3日の旅と相成りました。
東伊豆は何度も行っていますが、ほのぼの旅行記に登場するのは、な、何と初めて!
それでは、いつものようにグルメと温泉が満載の伊豆熱川温泉の旅の様子を楽しんで下さい。



1999年4月29日(木)

前回の鬼怒川温泉旅行から、早2ヶ月余り。久々の温泉旅行に僕達二人は、朝からソワソワです。
前日の内に準備万端整え、いよいよ出発。最寄りの地下鉄の駅で朝食代わりのパンを買い込み、いざ池袋駅へと向かいます。

今回の目的地伊豆熱川(あたがわ)へは、通常のルートなら東京駅から東海道線に乗り、そのまま伊豆急行線に乗り入れて行くのですが、今回は日に1本しかないと言う始発駅が池袋駅の特急スーパービュー踊り子号です。
東京駅に比べると家から近く、お得です。
早速列車に乗り込み、9:27にいざ出発で〜す。このスーパービュー踊り子号は車内もなかなかキレイで良いのですが、唯一の欠点は座席がリクライニングにならず、もう一息リラックス感に欠ける所です。(この点は何とか改善して欲しいですね・・・JR東海さん、ヨロシク!)

ちなみに今回の旅行は、日本旅行のパックツアーで、2泊3日(食事なし)の宿泊料金と熱川までの往復料金がセットで締めて¥26400/1人です。前回の鬼怒川旅行と同様に食事なしパックで、安く済ませようと言う魂胆なのですが、食い意地の張った僕達の事。果てさてどうなる事やら・・・?!

さて、列車の方は順調に走り、いよいよ伊豆急行線に入って行きます。ここからは東伊豆の海岸沿いに列車は進み、風光明媚な海岸線と太平洋ののどかな眺めが眼前に広がります。

写真では分かり難いとは思いますが、左の写真の遥か彼方に見えるのが大島で、右の写真にかすかに見えるのが新島利島です。肉眼だともっとはっきり見えるので、なかなかの感動物ですよ!


今日の宿泊は伊豆熱川ですが、その前に足を伸ばして下田へ観光に行く事にしていました。
12:14に伊豆急行線の終点、下田駅に到着。この辺りには、海中水族館やロ−プウェイなどの観光スポットがあるんですが、とりあえずはお昼を食べるのが先決。

地図を頼りに下田港の方に向かい、あらかじめ目を付けていた磯料理の店『なが里』を探しますが、いくら探しても見当たりません。 結局電話をすると、山よりの方へ引っ越したとの事。歩くと結構掛かりそうなので、今回は断念。そこで第二候補だった魚料理『いず松陰』へ向かいました。
落ち着いた店構えの良い雰囲気の店です。
早速座敷に上がり込み、メニューを見ると、天ぷら・刺身・煮魚などの定食の他に、¥3000からの板さんお任せコースがあります。
二人で顔を見合せ、オーダーしたのは¥4000のお任せコースです。ビールで乾杯しながら、どんなメニューが出るのかワクワクしています。
そのメニューは『 いず松陰のお品書き 』で堪能して下さい・・・!

ヨダレを滴らしてるそこの貴方、いかがでしたでしょうか?
いず松陰さんでは、最近HPも開設されたようですので、 こちら で是非ご覧になってみて下さい。

食事を終えて店を出ると雨が降り出していて、すっかり冷え込んで来ていました。これでは伊豆七島が見渡せると言う寝姿山のロープウェイに乗っても景色は期待できないし、かと言って下田海中水族館までの約1kmを歩く気にもなれません。
結局観光はあきらめ、下田駅へと取って返し、早めに熱川へと向かう事にしたのでした。

伊豆急行線の鈍行列車・・・と言っても、そのオシャレさは特急に引けを取らないリゾート21号で、一路伊豆熱川駅へと向かいます。どうです、この車内の雰囲気。座席が窓側を向いていたり、座席の並びが微妙なカーブを描いていたりと、これぞリゾートって感じでしょう。


