10月14日(火) 新潟県能生町〜富山県朝日町

昨夜は橋の下にテントを張ったのだが、道路を通るトラックの音で何度も何度も目を覚
ました。
そんな所にテントを張るのが悪い、といわれればそれまでなのだけど、雨も風もしのげ
る空き地というのがそこしかなかったのだ。それに、以前橋の下で寝たときはこんなに
車の音は気にならなかったのに。橋の構造によるのだろう。失敗。
しかし、振り返ってみると、新潟県内のキャンプ場はどこも判で押したように1200
円だった。テントを持ち込んで張るだけで1200円はちょっと高くないだろうか。
いつからキャンプは金持ちの遊びになったんだ。

朝日町の越中宮崎の海岸で休憩する。
浜辺にたくさんの人がいる。
こんな平日になぜ?
集団が2つあり、1つの集団は小学校の遠足だろうか。みなしゃがんで、一生懸命何か
をしている。
もう一つは、観光客と思われるおばさんの集団。こちらもしゃがみこんで浜辺の石をい
じっている。
不思議に思って、近くで犬の散歩をしていた女性に聞いてみた。
「あれ、みんな何やってるんですか」
「ああ、ひすいを探してるんですよ」
ああ、なるほど。そういえばここに来るまでに「ひすい海岸」とかいう看板が出ていた
ような気がする。このあたりの海岸ではひすいがとれるのだ。
「そんな簡単にとれるんですか」
「いやー、大きいのはなかなかね。ひすいは密度が高いから下のほうにあるらしいし。
海に潜ってとるひともあるらしいよ」
「ところで、ひすいの原石ってどんなのですか」
「いや、わたしもわかんないよ。とったことないから。
あ、でもこれ、ひすいだよ」
といって、指輪を見せてくださった。大きなピンク色の石が入っている。
「ピンク色のひすいはめずらしいんだよ。これで5万円」
「ふーん。じゃちょっと私も探しに行ってきます」
といって一人で波打際に出てみた。
ここの浜辺はほとんど小石でできている。波が引くときに「じゃらじゃら」とちょっと
変わった音がする。
さて、足でちょっと地面を掘って、それらしいものを探してみる。
やっぱりわからない。
あたりまえだ。でも、きれいな石がたくさんあったので、形と色が気に入ったやつをい
くつかポケットに入れた。
あとで乾いたその石を見ると、なんてことなくて、一つを除いて捨ててしまった。
残した一つは、模様が木星に似ているので「木星石」と勝手に名付けて荷物の奥のほう
にしまいこんだ。

本日の走行距離 62.56km
宿泊地 富山県朝日町 YH天香寺