「温泉文化都市+鬼のせい」


11月27日(木) 大分県別府市〜大分県豊後高田市 晴れ

朝8時に準備を終え、さて出発、と思ったら、喫茶コーナーから
「コーヒーでもどう?」
と声がかかる。
で、なんだかんだとしゃべってしまい、結局出発したのは10時だった。
危ない危ない、もうちょっとで、もう一泊してしまうところだった。
K君も、真剣にもう一泊しようかと考えていたようだが、結局私と一緒に出発し、南へ
旅だっていった。再び四国を目指すそうだ。
しかし、別府はおもしろいところだった。
以前に別府に来たのは、中学校の修学旅行だった。
たしか、地獄巡りをして、しょうもないなあ、と思った記憶がある。
それが、20年近く頭にこびりついていたのだが、今回の訪問ですっかりそれがとれて
しまった。
別府はよいところだ。
こんなに町中からごぼごぼ湯が沸いている都市が世界中のどこかにあるだろうか。
いや、ない。
それゆえに別府は独特の文化をもっている。
公共の浴場が100カ所以上ある、ということを聞いただけで、その特異さがわかると
いうものだ。
また、別府は湯の量も多いが、湯の種類も多い。
別府八湯というが、それぞれに泉質が異なると言う。
「草津や下呂や城崎が一カ所にあるようなもんだからね」
とユースのペアレントさんがいっていたが、なるほどと思った。
というわけで、2泊だけで別府を去るのはとても惜しい。
しかし、私は行かなければならない。(というわけでもないが)
再び訪れることを約束しつつ、今回は去ることにしよう。
では、さようなら。

P.S ユースから歩いて30分程のところに、「夢幻の里」という温泉がある。
残念ながら先日の台風以来しまっているそうで、行けなかったのだが、とてもいい露天
風呂だそうだ。しかも、5月6月には蛍が乱舞するという。
露天風呂につかりながら蛍を鑑賞できるなんて、これを見逃す手があるだろうか。
次回はぜひこの時期に来て、温泉につかりながら蛍を見て一杯やるというのを実現して
みたいものだ。

別府市内で吉野屋の牛丼を食べ、国東半島をめざす。
まずは、熊野磨崖仏だ。
国道10号線から細い道に入り熊野へ・・・・・・
きつい。
ある程度予想はしていたが・・・・
つらい。
悪戦苦闘の末、ようやく熊野に着いた。
熊野では、観光客の人たちに
「こんなところまで自転車できたの?よくやるねー」
とか、
「もの好きだねー」
とか言われてしまった。
磨崖仏は、鬼が作ったといわれる石段をのぼったところにある。
この石段がけっこうすごいのだ。
石段というよりは、いろんな大きさの石を一列に並べただけという感じ。
そこを結構お年寄りが、登っていくのだ。
頂上付近はけっこう修羅場になっていて、
「もうだめー」「脚があがらないよ」「下りは気をつけてー」
とか、もう大騒ぎである。
「鬼が作った」と言い伝えられているが、本当は作った人があんまり変な石段を作って
しまったんで、かってに鬼のせいにしたんじゃないのか?

本日の走行距離 52.30km
宿泊地 大分県豊後高田市でキャンプ