約20分の乗車の後、無事に伊豆熱川駅に到着。そんなに大きな駅ではありませんが、なんか伊豆って雰囲気が漂っているような気がしますね。
そして、送迎のバスに乗り込み、今回のお宿であるホテルカターラ福島屋へ向かいます。

ここ伊豆熱川は海岸線沿いの狭いエリアに集中しており、勾配も激しいので、歩いての移動はキツイです。バスもすごい急坂をやっとの思いで登り切り、ようやくホテルに到着。ちなみに、写真の上部に見える白い建物がカターラ福島屋です。

カターラ福島屋は、リゾートホテル風のちょっとオシャレな感じのホテルで、温泉も豊富(部屋のお風呂にも温泉が引かれてます)だし、ジャグジーや温水プールもあって、ゆっくりのんびり滞在にはピッタリです。
もっと詳しい情報をお知りになりたい方は、 こちら を覗いてみて下さいね・・・!

部屋はモチロン和室。新しい畳の匂いがプーンと漂い、嫌が応にも温泉気分が高まってきました。
リゾートホテルとは言え、やっぱり部屋は和室ですよね。ベッドのある洋室だと何となく落ち着きませんし、畳にゴロゴロする・・・これが、温泉旅行の醍醐味です!
部屋からの眺望も抜群で、良いお部屋でしたよ。


部屋に落ち着き、お茶でひとくつろぎした後は、お決まりの温泉タ〜イムですっ!!!
ここカターラ福島屋には、こんなお風呂があるんですよ。
  • ジャングル浴室『パウ』(混浴。但し、19〜21時は女性専用)
  • 女性専用浴室『伯爵夫人』(バイブラバスやサウナを備えた、高級感溢れる浴室。写真左2枚)
  • 男性野天風呂『天と海』(海と空が眼前に広がる露天風呂)
  • 女性野天風呂『海と月』(同じく女性専用の露天風呂。写真右2枚)


ダンナさんはジャングル浴室『パウ』へ、奥さんは女性専用浴室『伯爵夫人』へ入る事になりました。
まあ評価としては、温泉そのものは最高で、もうお肌もスベスベになっちゃいます。それに、女性専用浴室『伯爵夫人』は高級感に溢れ、浴槽が狭い事を除けば大満足のようでした。但し、ジャングル浴室『パウ』は正直言って期待ハズレ。見た目は熱帯のジャングルが広がり、野趣溢れた感じなんですが、12個あると言う浴槽のほとんどは水溜まり(?)のようなちゃっちい物ですし、妙にお湯がぬるいのも納得が行きません。結局、ダンナさんがこのジャングル風呂に入ったのはこれ1回っきりでした・・・。

温泉ですっかり心とカラダの凝りもほぐれて部屋に戻ると、もうダメです。何がダメなんだって・・・?
それは決まってるでしょう。もう目が開けてられないって事ですよ。そう、温泉に浸かってポカポカ気分でお昼寝。いいですな〜!
結局2時間以上、爆睡(笑)しちゃいました。

目が覚めると、もう夜の7時。お腹も空いてきたので、ホテルの近くで何か食べようと言う事に・・・。
ホテルで貰った近隣のマップで目星を付けたラーメン屋に行ったんですが、つぶれたのか、GW前でまだ営業していないのか、お目当ての店は明かりが点いていません。まだ人出も少ないせいか、温泉街全体が暗く、あまり活気もありません。

それでもやっと営業していたラーメン屋『Dるま』を発見し、今日の夕食はここで済ませる事になりました。
頼んだのは、味噌ラーメン¥800・中華丼¥800・餃子¥500です。
イヤ〜・・・しっかし、これは不味かったですね(!)
お店の人には申し訳ないですが、やっぱり不味いものは不味いって言ってあげるのが親切。心を鬼にして言いますけど、餃子はチルド物を暖めた感じだし、中華丼は塩の量を間違ったとしか思えない味だし、味噌ラーメンも気の抜けたような味でした。無駄にお腹を一杯にするってのは、こう言う事を言うんでしょうね・・・(悲)

