10月2日(木) 秋田県雄勝町〜山形県尾花沢市

秋田県から山形県に抜ける雄勝峠に向かう。
坂を登っていると、たくさんの車に追い抜かれる。
自転車のすぐ横を加速しながら抜いていく車がある。
こういう車にはミサイルを打ち込んでもいい、という法律ができないだろうか。
あるいは、日本にクーデターが起こって、「将軍」が復活する。
その5代将軍は、自転車が大好きで、「自転車憐みの令」を発布する。
自転車を傷つけたものは、尖閣諸島竹島に島流し、とか、
自転車を追い抜くときに最徐行せぬものは、自動車没収の上市中引き回しの刑、
とか、そういう法律を作るのである。
自動車に乗るものは、自転車が来ると恐れおののき、最徐行して自転車様の通過をまつ
のである。
とまあ、そんなことはあるわけがないのだが、
こんなくだらないことを考えているうちに、気がついたら峠の頂上についてしまった。

<雄物川レポート 最終回>
峠への道のすぐ横を「雄勝川」が流れている。
これは、雄物川の源流のようだ。(たぶん)
最初はあんなに大きかったのに、ずいぶん小さくなっちまったなあ、とちょっと感慨深
い。この2日とちょっとの間、雄物川にはずいぶんとおせわになった。素晴らしい景色
を見せてくれたり、寝床を提供してくれたり。
本当にありがとう。
これで、私の雄物川レポートも終わりである。
いつかまた会おう。さようなら。

峠を越えたところは山形県である。
最初に出会う町は「及位」である。
これを読める人は、地元の人か、よほど日本の地理に詳しいか、あるいは鉄道ファンで
あろう。この「及位」は鉄道ファンの間では有名な難読駅名なのだ。
これは「のぞき」と読む。
今まで隠していたが、実は私は昔鉄道おたくだったのだ。
だから、「左沢(あてらざわ)」とか「風合瀬(かそせ)」とかいった、ちょっと読み
にくい地名も読めたりするのだ。(ちょっと自慢だ)
ところで、この「のぞき」で、
「のぞき保育園」
というのを見つけた。「のぞき」の町の保育園だからあたりまえなのだが、
ひらがなで書いてあるのがなんとなくおかしい。
他にも「のぞき眼鏡店」とか「喫茶のぞき」とかあったらおもしろいなあ、とか思った
が、そういうものは見当たらなかった。
上り坂を必死で登っているときに、
「遊泳禁止、及位中」
という立て札を見つけて、
「のぞき中?」
とか思うとおかしくなってしまって、こぐ力がなくなってしまった。
坂道の途中にこんな立て札を作らないでほしい。
ちなみに「及位中」は「及位中学校」のことである。あしからず。
(及位のみなさんごめんなさい)

本日の走行距離 77.41km
本日の宿泊地 山形県尾花沢市 旅館 加登屋