― 野外コンサート ―

[もっかい、開演前を体験したい]

省吾登場

大きな歓声と、大量のスモークと共に省吾が登場した 〜A New Style War〜
野外で見る省吾はいい。。。
ホールの閉ざされた空間と違って、大気にも陽の光にも溶けこんでいる気がした。
自然や大地のエネルギーを吸収して、生き生きとしてくる様に見える。
やはり、省吾には人工的なものより、 自然がよく似合う。。。
この会場を一番喜んでいるように見えた、自然体のテンションが高い。
そう感じることが何より嬉しい。。。
やがてストリングスになる。。。
曇り空でところどころに青空が覗くなか、強すぎず、弱すぎず、風が吹いて行く。
昨日からの疲れもあって、大きなBagを背に、もたれながら 『ラストショー』をBGMに目をつぶった。
心地よい風の中を、古村クンのフルートのブレス、タンギング、町支クンのリードギターの指先の動きや、弦の振動までが手にとるように、
まるで目に見えるように伝わってくる。

音がとってもバランス良く、心地よく伝わってくる。。。

こんなコンサートは今までに体験したことがなかった。。。


省吾は何度も客席に向かって訊いた、『みんなちゃんとBEERとか飲んでるかい?』
もっとザワザワしてくれよ、トイレ行ったりとかさぁ、なんか食べ物買いに行くとか・・・』
その言葉が嬉しくてたまらない。。。
『今日は君たちが主役なんだ、オレらは君たちのバックバンドだと思ってくれ。』
最近のステージで、よく聞くようになった言葉だ。。。
続けて発生した「台風7号・8号」のせいで開演間際まで、気がきではなかった様子で、そのぶん、このステージを一番堪能しているのは省吾だろう。
省吾の言葉どおりに、ガンガンBEERを飲んで、食べてと、そのつもりで参加したイベントだが、一度トイレに立つと何も目印がないので帰ってこれそうにない。。。
一度席を立ったまま迷子になってる大人が目立つ、せめて通路は確保して欲しかった。。。
「迷子」といえば、ファミリーゾーンの迷子の話になった時に、すかさず 『犬のおまわりさん』 を弾いてくれる小島さん。
私は 『FANFUNFAN』 で、今までとは違ったアレンジの 『片思い』 を聴かせてもらって、この人の演奏にすっかり魅了されてしまった。。。
けど、ツアーメンバーのメッセージを見るとどっから見ても 『スケベオヤジ風』 なので、そのギャップの対処に戸惑っている。。。

さて、後半へ向けて「トイレ休憩」へと中座した私は、帰れなくなった・・・
いくつかの柄物のシートと左手の照明櫓と中央のミキサーテント ステージを目印にかなり近くまで帰ったのだが、バラードの途中ということもあって大っぴらに立つこともできず、中腰で探すが、斜面ということもあって、人の頭しか見えず、諦めて再び表へ出てBEERを飲みながら演奏に聴き入ることにした。
しばらくして、ストリングスのお姉さんたちの演奏で皆、一斉に席をはずした。
一度に「迷い大人」が増えた。。。
後半の曲に入って、皆が立ち上がったのを見計らって、シートに戻った、やはり、さっきはすぐ傍まで帰っていたのに、あとシート2つほど斜め前だった。。。
最近、省吾は自分でも言うが、よく歌詞を忘れる
この日も3曲程、危なかった。。。
あまり歌っていなかった歌だったり、コンサートの本数が減って歌う回数そのものが減っていたり、昔と比べて曲が膨大に増えたり、年齢のせいだったり、体調のせいだったり、なにより、ステージの上からでもスタッフや観客に気を配っていたりして、ムリもない。人間らしくていい。。。
それに、ゴマカスのも上手くなった。。。(^^;

アンコールの一曲目は 『二人の夏』 久々に聴くアカペラ
そして、いよいよ最後のアンコール。
ギターひとつ抱えて出てきた省吾は 『ラストダンス』 を歌ってくれた。。。
歌の合間に言葉すくなにファンを立ててくれる省吾。

ラストダンスの後に上がった花火は小さい頃から目にしてきた、「日本一」といわれる「PLの花火」よりきれいだった。
すぐ頭の上に上がっては散ってゆく 広島の花火はせつなくて、せつなくて、涙があふれそうになってしまった。
でも、ひとすじ涙がこぼれてしまったら、号泣してしまいそうだったので、ぐっとこらえてしまったら、消化不良のような塊が胸の奥深くに残ってしまった。
いまでも、そいつをつっつくと涙があふれてきそうになる。
みんなが花火に歓声をあげている間に 省吾は静かにステージを降りていった。。。


― ホテルへ ―

GoHome[じっとしていられないのでお家に帰る]

コメント
当時を振り返って…
「また飲んでる」とか言わないの(笑)
並ばなくて買えたのはBeerくらいだったんだから

『ラストショー』のくだりを読み返していると、
会場に吹いてたなんとも穏やかな風の記憶が甦ってきた
アンコールと花火のところでは会場の景色を思い出して涙が浮かんでしまった。
いつもファンのことを気遣ってくれる省吾。
本当に素敵なひとときでした♪
いまさらながら省吾を好きになって良かったって思う。
2022年・夏