この気持ちを改めるには、温泉しかありません。部屋に戻った僕達は、早速またまた温泉へと向かったのは言うまでもありません・・・。



1999年4月30日(金)

2日目。この日は布団上げを10時からにして貰っていたので、のんびり朝寝坊です。布団でグズグズするって良いですよね。まさに極楽ですね。


朝食代わりのお目覚めのコーヒーを、ダイニングラウンジ『ボラボラ』で取りました。テーブルも椅子も落ち着いた深い色合いの黒檀の木でできていて、室内もシックな雰囲気。なかなか良いラウンジです。まさにブリリアントな朝のひと時です。


今日は特にどこにも出掛ける予定は組んでなく、旅館でのんびりするつもりだったんで、お昼ご飯までの時間は近くをブラブラ散歩して過ごす事に・・・。
海岸にはサーファー達の姿も見え、快晴に恵まれた海の潮の香りが新鮮でした。
写真中のお湯かけ弁財天は、弁財天にお湯を掛けると願い事が叶うと言われ、また宝池でお金を洗うと金運に恵まれると言われているみたいです。まあ、どこまで本当かはその人が信じるかどうかでしょうけど・・・(笑)
圧巻なのは、写真右の自噴泉のやぐらです!
ここ熱川は温泉の湯量が豊富で、町中の至る所に立てられたやぐらからは、白い水蒸気の白煙と共に噴泉が吹き上げ、岩肌を黄色に変色させる硫黄の香りが立ち込めているのです。近づくと、その迫力に圧倒されてしまいます。


そうこうする内に11:30。今日のお昼は、今回の旅の目玉である伊豆の味処『』です。
ここの店は鮮度とボリュームが売り物。地魚や磯物・貝類がたっぷり楽しめる丼物は、一度味わってみる価値ありです。我が家でも、以前熱川に来た時に食べ損なってしまい、ようやくその思いが叶う時が来たのです。

悩みに悩んだ末に頼んだのは、
(左)白子の天ぷら(¥1000)。ねっとりした白子がホクホクに揚がっています。
(中)鯵のたたき(¥1300)。この量はシャレにならないっす。鮮度が良いのはモチロン。
(右)海の幸丼(¥2800)。地魚・生貝・甘海老・うに・いくらが豪快に丼を飾ります。
特に海の幸丼は、ひと切れが大きく、ほのかに醤油に漬けられた具を食べるだけでもう満腹、大満足でした。値段は少々お高めですが、もうこれは絶対のおススメです!!!

お腹もパンパンにふくれた僕達は部屋に戻り、一服した後、ホテルの中にあるオールシーズンプール『サニーサイド』で、日頃の運動不足を解消しようという事になりました。
温水プールも適度な温度でしたし、何と言っても明るい自然光がふんだんに取り入れられた造りは、バカンス気分を盛り上げるのに最高です。
また屋外には、太陽の日をさんさんと浴びながら太平洋を眺める事のできるジャグジーバスもあり、なんか南の島にいるような気分にさせてくれます。

たっぷりと泳ぎ、心地よい疲れに浸った僕達は、部屋に戻ってまたまた恒例のお昼寝です。
そして、夕食となる訳ですけど、何て僕達は意志が弱いんでしょう・・・。食事なしパックで安く済ませようと言う魂胆は、今回の旅でも挫折です。この日の朝に、ホテルのディナーを予約してしまっていたんです。
場所は、朝にコーヒーを飲んだダイニングラウンジ『ボラボラ』です。夜は薄暗い中にほのかに明かりが浮かび、更に良い雰囲気でしたよ。
さて肝腎のメニューの方ですが、用意されているメニューは
  • 伊勢海老コース』(¥10000)
  • 鯛コース』(¥7000)
  • ヒレステーキコース』(¥10000)
  • サーロインステーキコース』(¥7000)
の4種類でした。その中で、ダンナさんはサーロインステーキコースを、奥さんは鯛コースを選びました。二人違うメニューでも構わないって言うのも、さりげないサービスではありますけど、いろんな物が食べられて嬉しいですよね。
では『 ボラボラのお品書き 』で、そのコースの中味を十分堪能して下さいね。

