最新更新日:2009/07/17 | |
ThinkPad i Series s30の部屋 | 元に戻る |
2001年6月から2002年3月という、わずかな期間しか販売されなかったThinkPad s30シリーズのコンテンツです
簡単なスペック紹介 |
初代s30は2001年6月のThinkPad i series s30(2639-43J)です。発売当時のPC Watchの記事、IBMの製品情報、カタログ B5サイズの筐体でありながら、主要キーがフルサイズ並の18.25mmピッチとなっています。ピッチを大きくするため、キーボード部分が左右に飛び出しているのが大きな特徴です。左右の飛び出し量を除くと243mm幅となり、実物はかなりコンパクトです。奥行き方向は193mmですが、バッテリー装着時は20mm飛び出して213mmになります。 重量は1.45kgと少し重めですが、長時間駆動を重視するために、標準で大容量の6セルバッテリーが装着されているためです。バッテリーの重量が0.35kgありますので、本体のみだと1.1kgしかありません。 天板はミラージュブラックという塗装が施されたアルミ製で、ピアノのような美しい光沢をはなっています。液晶パネルは10.4インチでありながらXGA(1024x768)表示で、A4サイズのノートパソコンと同じ表示領域となります。(翌月には通常のつや消し塗装モデルも追加されました) 同時に、2639-4AJというモデルも発売されましたが、こちらは802.11b(11M)の無線LANが搭載されています。ただし、無線LANを搭載するために、有線LANとIEEE1394ポートが犠牲になっているのが残念です。 バッテリー駆動を最大限に生かすため、4000mAの6セルバッテリーと超低電圧版MobilePentiumIII 600MHzを組み合わせ、6.5時間の駆動が可能となっています。さらに大容量で9セル6000mAのフルデイバッテリを使用すれば10時間以上の駆動が可能になります。 ただし、コンパクトにするためレガシーポートはすべて廃止されています。プリンタポート、RS232C、マウス/キーボードはありません。かろうじてVGAポートは用意されていますが、コネクタが特殊なため変換が必要です。 USBポートは2つ用意されていますので、ほとんどの外部機器はここに接続することとなります。 PCカードスロットは1個しかありませんが、下部にCFスロットが1個用意されています。 メモリは搭載されているチップセット(440MX)の関係上、最大で256Mbyteです。標準で128Mbyte搭載しているので、+128Mbyteでフル実装となります。 キー配列は、前身の240xシリーズのような変体ではなく一般的なIBM配列になっています。唯一半角/全角キーが240xと同じ位置にあるのが残念です。IMEを起動しようとしてついうっかり1を入力してしまうので注意が必要です。全体的な雰囲気はX20シリーズとR30シリーズを足したような感じに見えます。 トラックポインタはX20とまったく同じものが使われていますので、破損した場合は入手しやすいX20用のものから移植が可能です。キートップもほとんどX20と同じですので移植が可能と思われます。 パームレストはゴム上の塗装が施されています。X20のピーチスキンとはちょっとタッチ感が違います。600シリーズと同じかも知れません。長く使っていると、なんとなくベタベタした感じになります。 |
入手の経緯 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
はっきりいって、今回入手するまでこの機種のことはよく知りませんでした。実物をみたことがなかったので、大きいイメージがあったのですが、240Xを入手後、いろいろインターネットで調べていくうちに240Xよりも小さいことがわかりました。 さらに、10.4インチと小さい液晶パネルにもかかわらず、XGA表示ができることもわかり、入手にむけてオークションを探し始めたのでした。 |
