98年No.2

98年3月25日

1月に栃木の中1男子が女性の英語教諭をバタフライナイフで刺殺して以来、2月、3月とナイフによる死傷事件、脅迫事件の報道が相次ぎました。

アメリカでも発砲事件が頻発しますが、アメリカでは銃は日常的に手元にあるものなのに対し、日本でバタフライナイフなりサバイバルナイフなりはふだん手元にあるものではありません。それなのにそれらの中高生は何でそろってそんな物を持っているのでしょうか。

98-06
横ならびの体質

98年4月10日

不況の中、景気は回復過程にあると言っていた政府もどうしようもなくて、路線転換をして予算成立後に景気対策を打ち出すことになりました。「真水(減税、公共事業など実質的財政支出)で何兆円」というような話がされていますが、すでに、水があればどうにかなったという状態ではないようです。

というようなことを絵にしてみました。

98-07
後手、後手

98年4月17日

高級官僚の天下りは、当事者を除けば皆が全くの鼻つまみものと思っているのですが、「当事者」が日本の支配的部分の広範囲にわたるのでいくら庶民が鼻をつまんでも当の当事者たちは痛くも痒くもないのです。

「赤信号、みんなで渡ればこわくない」という名言がありますが、その信号機の工事をほぼ独占的に受注している会社に、発注側の警察幹部が大勢天下りしていました。これはこの会社の脱税摘発を機に発覚したわけですが、そういう「機」のない所では当事者たちがぬくぬくと甘い汁を吸っているのです。

カラーでないので参考までに言っておくと、この信号は赤です。

98-08
天下り、みんなで下ればこわくない

98年4月27日

いったい何をやっているのかわからない橋本政権は、98-07の絵にあるように財政再建をほっぽってどろなわの景気対策へ向かいました。状況に追われて後手後手のどろなわ策をひねり出すより、自ら打ち出した改革方針を貫徹すれば、それはそれで立派なものですが。

火だるまになってもやると言っていた行政改革は、中央官庁の権限を縮小し、よけいな規制をなくしていけば景気対策の助けにもなったでしょうが、実際に火だるまになった今まだなーんにもやっていません。官庁の数とか名前とかをごちゃごちゃ言ってますが、社会民主党の例もあるように名前だけ変えても何もやってないのと同じです。

98-09
やっつけ仕事

98年5月18日

5月11日および13日、インドが計5回の地下核実験を行いました。

開けてはいけないパンドラの箱。しかし、開けてはいけないと言われると開けるのが人間の性で、それでも箱が一つだけだったならまだ少しはましだったかもしれませんが。

それにしても、中身が何か、開けたらどうなるかわかっているのにまだ開けたがるとは、人間というものは何を考えているのでしょうか。

98-10
パンドラの箱(たち)

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