・・・いかがでしたか? 貴方もお腹が減って来たんじゃないでしょうか・・・(笑)
雰囲気も良し、味も抜群。すっかり大満足の夕食を終え、2日目の夜は暮れていきました。



1999年5月1日(土)

いよいよ最終日。早いものです。
10時にチェックアウトを済ませ、ラウンジで最後のコーヒーを飲んでいた時にその大問題が発覚したのです・・・!!!
それは、愛用のデジカメのバッテリーが切れてしまっていたんです。昨日の晩、バッテリーをチャージしとかなくちゃなと思っていたのに、すっかり忘れてしまってたんでした。
ショックでしたっ・・・今日もこれからシャッターチャンスがいっぱいあったのに〜・・・(悲)
と言う訳で、この後は写真なしの旅行記になってしまいます。ゴメンなさい。

最後に訪れたのは、熱川の観光スポットbPの 熱川バナナワニ園 (入場料¥1000)です。
ここでは、世界に分布する珍しいワニ30種類のうちの27種類350頭が、温泉熱を利用して飼育されています。そんなワニ達を間近で見るとなかなかの迫力なんですが、ひとつだけ問題があるとすれば(これが一番の問題だと言う声もありますが・・・)、ワニがピクリとも動かないって事です。
夜行性なのか、それとも怠け者なのかは分かりませんが、これはちょっとガッカリです。やっぱりワニって言えば、グワーって大きな口を開けてノシノシ歩いて欲しいですよね〜。
ワニ以外にも、本園に8棟ある温室には食虫植物やカトレア、熱帯性スイレン、原種ランなどの珍しい熱帯植物9000種が栽培されていたり、無料送迎バスで向かう分園にはバナナやマンゴー、パパイアを始めとする熱帯果樹園があったりと、南国ムードがたっぷり味わえます。
そして何と言っても目玉は、日本でも数少ないというレッサーパンダ(アライグマを思い浮かべて下さい)の飼育施設です。
クマみたいな毛のモア〜っとした動物が大好きなダンナさんは、これだけが楽しみでここに来たと言っても過言ではないのです。
そこそこ広い敷地に放し飼いされた10頭くらいのレッサーパンダは、木の上でお昼寝を楽しんでいる様子。先ほどのワニと同様、もっと活発的に走り回る姿を見ていたい気もしますけど、愛くるしい顔立ちでボーっと寝ている姿も可愛くて愛嬌タップリです。
その脇の檻では、子供らしい3頭のレッサーパンダが飼育れていました。この内の1頭は何を興奮しているのか、狭い檻の中をせわしげに動き回り、寝ているレッサーパンダにちょっかいを出したりしていました。
しかし、間近で見るとますます可愛いですね。
結局、レッサーパンダに取りつかれたダンナさんは、檻と敷地の前で30分以上もたたずんでいるのでした。そして、その脇には呆れた顔つきの奥さんが・・・(笑)
ア〜ア、また行って今度はバッチリ写真でも撮りたいな・・・(以上、ダンナさんの独り言でした・・・♪)

この後は、近くのお食事処『うめや』で海草練り込み蕎麦を食べ、一路帰宅の途へとつく僕達でした。

今回の旅行は、食べ物も温泉も十分満喫でき、トータル的には納得の行く旅だったと思います。
でも、帰って来るとまたすぐに温泉が恋しくなる僕達なのです・・・!