1998/9/8(火)晴れ
 
ハードな1日 〜 コルドバ・グラナダ 〜
 
 
 8時15分ホテルを出発して、途中でコルドバのガイドさんのアンジェロさん(Angelと書くらしい。天使だなんてすごい名前!)が合流して、まずはメスキータへ。今日は、なんでだか忘れてしまったけど、普段は開いていない大きい扉が開いているということで、そこから中に入った。メスキータは拡張工事を繰り返してどんどん広くなり2万5千人も入ることが出来て、大理石の柱と、赤と白のしましまのアーチがずらっと並んでいるのが特徴。イスラム教のモスクの中にキリスト教の礼拝堂があるという世界でも珍しい建築物らしい。薄暗い建物の中は天井や壁にすごく細かい細工がしてあって驚いた。特に天井はすばらしくて口を開けて上ばかり見て歩いていた。最初に造られたエリアの大理石の柱はリサイクルで集められたもので、いろいろな色のものがあり、それぞれ長さが違うため土台に石を付け足してあった。リッチな時代に造られたエリアにある大理石の柱はピンクと黒が交互にきれいに並んでいた。赤白アーチは赤い部分はレンガで白い部分は大理石で出来ている。貧乏時代に造られたエリアの赤白アーチは、リッチな時代につくったものと同じに見えるようにペイントしてある。柱の大理石は透けるということで、アンジェロさんが光を当てて見せてくれた。メスキータは想像していたより、かなり印象に残る建築物だった。

天井の細工がきれい!!
  

メスキータのリッチな時代に造られたエリア
  
 ユダヤ人街を自由行動で散策中に、同じツアーの人たちが割り勘で飲んだサングリアが少し残っていたので、いただいた。この旅行中に飲んだサングリアの中で一番おいしかったー!フルーツはレモンしか入ってなかったみたいだけど、すごく香りがよく、ほどよい甘さで感激の逸品だった。花の小道(←写真)と呼ばれているところは、今の時期花は咲いてなくて「葉っぱの小道」になっていた。
 
 バスでグラナダへ向かい、昼食にイカの墨煮を食べた。私はイカ墨初体験で、口を真っ黒にして「いーーーっ!」ってして写真を撮るのを楽しみにしていたのに、出てきたものはグレーでお歯黒にはなれなかった。イカがさつま揚げみたいな触感で、しょっぱくていまいちだった。デザートが来る前に、元気なおねえさんが来た。姿を見せた瞬間からマシンガントークのグラナダのガイドさんのアンナさんは、めちゃくちゃ楽しい人!デザートを食べてから、アンナさんを先頭にアルハンブラ宮殿へ向かう。アンナさんは途中で知らないおじさん3人組に「こんなところで、なーにやってんのっ!働け、働け!あー、そうか。今はシエスタかぁ。でも、私は働くよっ!」なんてスペイン語と日本語で言っていた。
 

ホントはもっと薄いグレーだった。
 
 アルハンブラ宮殿の入り口はいろんな国の観光客であふれかえっていたけど、この街のガイドの番長アンナさんの一声で私たちのツアーは「はい、ごめんなさいよ。」ってな感じで横からするりと中に入ることが出来た。アンナさんの説明はとてもわかりやすくておもしろい。それにしても、よくしゃべる。「しゃべらないと口の中にくもの巣ができちゃう。」と言っていた。体は小さくて痩せてるのに、すごいパワフルだ。アルハンブラ宮殿は建物も中庭もすばらしかったけど、ここではアンナさんの印象が一番強く残ってる。
 
アルハンブラ宮殿のアラヤネスの中庭
  
 次に行った寄せ木細工のお店からホテルに向かう途中、自転車レースが開催されてて「この道をまっすぐ、あと3分行けばホテル」というところで通行止めになってしまった。ぐるっとまわると時間がかかるから、運転手のフェルナンドがおまわりさんに掛け合っていた。これを見ていたアンナさんが黙っているわけがない。ふたりのダブルマシンガントークで、おまわりさんは呆れてしまい(?)通してくれた。この時バスの中は拍手喝采だった。バスの中でもしゃべり続けていたアンナさんと別れのときが来てしまった。最後に「とっても楽しかったです!」と頬と頬で別れの挨拶をした。  
   
   今日のホテルはプリンセサ・アナ。行程表には「アナ」と書いてあるけど、アンナさんは「私のホテル」と言っていたってことはANAは「アンナ」と読むのかなぁ。私はもしかして全日空の系列?なんて期待してたんだけど。部屋は通りに面していて眺めはいいけど「まぁスタンダードだね」なんて言っていた矢先、バスルームを見てびっくり!バスタブのカーテンがピンクのふりふりレースだぁ!大学生の男の子ふたりにはかなりつらいものがあるんだろうな・・・。

 夕食はホテルで食べて、その後21:00からフラメンコを見に行った。ショーが始まる前、美人なフラメンコダンサーと写真を撮った。このダンサー、写真を撮る瞬間だけはすごい美しい笑顔になるんだけど、それ以外は無表情。その後見たショーには出てなかったから、あれが仕事なんだろうけど、それにしても差がありすぎる・・・。フラメンコは観光用といった感じで(他に見たことないけど、そんな気がした)迫力のあるものだった。最後に小学生くらいの女の子が踊っていたのは、すごくよかった。それよりも、舞台の真横の席で、真剣なまなざしで舞台を見つめ、やたらむずかしいリズムの手拍子をぴったりあわせてしていた4・5歳くらいの女の子がめちゃくちゃかわいかった。お母さんとお姉ちゃんと来ていて、きっとお母さんがフラメンコダンサーでお姉ちゃんはもう舞台に上がっているけど、妹の方は早く舞台に上がりたくてしょうがないんだろうな、なーんて私は勝手に思っていた。それにしても、今日一日は長かった・・・。