1914.10.1 (木曜 Donnerstag, Thursday)
1.第1次発行
ベルギー侵攻の約2ヶ月後、ドイツ国内で発行されていた切手のうち、9種類の切手にベルギーの国名と通貨を加刷されたものがベルギー占領地区で発行されました。当時の通貨の換算率はベルギー:ドイツが5:4でしたが、計算すると端数が出る20Pfennig未満の低額面は、1:1に切り下げられています。
通貨のCentimesの綴りがフルスペルなので、「Centimes加刷シリーズ」という言い方もありますが、これは誤解を招きます。実は、高額面の場合、横長とは言えフルスペルでは入りきらないため、Centimesを単に「C.」、Francも単に「Fr.」と略しているからです。高額面の加刷文字は、次の第2次発行によく似ていますので、注意が必要です。
なお、似たような加刷が西部戦線の後方支援部隊用に発行されています。→ベルギー・北フランス占領地区の切手
3Centimes/3Pfennig 50gまでの占領地区内印刷物 |
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5Centimes/5Pfennig 占領地区内葉書、50gごとのドイツ・中立国宛外信印刷物(ドイツは外国扱い) |
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10Centimes/10Pfennig 20gまでの占領地区内書状、ドイツ・中立国宛外信葉書 |
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25Centimes/20Pfennig 20gを超え40gまでの占領地区内書状、書留料、配達区域内速達料、20gまでのドイツ・中立国宛外信書状 |
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50Centimes/40Pfennig 5kgまでの占領地区内小包、20gまでのドイツ・中立国宛外信書留書状、配達区域外で2kmを超え3kmまでの速達料 |
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75Centimes/60Pfennig 配達区域外で3kmを超え4kmまでの速達料、他 |
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1Franc/80Pfennig 配達区域外で4kmを超え5kmまでの速達料、他 |
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1Franc 25C./1Mark 5kgまでのドイツ宛小包、他 |
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2Franc 50C./2Mark 5kgまでのボスニア、ハンガリー宛の小包、他 |
・加刷のバラエティがあります。
1916.5.
2.第2次発行
加刷のCentimesの綴りを「Cent.」、Francの綴りを「F.」とさらに略したシリーズです。これで、高額面も含めて、通貨単位の表記の仕方が統一されました。略した理由は、この統一という観点よりも、加刷のインクを節約するためと思われます。
切手の発行年月は、1916年5月以降五月雨的に製造され、旧シリーズの在庫が切れたところから切り替えていったため、正確にはわかっていません。
3Cent./3Pfennig 50gまでの占領地区内印刷物 |
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5Cent./5Pfennig 占領地区内葉書、50gごとのドイツ・中立国宛外信印刷物(ドイツは外国扱い) |
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10Cent./10Pfennig 20gまでの占領地区内書状、ドイツ・中立国宛外信葉書 |
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25Cent./20Pfennig 20gを超え40gまでの占領地区内書状、書留料、配達区域内速達料、20gまでのドイツ・中立国宛外信書状 |
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40Cent./30Pfennig 20gを超え40gまでのドイツ・中立国宛外信書状 |
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50Cent./40Pfennig 5kgまでの占領地区内小包、20gまでのドイツ・中立国宛外信書留書状、配達区域外で2kmを超え3kmまでの速達料 |
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1F./80Pfennig 配達区域外で4kmを超え5kmまでの速達料、他 |
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1F.25Cent./1Mark 5kgまでのドイツ宛小包、他 |
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2F.50Cent./2Mark 5kgまでのボスニア、ハンガリー宛の小包、他 |
・加刷にバラエティがあります。
・高額面2種(1F.25Cent.、2F.50Cent.切手)に、それぞれ2種類ずつ目打ち違いがあります。
・1Markに2F.50Cent.の額面を誤って加刷したものがCharleroi局で使用されました。これは1シート(20枚)存在します。
1916.8.1 郵便料金改訂
1916.8.
料金改定に伴う追加発行です。
8Cent./7 1/2Pfennig 占領地区内葉書 |
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15Cent./15Pfennig 20gまでの占領地区内書状 |
・加刷にバラエティがあります。
1917.5.
4.第2次発行 追加
本国で台切手の刷色が変更されたため、発行されました。これは、1916年8月発行の2種類の切手を見ても分かるように、両者の刷色が似ていて、特にランプの下では区別がしにくいためです。
15Cent./15Pfennig 20gまでの占領地区内書状 |
・加刷にバラエティがあります。
1917.
5.第2次発行 追加
高額面の追加発行です。
6F.25Cent./5Mark 小包、他 |
・加刷にバラエティがあります。
・2種類の目打ち違いがあります。
1918.10.1 郵便料金改訂
1918.10.
6.第2次発行 追加
料金改定に伴う追加発行です。2Cent.切手は、50gごとの占領地区内印刷物が3Cent.から5Cent.に値上がりしたため、その差額に使われました。
2Cent./2Pfennig 加貼り用 |
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20Cent./25Pfennig 20gまでの占領地区内書状 |
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75Cent./60Pfennig 5kgまでの占領地区内小包、配達区域外で2kmを超え3kmまでの速達料 |
・加刷にバラエティがあります。
・75Cent.は前シリーズが大量に残っていたため、ほとんど使用されず、偽の消印が押された物が出回っていますので注意が必要です。
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