FPSゲーム 2002-2003          目次

   2002年を振り返っての感想と2003年の予想などを少々


 毎度この時期になると言っている事だが、ゲームを遊ぶ時間が無い。結局出来ずに終わってしまうゲームが多かったりする。特に現在本命のFPS系以外の物にそれが多く、例えば2000年はGiants:Citizen Kabuto、2001年はBlack&White、2002年だとMorrowindとか、興味は有るのだが未だにプレイしていない物が多い。そういえば2002年初めに3作セットで揃えてプレイしようと考えていたAtlasもほとんどプレイせず終いだ。数年何とかこの状況を打開しようと思ってはいるのだが、なかなか難しいものがある。
 なんでこんなに時間が無いのかなと考えてみると、昔とはマルチプレイ環境というものに差が有るのかなという気がする。正確に計ってはいないがマルチプレイに費やす時間というのがここ3年位大きく増加しており、その分シングルプレイに費やす時間が少なくなっているかなと。これは自分自身も含めた回線環境が改善されたというのもあるし、FPSに面白いマルチプレイゲームが増えているというのも間違いないだろう。この傾向が続くとなると今年も改善は望み薄かも。まあ悪い事ではないのだが。


<Hardware>

 ハード関連はベースの部分は2002年初に買い換えただけで終了、その原因となったのは大きなゲームの延期が相次いだ事。時間が無いと言っておいて何だが、かなりの期待していたゲームが年末から2003年初へと発売を延期してしまった。毎度の事では有るが2002年はかなり多かった様な感じである。その為ハード関連は2003年にグレードアップという事で保留した。実際の所今はちょっと動きにくい時期だと思う。CPUではHT系P4の供給が予定通りになるのか、そのゲームにおけるパフォーマンスの向上への疑問符がある。今買おうと考えても3GHz超は品薄だし、他の価格帯もそれほど値が崩れてはいない。
 ビデオカードはもっと混沌としており、果たしてGeforce FXは何時頃から安定供給されるのかはまだ謎のままだ。一応のガイドではまず最高ランクの製品がQ1にある程度供給されて、次にQ2にややランクを落としたミドルクラスが出ると言った話だが、このFXの0.13μ製造プロセスが上手く行っていないという話もあって、もっと遅れるのではないかという噂も出ている。そうなるとATIのRadeonの新機種も出る事だし、どうなってくるのか益々分からなくなってくる。現在Geforceは最上位機種の座をRadeon9700に明け渡した格好だが、昨四半期の業界シェアではむしろATIの方がその割合を落としており、これにはRadeon9700で無いとダメというゲームが無いというのが大きな原因となっているのは確かだろう。今9700に行かなくてもその分安くなっているTi4600で凌いで、FXが出た時点で買い替え検討という人は多いはず。
 そうなると最も買い替えを促進するタイトルと思われるDoom IIIが何時出るのかがポイントになるか? idのコメントでは来年のE3(5月)辺りが目標と言っているが、この時期に本当に出るとなるとさすがにNvidiaもFXの供給を遅らせるわけには行かなくなるだろう。D3発売時点でFXが市場に潤沢に供給されていないという状態はマズイ。それに合わせてRadeonに流れる人も多くなる事が予想されるからだ。いざとなれば供給自体は可能だと思うのだが、製造プロセスが確立していない状態で量産するとかなりのコスト高になるので、予想よりも高価格となる事になりこれも好ましくない状態である。

 個人的な注目点は、まずFXで無いと出来ない事があるのかどうか? 現在ようやくVertex & Pixel Shaders対応のゲームが出始めた程度で、今後DX9対応のゲームがどの程度出てくるのかが見えない面がある。2002年のMedal of HonorSOF2の様にベースはHardware T&Lで作成されているゲームの場合、GF4であろうがRadeon9700であろうが「高速なGeforce256(初代Hardware T&L対応カード)」としてしか動いていない意味合いになる。それと同様に2003年レベルでは、基本的にはFXであろうがATIの新カードであろうが「高速なGF3」としてしか動かないといった事も考えられる訳だ。根本的に画像その物が違うのではなくて、速いカードほど高解像度&高フレームレートで動くのみという事である。
 これはちょっと魅力に欠ける。やはりFXで無いと選べないOptionや、明らかに違うエフェクトが欲しい所。FXなら同じレベルの画像でもD3が60fpsで動く、というのはパンチが弱い。根本的に画像レベルが同じで30fps出るのならば、安くなったTi4600系のカードを買ってしまいそうである。最新カードはFXが能力を生かせるゲームが出るのを待って、その時点での最新を購入するという風にして。
 それと画像に変化があるとしても、価格的にどの程度になるかも問題となる。6万以上のカードになった場合、画像の変化が差額分に値する物かどうかという疑問が出るからだ。今の所2003に出そうなゲームでFXに対応しそうな物としてはDoom III、Unreal 2、DX2、STALKER等があるが、この辺が全て対応(独自のグラフィックが見れる)してくれれば考えるけれど、1本程度では弱いのでは無いかと思う。

