99年No.1

1999年1月12日

国連の大量破壊兵器廃棄特別委員会の査察をイラクが妨害したことに怒ったアメリカはイラクへの空爆(砂漠の狐作戦)を行いました。12月17日からの空爆はイスラムの聖なる断食月ラマダンが始まる19日夜明けの直前の爆撃で終わりました。
さすがのアメリカもラマダン中の攻撃はイスラム諸国の反発を買うのでできなかったのでしょう。

ラマダンが明ければ盛大な宴会で祝うのですが、サダム・フセインが何らかのアメリカへの報復で祝ったりしないかなという漫画です。
幸いそのようなことはなかったのですが、経済制裁で苦しんでいる国民の方を向いてもらいたいものです。

99-01
ラマダン明けのステーキ

1999年1月26日

26日、愛知県が、名古屋港西方の藤前干潟をゴミ埋め立て処分場にしようという計画を断念しました。
25日には東京湾の三番瀬を埋め立てようという千葉県の計画につき千葉県が行った調査で、埋め立てれば鳥獣や自然への影響が大という結果になり、こちらも計画見直しの方向へ行きそうです。

これら二つの干潟は97年9月に環境庁が発表した、渡り鳥など生態系にとって重要な13の湿地に含まれていますが、同じく含まれている有明海ではその発表の5ヶ月前に諫早干潟の埋め立てが開始されてしまいました。

99-02
名古屋藤前干潟埋め立て中止

1999年2月1日

各種の世論調査で小渕内閣への支持率が少しずつ上昇しています。不支持率はそれほど変わっていないので、当初支持すべきかどうか判断のつかなかった人が、まあ悪いことはしてないようだ、と支持に回ったのでしょう。
言葉を換えれば、冷えたピザではあるがO157は着いていないようだと思ったのでしょう。一応は食えると。

そんな場合、野党はこの絵のような状態になります。
つかまえどころのないままだんだん手の届かないところまで上に行かれてはつかまえようがなくなります。

99-03
知らないうちに浮上して

1999年3月5日

2月28日、広島県立世羅高校長が自殺をしました。卒業式での国旗、国歌の扱いで悩んでいたそうで、それが原因のようです。
これを聞いた政府はにわかに国旗、国歌の法制化へ動き出しました。2月25日の首相の国会答弁では法制化は考えていないと言ったばかりですが、このへんも小渕首相のつかまえにくさです。動き出しても文句の言われない状況になるのを待って動き出すのです。

で、もし法制化されたら、今の学校のいじめ状態ではこんな風になるのでは。いじめの言葉として「非国民」というのはなんとも秀逸ですなあ。言う側にとっては、いじめのおもしろさに加えて自らのプライドも高まる感じで。誰が発明したんだろう。

99-04
いじめ(リバイバル)

99年よりも数年前までは、可能な限り一度に2枚の
漫画を描いて自治労に提供していました。
労働組合という性格上、その方針と合わない内容の漫画では
機関紙に載せるのははばかられるだろうから、
2つ描いて編集側の選択に任せるということです。

もちろん、作者側の表現の自由は保障されていますから、
自治労側からこれをこう描いてくれとか、
あれは描かないでくれとか、
いちいち言ってくることはありません。
2枚描くのは私のサービスです。

しかし、ここしばらくはちょっと手抜きで
1枚ずつしか出していなかったところ、
読者である自治労の組合員から何点かの漫画に対し
クレームが来ていると編集側に知らされました。
作者の意図と違う見方でのクレームもありますが、
受け取り方は読者の自由ですし、
それだけよく私の漫画を見てくれているわけで
まことにありがたいことです。
編集側も、ていねいに対応してくれたようで
それもありがたいことです。
とまあ、ありがたがってばかりいてもいられず、
また2枚ずつ描いていくことにしました。
時間やアイデアが不足していたら1枚になりますが。

というわけで、これ以降は
「自治労」に掲載されなかった漫画も出てくるので
掲載分については下の[99-05]のように
日付の横に掲載号を示しておきます。

1999年3月18日(99/3/21号掲載)

3月17日から、銀行の普通預金金利が0.05%という史上最低の率になりました。
これはもう単純にそれを戯画化したものです。

こうして本来利子として預金者に支払われるべき金が銀行から出て行かなくなったら金は銀行に溜まります。さらにまた銀行には「公的資金」が注ぎ込まれます。「不良債権」とやらを処理するためです。
「不良債権」はどこから来たかというと銀行が見境なく金を垂れ流してバブルを作ってそれが、当然の帰結ですが、はじけたためです。
バブルに直接関係ない一般庶民こそいい迷惑で、そのお返しが顕微鏡的利子とは、なんとまあ…

99-05
利子

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