1916.12.1 (金曜 Freitag, Friday)
1.Cent.加刷シリーズ
ここで対象となるベルギー・北フランス占領地区は、ドイツ語ではEtappengebiet
Westと呼ばれます。これはベルギーから北フランスにまたがる西部戦線の後方支援部隊の活動地域を指します。Etappenは我が国の陸上自衛隊の言葉では兵站(へいたん)、英語ではロジスティックス(Logistics)に当たります。後方支援部隊の活動は主に補給業務で、そのほか破損した装備の回収・修理、負傷者の輸送・看護などありとあらゆる分野にわたり、このなかに郵便業務が含まれていました。
当初は、これらの地区ではベルギー占領地区の加刷切手が使われていましたが、この地区の専用の加刷切手が発行されてから、ベルギー占領地区の加刷切手は12月15日で使用禁止になりました。専用の加刷と言っても、実際はベルギー占領地区の加刷からBelgienの文字を省いただけです。→ベルギー占領地区の切手
当時の通貨の換算率はベルギー:ドイツが5:4でしたが、計算すると端数が出る20Pfennig未満の低額面は、1:1に切り下げられています。
3Cent./3Pfennig 加貼り用 |
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5Cent./5Pfennig 加貼り用 |
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8Cent./7 1/2Pfennig 占領地区内葉書 |
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10Cent./10Pfennig ドイツ・中立国宛外信葉書 |
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15Cent./15Pfennig 20gまでの占領地区内書状 |
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25Cent./20Pfennig 20gを超え40gまでの占領地区内書状、20gまでのドイツ・中立国宛外信書状 |
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40Cent./30Pfennig 小包、他 |
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50Cent./40Pfennig 小包、他 |
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75Cent./60Pfennig 小包、他 |
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1F./80Pfennig 小包、他 |
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1F.25Cent./1Mark 小包、他 |
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2F.50Cent./2Mark 小包、他 |
・1F.25Cent.と2F.50Cent.切手に、目打ち違いがそれぞれ2種類ずつあります。
・消印は、支援部隊がどこにいるか分からないように、地名ではなく、番号が入った専用の消印が使用されました。
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