 以上の点から個人的にはカード選びに関しては様子を見て決めるという感じになるだろう。今のカードはさすがにもうキツイので買い替えは考えているのだが、初期出荷のFXの価格や普及版の出荷時期、また上記ゲームの対応状況等を見て、もしかするとまずはつなぎでGF4クラスを買うという事になるかも知れない。


<GAME>

*Action
 Unreal 2SWAT:UJRaven Shieldも出ずにやや消化不良だったか。結構数は出たとは思うのだが、FPS中心に若干インパクト不足だった感も。後はEAの進出がとにかく目立った年だった。これまでFPSジャンルでは蚊帳の外といった感が強かった会社だが、今年はMOHAA, Global Operations, C&C Renegade, Battlefield 1942, 007:Nghtfireとマルチプレイに力を入れたFPSタイトルを大量に発売。成功失敗両方有ったが、一気にFPSシーンの中心に踊り出たという印象も有る。来年はどういった活動をするのか注目だろう。ただその前にサポート体制を何とか改善出来ないのかというのも.....。

 今年のトレンドとして目に付いたのは「プレイヤーに任せたGameplay」というのが挙げられる。StealthかCombatかをプレイヤーに自由に選ばせるという物で、NOLF2, 007Nightfire, Hitman 2, SOF2なんかがそれに当たる。ただこれは難しい所が有って、MapとAIをStealthでデザインする時とCombatでデザインする時では要求される能力が変わってくる。Stealth主体だとあまり敵の認識能力を高くは設定出来ない。簡単に見付かってしまってはプレイヤーのストレスが溜まるだけで面白いゲームにはならないからだ。見付かった時の事を考えるとあまり敵を強くも出来ないし、また移動ルートなどパターン化した動きをさせたりとかも定番だろう。しかしこうしてしまうとCombatで進むプレイヤーには、「認識能力が低いので簡単に先制攻撃が可能」「反応が遅く敵が弱い」「移動パターンが同じ」といった風で簡単になってしまう。かといってCombatに合わせては逆にStealthでのプレイに障害が出てしまう事に。
 この様にプレイヤーの自由にプレイ出来る上に、どちらでプレイしても問題が起きないAI&ゲーム設定というのは極めて難しいと言えるだろう。NOLF2は一つの方法を示したゲームだが、それでも完全とは言えない面を残している。2003年にもこういったゲームは増えるかもしれないが、何等かの形で解決しないとならないのは確かだ。

 それとマルチプレイにおける中心は大人数でのチーム戦に移行していくのかも注目だ。現在旧来のCTF等のチーム戦はややパワーを失っており、クラス制採用で1チーム16人程度、主体のゲームモードは固定で1種類という物に人気が集まっている。ただ現在判明している範囲では2003年は旧来のスタイルのマルチプレイゲームの方が多く、あまりクラス制・大人数の物は予定されていない。TDM・CTF・Object形式の物が、旧来スタイルに変化を付けての巻き返しなるかと言った所だろう。大人数系ではBF1942の人気は続くと思うが、SDKからの優秀なModは今年はまだ期待出来ないかも。個人的に来そうだと思うのはBreedで、これはネットコードさえ良ければヒットしそうな気がする。

*RPG
 純粋なRPG系は久しくやっていないのだが、2002には注目作も多く出て来ており最近は興味も湧いて来ている。NWNは買うと思うし、Morrowindもやりたい。他にも有るのだが実際の所は時間が有ればもっと前のゲームにやりたい物が多いのだが。Baldur's Gate、Fallout、Might and Magic VI等。果たして今年はどれだけプレイ出来るか?

*Racing
 今年はあまりプレイしなかったし、またインパクトのある物も無かったと言えよう。NFS:HP2も今一歩という所。2003では延期されてしまったTOCA Race Driverが期待作で、ストーリーのあるレースゲームとしても目新しいし破損のモデルも素晴らしい。好きなジャンルのRallyではCMR3.0のPC版が出るはずなのだが、これはベースとなるフィジックス等は期待出来るもののゲームのシステムに個人的に嫌な変更が幾つも加えられており、ちょっと期待感が薄まっているのは否めない(今までの例からするとコンソール版からの変化も無さそうだし)。WRCファンとしてはPS2のWRC2もPC版で出してもらう事を切望するのだが、これは難しいか。Racing系はコンソール側への移行を益々強めそうである。

*Adventure
 2002は全体的には例年の如く寂しい感ではあったが、2003年には結構これまで開発中の物がリリースされる事になる予定で期待作が多い。2002の大きな収穫としてはSyberiaに尽きるだろう。ゲームとしても一級品だし、何よりこのゲームが売れた事によって業界各社がちょっと興味を示しだしており、既にSyberia風のゲームの開発が始まっていたりもする(こういった点を見ると、やはりアメリカで売れないと始まらないという感じがする)。このままADV人気が復活してくれるとありがたいのだが。

*MMOG
 これはやる時間が無いでしょう。ただPlanetsideは注目している。トライアル版とかも出してくれる事を希望。


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