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s30シリーズの人気は高く、特に天板をピアノのような光沢塗装としたミラージュブラックモデルは、最低でも\20,000前後と6年前のパソコンにしてはかなり高めになっています。 たまたまs30(2639-43J)が安くで出品されていたので、終了30分前にひやかし半分で\8,250の入札をしてみました。このままいくかと淡い期待をもっていましたが、10分前に\9,000を突破。相場から行くとこの先軽く\10,000を突破し、\20,000位で終了となるだろうと思ってはいましたが、ひょっとしてと思い\9,750と微妙な値段で最終入札していました。 終了時間を過ぎ、”いくらで落札されたのかな”とオークションを見たところ、なんと\9,750で終了となり無事落札されているではありませんか。液晶画面が割れたり、起動しないものなら過去にも\10,000以下で落札された例はあるのですが、正常に起動しさらにHDDまでついているs30が\10,000以下で落札できたのは奇跡としかいいようがありません。
落札商品は、3日後に到着。オークションでは特に明記されていなかったのですが、ミラージュブラックモデルのs30でした(2639-43Jの形式でひょっとしたらと思っていましたが)。大きな傷も無く、顔が映るほど磨きこまれた天板はすばらしいものでした。以前に一瞬だけ所有したことがある、PanasonicのCF-A1も光沢のある天板でしたが、それとは全く比較にならない輝きです。 液晶画面下部に傷のようなものがありました(これは事前にオークションで明記)が、ラッキーなことにただの汚れで無水エタノールにて簡単に除去することができました。パームレストにはシールが貼られたままだったのですが、汚いのではがしたそうとしてここで失敗。無水エタノールでシールの糊をはがしていたのですが、塗装まではがれてしまい一部汚くなってしまいました(;_;)。あとで市販のシールはがしを使ったところ綺麗に除去できましたので、最初からそうしておけばよかったと後悔しています。 →後日、パームレストとキーボードは交換しました。 キーボードはかなりてかっていますが、文字消えはないのでそのまま使えそうです。ただ、トラックポインタのクリックボタンは左側が死んでおりクリック感がなくなっていました。偶然にもクリックボタンがX20シリーズと全く同じであることを発見、以前ジャンクで仕入れていたものから移植することでクリック感は無事復活。 HDDはオリジナルの20Gbyteが入っていて、DtoD領域も残っていました。 2008年1月 さらにもう一台入手しました。
届いたものは、個人情報保護のためかHDDは穴があけられ破壊されていました。また、オークションでの商品説明リンクでは2639-R3J(ミラージュブラックモデル)となっていましたが、実際は2639-R5J(フラットブラックモデル)でした。 初めて見るs30のフラットブラックモデルは、天板の仕上げはピーチスキンのThinkPadと異なり、ただのつや消し黒のようです。入手したものは天板の状態が最悪で、中途半端にはがされた大きなラベルと足跡がついていました。(ラベルにはNTTドコモの記載が) シール剥がしを用いて清掃してみたところ、シールや足跡はきれいに除去でき、ほとんど傷もない天板がよみがえりました。 とりあえずHDDを外して電源を入れてみたところ画面が表示され、液晶パネルの損傷がないことがわかりました。BIOS画面にも入れパスワードロックがないことも確認できました。 分解し電源コネクタ付近のUSBコネクタの状態を確認しましたが、はんだ割れもなく正常。前回入手したs30よりもシステムボードの状態はよさそうです。液晶パネルの輝度もこちらのほうが明るくまだまだ使えそうです。→ミラージュブラックのs30と入れ替えました。 不足していたキーボードとパームレストはちょうど予備として所有していましたのでそれを取り付け、HDDも装着しOSをインストールし使ってみましたがなんの問題もなく動作しました。 ただ残念なことに、液晶パネルをロックする爪が左右とも破損していましたので、交換用の液晶ベゼルAssyをオークションで探しています。 →新品のベゼルがわずか\1,300で落札でき、無事修理完了!
