「花より団子」


11月26日(水) 大分県別府市 雨

別府ユースのヘルパーさんに別府のことをいろいろ聞いているうちに、催眠術にかかっ
たように連泊することに決めてしまった。
K君も同様に連泊するとのことなので、今日一日ともに行動することにした。

昼過ぎに、2人して、みょうばん温泉にある温泉保養センターに行く。
ここにはいろいろな種類の温泉があるのだが、まずは大露天風呂から攻めてみよう。
この露天風呂、直径7、8mの円形でとても大きい。しかも景色がよい。
丁度紅葉した山々と、大分自動車道の大きなアーチ橋が見える。
思わず「うえーい」と意味不明な声を上げながら、頭を空っぽにして景色を眺める。
その解放感はなかなかのものだ。
この温泉、湯は完全に白濁しているので、水面下ではまったく見えない。
深さが中途半端なので、へんな中腰の体勢で湯につかっていたのだが、この湯のおかげ
で見えないのだ。
底には泥がたまっていて、最初はちょっと気持ち悪いが、
慣れればどうということない。
それと、忘れていたが、ここは混浴なのだ。
女の子もけっこう来るといううわさだったが、私たちがいる間にはそういうことはなか
った。残念無念。

ここには他に、泥湯やサウナがある。
泥湯は、湯の比重が高いので体がぷかぷか浮いておもしろい。
あぐらをかいたままでぷかっと浮くので空中浮揚の気分が味わえる。
サウナのほうは、私は苦手で、一応入ってみたのだが、5秒ぐらいしかいられなかった
。蒸気も硫黄臭いのでこれはちょっとたまらない。
この温泉には、風呂以外にも休憩室があって、妙な雰囲気でなかなかおもしろい。
入場料950円はちょっと痛かったが、十分に楽しむことができた。

保養センターを後にし、「地獄蒸しプリン」を食べに行く。
「地獄蒸しプリン」とは、温泉の湯を使って蒸したプリンだということで、名物になっ
ているという。これを売っている店が保養センターの近くにあるのだ。
けっこうきつい坂道を、2人してえいほえいほとこいでいくと、何やらかやぶきの小屋
が見えてくる。これは、温泉の湯の華をとる小屋のようだが、
そのあたりに目的の店「岡本屋」はある。
さて、さっそく「地獄蒸しプリン」をいただく。
地獄のような味だったらどうしよう、とか思いながら210円を払う。
味は・・・・・
ああ、むっちゃうまいーーー、というほどではないが、まあまあおいしい。
カラメルにはほとんど甘味がなくて、これは議論の別れるところだろう。
私はけっこう好きだ。
ついでに、ここは景色のよい場所にあるので、しっかり景色も楽しんだ。というか、雨
があがるのを待っていただけなのだが。

ユースに連泊してしまい金がないので、今日は自炊をしようということになった。
メニューは、いろいろ悩んだ結果「うどんすき」にした。
うどんとだしを買って、あとはすきな具をほうりこめばいいのだ。
ねぎ、温泉卵、鳥肉、天ぷら、えのき等を買い込みユースに帰る。
さて、鍋のお味は・・・
「いやー、この旅行に出て以来一番おいしかったです」
と、K君。
よかったよかった。
これでちょっとは旅の疲れもふっとんだかな?

本日の走行距離14.89km
宿泊地 大分県別府市別府ユースホステル