君にもできる?日本縦断自転車旅行(5)
キャンプ場をさがす
「キャンプをしながら旅をする」 ところが、このキャンプをする場所を探すのがなかなかたいへんなのだ。一人用の小さなテントを張るスペースがあればいいわけだが、スペースさえあればいいというものでもない。まず、人に迷惑がかかるような場所はだめ。そして、一晩そこで寝るのだから、静かで安全が確保できる場所がいい。水が確保できればなおよし。景色がよければさらによし。ビールの自動販売機があれば言うことなし・・・、と欲望はつきるところがない。 数あるキャンプ地の中で、とりあえず安心できるのが、キャンプ場だ。水は必ず確保できるし、炊事場もある。近くに無料の露天風呂があるという天国のようなキャンプ場もある。ただ、有料の場所がけっこうある。地図のキャンプ場の記号をたよりにして行くので、事前に値段がわからないのがくせ者で、行ってみたらオートキャンプ場で、テント一張り4000円などということもある。いつの間にキャンプはお金持ちの遊びになってしまったのだろう。 ところが、キャンプ場というのは、設備はそれなりに整っているのだが、少し物足りない感じがする。面白みがないのだ。 そのほか、ちょっと大きめの公園の茂みの中、橋の下などを利用したが、公園はけっこう夜中に人の出入りがあり、橋の下は車の音がうるさかったりしてなかなかうまくいかない。 どうしても見つかりそうにない場合は、地元の人に聞く。いかにも困ったような顔で(実際困っているわけだが)、「このあたりにキャンプできるような場所はないでしょうか?」と尋ねる。すると、「そういえば、夏になるとあの辺でキャンプしている人がいるわよ」とかいって教えてくれる。 というように、キャンプ地を見つけることはなかなかたいへんな作業なのであるが、一種のゲームのような感覚で、それがまた旅の楽しみでもある。すばらしい自分だけのキャンプ地を見つけたときの喜びはなかなかのものである。ぜひ一度挑戦してみてほしい。 余談であるが、キャンプ地探しにおいては、「苦労してキャンプ地を探し出した翌朝、走り出してすぐにもっとよいキャンプ場が見つかる」よいう法則がある。また、「夕方、もっとよいキャンプ地があるのではないかと思って先に進むと、絶対に前よりいい場所はみつからない」という法則もある。覚えておくと何かの役に立つかもしれない。(たたない・・・) |