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ブートについて | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
s30シリーズの前身である、240シリーズはFDDとHDDしかブートができずシステムのインストールが面倒でした。s30シリーズはUSB接続のCDROMドライブでブートできますので、システムインストールが簡単になりました。 しかし、USBメモリでのブートはかなり相性があるようで、我が家ではGREEN HOUSEのPicoDrive+だけがブートできました。PicoDrive+はBIOSで”リムーバブルデバイス”として認識する珍しいUSBメモリです。(HP Drive Key Boot Utilityを使用) ブート用USBメモリの作成方法(デスクトップパソコンで作業) 1.上記リンクから、HP Drive Key Boot Utilityをダウンロードしてインストール 2.フロッピードライブMSDOSが入った起動ディスク、USBポートにPicoDrive+を挿入 3.HP ドライブ キー ブート ユーティリティを起動 4.”新規作成または、既存の設定の入れ替え” を選択 5.”新しいファイルシステムを作成” 6.”パーティション有”を選択(パーティション無を選択すると起動しない) 7.”ディスケットイメージ”を選択しメニューのファイル名をつける(仮にFD1) 8.フロッピーから起動ディスクの内容を読み取り、USBメモリに書き込み 9.s30にUSBメモリをさして電源ON。リムーバブルディスクとして認識し、Linuxのboot:で停止。そのままenterで起動する ※4.の手順で既存するキーに設定を追加を選択すれば、BIOS更新用やブート用など、複数のイメージを扱うことができます。選択方法は、boot:の画面でF1を押すと登録されているイメージの一覧が出ますので、起動したいイメージファイル名を入力すればOKです。 なお、HP Drive Key Boot Utilityのバージョンは7.10.3790.0(cp004916.exe)で確認しました。7.41.3790.0(cp006049.exe)はメニューが若干違うため、この手順どおりにはできません。 s30ではUSBメモリブートでよく紹介されている、HP USB Disk Storage Format Toolで作成したUSBメモリは使えません。 (逆にX30、X31、X40、X41などはHP USB Disk Storage Format Toolで作成しないと使えません) 参考資料 HP Drive Key Boot UtilityとHP USB Disk Storage Format Toolの違い HP Drive Key Boot Utilityは、FD一枚分をイメージとして扱います(ディスケットイメージ選択時)。複数のイメージが扱えますが、あくまでフロッピーディスクの代わりとして動作しますので1.44Mbyte以上は入りません。 HP USB Disk Storage Format Toolはブートに必要な最低限のファイルを、システムディスクからコピーしブートを可能にします。USBメモリの容量をすべて無駄なく使えます。 |
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ドライバー類のリンク先 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Windows2000に必要なドライバー類 ディスプレイ・・・・IBM ThinkPad s30/i Series s30 ディスプレイ・ドライバー (Windows 2000) Ver.5.00.2195.0167 モデム・・・・IBM ThinkPad s30/i Series s30 モデム・ドライバー (Windows 2000) Ver.3.1.97 オーディオ・・・・IBM ThinkPad s30/i Series s30 オーディオ・ドライバー (Windows Me/2000/XP) Ver.5.12.01.3045 トラックポインタ・・・・トラックポイント・ドライバー(Windows 2000/XP/XP Tablet Edition 2005) 省電力・・・・ThinkPad 省電力ドライバー (Windows 98 SE/Me/2000/XP/Vista ACPIモード) あったほうが便利なドライバー オンスクリーン・・・・IBM ThinkPad オン スクリーン表示 (Windows 95/98/Me/NT4/2000/XP用) Ver.2.30i EZボタン・・・・IBM ThinkPad i Series 1620/ i Series 1800/ i Series s30 IBM EZボタン III (Windows 98/Me/2000/XP) Ver.2.00 バッテリー残量表示・・・・IBM ThinkPad バッテリー省電力機能設定 パッケージ Ver.A-1.35 通常はバッテリー駆動時に、CPU速度が300MHzにダウンします。これを600MHzにするには下記のソフトが必要です IBM ThinkPad s30/i Series s30 Intel(R)SpeedStep(TM)テクノロジー・アプレット(エンド・ユーザー版) バージョン 1.30 |
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分解写真 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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