戯れ言

色々思った事とかを日記代わりに書いてみる。
実はここのメイン。と云うか他に更新するトコ無いし。
日付の横に(ミクシィ)と書いてあるものはミクシィからの転載なので
ミクシィの方も見ている方は読み飛ばして良し。




6月20日
 Sound Horizon(以下サンホラ)と云うバンドと云うか音楽集団みたいなのがある。以前CDショップでジャケットだけ見て気にはなっていたものの、家に帰るとすっかり忘れていた。
 そのサンホラがこばけんさんトコの日記でその話題が出て来たので思い出して調べてみた所、東京でライブがあり、その様子が全国8カ所の映画館で3D中継されるとの事。ライブの3D中継は世界初の試みだそうだ。その内の1カ所は熊本であると云うので興味を持って行ってきた。
 サンホラについての予習は、動画サイトのいくつかのライブ動画とレンタルで扱っていたCD2枚のみ。どうやらミュージカルっぽいライブである事と、世界観やストーリーがしっかり構築されているらしいと云う事は解ったが、肝心のストーリーはD2枚聴いただけじゃさっぱり解らなかった。少し不安。

 ライブ当日、上映時間まで暇つぶしに隣接するショッピングモールをうろついていたら、ゴスロリファッションに身を包んだ、いかにもな集団を目にし 「あー、これ絶対サンホラ見に来た人たちなんだろうなぁ」 と思うと同時に 「!? 観客がみんなああいう人達ばっかりなら、俺すっげぇ場違いやん」 と、ちょっとアウェー感に怯んでしまう。
 そんな一抹の不安を抱えつつ劇場に入ると、入り口で3Dメガネと共に 「国王より贈り物です」 と、棒状の物が3本入った袋を渡される。サイリウム(折ると発光するアレ)だ。「え? これ俺も振らなきゃならんの?」 と思いつつも、あんまり振る気は無いんで鞄にしまい込む。

 開始5分くらい前に入ると、既にスクリーンに本会場の様子が映し出されていた。観客席の後の方からのアングルだが、3Dメガネを掛けると予想以上に臨場感がある。2階席から見下ろしている気分だ。
 ライブが始まる前に国王(サンホラのリーダー的な人)が出てきて、ライブの注意点や楽しみ方などの説明が。その中で先述のサイリウムについても、本会場内のスクリーンの表示に従って振るようにとの事。やっぱ俺も振らないかんのかー、としまい込んだサイリウムを取り出す羽目に。

 そうこうしている内にライブ開始。最初の印象としてはセットやバックダンサーなど 「うわ金掛かってんなー」 と云う感じ。舞台、演出なども、素人判断ながら相当作り込まれてるんだろうなぁ、と思わせる。ついでに喋りも面白い。こりゃ人気が出るのも納得だ。
 3D映像の効果も、セットの手すりなど前後の比較対象があるのでなかなか3D映えする印象。カメラアングルがコロコロ切り替わるので、流石にその場に居るような感じはしないが、その代わり演者をアップで見られるのは本会場とはまた違った魅力だろう。
 雪を降らせる演出の時は、雪が飛び出す感じで驚いたのだが、あれは本会場でも振らせていたのか、それとも合成だったのかが謎。ステージに雪が積もって無かったので合成かなとも思ったのだが、単に観客席側にだけ振らせていただけかも知れない。いずれにせよ、合成による映画館だけの演出と云うのは今後も取り入れていくと面白いと思う。

 ライブ自体とは別に面白かったのが、映画館での観客の反応。先ほど本会場のスクリーンにサイリウムを振るサインが出ると書いたが、それとは関係なく本会場の観客が自主的にサイリウムを振ると、それを見て映画館の観客も 「え? ここで赤振るんだ」 と慌てて赤いサイリウム(ちなみに赤は最初の説明時にお試しで折っただけで、本来ならば使うはずのない仕様)を取り出したり、横向きにサイリウム振っていたら本会場の観客移った時に前後に振っていたので、慌てて前後に振ってみたり。
 基本的に映画館の観客は大人しく座って見ていたのだが、後半になると盛り上がった観客が何人か決めの時に 「いえーい!」 と飛び上がったり、それに併せて他の人も立ち上がり始めたり。
 新曲をやる前に、本会場のスクリーンの指示に合わせてウェーブをする様に説明があったのだが、これがまた何通りもサインがあってみんな混乱気味。しかもこの指示は映画館の観客にも適応(流石に映画館でジャンプするのは危ないかもしれないから、スクワットする感じでそれっぽくと云われたが)。
 しかし本会場と映画館では観客の規模が全然違うから、映画館ではあっという間に終わったり、無茶な指示に混乱したり、しかしその上手く行かない感じがまた面白かったり。

 そんな感じで映画館でもライブならではの一体感を味わって、最期にみんなで歌う定番の曲(国歌と云う設定)を歌って終了。残念ながらアンコールは無し。
 しかしそこで誰かが 「サンホラ最高〜!」 と叫んで、皆で 「いぇ〜! パチパチ」
 すると別の誰かが 「もっかい国歌歌いましょう!」 と云って、映像は消えて照明も付いているのにまた大合唱。締めも、また別の誰かが 「Sound Horizon Kingdom!」 と叫んで 「イェー!!」 と盛り上がって終了。つーか、みんな歌上手い。
 こうやって主催者の思惑を超えてファン同士で盛り上がるのは良いなぁ(この辺は各会場で差が出ている模様)。俺は国歌知らなかったので歌えなかったのが残念。

 そんな感じでなかなかの盛り上がりを見せた今回の中継ライブ。サンホラ良く知らない俺でも十分楽しめたので、ファンにとっては尚更満足度は高かっただろう。3000円の料金は決して高くないと思った。
 これで十分採算が取れるなら、今後こういうビジネスモデルも増えて良いと思う。人気はあるけどなかなか地方に回って来ないとかチケットが取れないライブ、例えばジャニーズ系なんか合ってるんじゃないだろうか。あくまで映画館なんで、あんまりエキサイトされると困るだろうけど。
 他の映画館の規模は解らないけど、熊本の映画館を基準にすると、全177席だったので、3000×177で531000円。それが8カ所だから×8で約4248000円。設備費なんか入れるとどれくらい利益が出たのだろう?
 ちなみに本会場のチケットは6800円で約8000人入ったと云うから、全部で54400000円。桁が違うなぁ。
 グッズの販売がパンフとサイリウム入れとパスポートくらいしか無かったが、出来れば本会場と同じくらいの品揃えが欲しかった所。

 まぁ、色々楽しめたのでもし次があるならまた参加してみたい。その時はせめて国歌くらいは覚えていこう。
 尚、普通に映画観る感覚で食い物買っていくと、トレー等が邪魔で凄ぇ困るみたいです。せいぜいドリンク程度に留めておきましょう。


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