1934年のドイツと日本の出来事
1934年
・ドイツ=ポーランド不可侵協定締結
・州議会廃止。州政府は中央政府の管轄に
・参議院廃止
・反政府主義者などを粛清
・ヒンデンブルク大統領死去に伴い大統領職廃止
・首相と大統領を合体し総統兼大統領(=総統)の誕生
・映画法成立(原案・脚本の段階から検閲)
(オーストリーでドイツ第一党支持者の一揆失敗)
昭和
9年
・第15回赤十字国際会議(アジア初の赤十字会議)

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1934年に発行されたドイツ切手

※色の表示は目安です。

1934.1.21 (日曜 Sonntag, Sunday)

1.航空切手

5Pfennig 黄緑 ワシと地球と党のシンボルマーク
10Pfennig 同上
15Pfennig 同上
20Pfennig 灰青 同上
25Pfennig 同上
40Pfennig 同上
50Pfennig 同上
80Pfennig 同上
100Pfennig 同上
2Reichsmark 黄緑 リリエンタールと双発機
3Reichsmark ツェッペリンと飛行船

 1926年から8年間続いていたワシ図案の航空切手に替わって、新しい図案の航空切手が発行されました。低額の5Pfennigから中額面の100Pfennigまでは、地球の上に輝く太陽に見立てた党のシンボルマークが描かれていて、当時の世相を反映しています。
 2RMと3RMは人物が黒、周りが上記の色です。(1Reichsmark=100Pfennig)

・有効期限は1939年12月31日です。


1934.6.30 (土曜 Sonnabend, Saturday)

2.ドイツ植民地開拓者

3Pfennig 南西アフリカにその名を残すリューデリッツ(1834-1886)
6Pfennig アフリカ各地を探検したナッハティガル(1834-1885)
12Pfennig 東アフリカを開拓したペータース(1856-1918)
25Pfennig 東アフリカ総督のヴィスマン(1853-1905)

 ドイツの植民地開拓に貢献した人々を描いたものですが、第一次世界大戦の敗戦ですべての植民地を失ったことを国民に思い出させる意図もあったと思われます。
 なお、切手は人物部分が濃い茶色で、周りが上記の色です。

・有効期限は1935年12月31日です。


1934.8.26 (火曜 Dienstag, Tuesday)

3.ザール帰属投票

6Pfennig SAARの文字を石炭に見立てて、それを持ち上げる手
12Pfennig SAARの文字とワシと党のシンボルマーク

 第一次世界大戦の敗戦により、連合国の管理下の元、フランスが賠償金代わりに優先的に石炭の採掘を行っていたザール地方に対して、15年の期間を経て、ドイツに帰属するか否かを問う住民投票が1935年1月13日(日)に行われることから、その宣伝を兼ねて発行したものです。
 8月26日はコブレンツやケルンでの先行発売で、一般の郵便局は8月28日に発行されています。

・有効期限は1935年12月31日です。


1934.9.1 (土曜 Sonnabend, Saturday)

4.第6回ニュルンベルク党大会

6Pfennig ニュルンベルク城、およびその背後に、太陽に見立てた党のシンボルマーク
12Pfennig 同上

 切手が、特定の党の大会という行事の宣伝に使われた例で、以後しばしば、こういう形で切手が利用されることになります。

・有効期限は1935年12月31日です。


1934.9.4 (火曜 Dienstag, Tuesday)

5.ヒンデンブルク大統領逝去

3Pfennig ヒンデンブルク(1847-1934)の横顔と黒枠
5Pfennig 黄緑 同上
6Pfennig 同上
8Pfennig 同上
12Pfennig 同上
25Pfennig 同上

 1925年4月26日から大統領職に就いていたヒンデンブルクが8月2日に亡くなったのに伴い、3Pfennig、5Pfennig、6Pfennig、8Pfennig、12Pfennig、25Pfennigのヒンデンブルク・メダル図案の通常切手に黒枠が印刷された形で発行されました。

・有効期限は1935年12月31日です。


1934.11.5 (月曜 Montag, Monday)

6.シラー生誕175年

6Pfennig 詩人シラー(1759-1805)の横顔
12Pfennig 同上

 著名人シリーズの通常切手にも登場していた、ドイツの国民的詩人であるシラーの記念切手です。

・有効期限は1935年12月31日です。


1934.11.5 (月曜 Montag, Monday)

7.冬期慈善

3+2Pfennig 電話をかける商人
4+2Pfennig 灰青 鍛冶屋
5+2Pfennig 黄緑 煉瓦を積む職人
6+4Pfennig 炭坑夫とカンテラ
8+4Pfennig 製図を書く建築家
12+3Pfennig 鍬の手入れをする農夫
20+10Pfennig ランプを持つ科学者
25+15Pfennig 彫刻家
40+35Pfennig 裁判官

 恒例の冬期慈善用の付加金付き切手です。代表的な職業に従事する人を描いていますが、この順番に序列の意識があったかどうかは分かりません。

・有効期限は1935年6月30日です。


お断り

 1933年11月1日(水)発行の慈善切手から、切手のすかしに当時第一党であった特定の党のシンボルが入れられるようになりました。戦後70年を経過したとはいえ、今も当時を思い出される方々が多数いらっしゃるという事実をふまえ、このシンボルの入った切手の図版を当サイトでは一切公開いたしません。なお、これらの切手の図版を公開しているサイトを何ら否定するものではありません。

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